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http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20091208AT3S0802108122009.html菅氏と亀井氏が火花 緊急対策の決着巡り
8日決まった政府の緊急経済対策をめぐり、菅直人副総理・国家戦略相と亀井静香郵政・金融担当相が激しく火花を散らした。基本政策閣僚委員会で、菅氏が亀井氏の4日の同委欠席で対策決定が遅れたと指摘すると、土壇場まで8兆円の財政支出を求めた亀井氏は記者会見で「言ってはならないことを言ったので、たしなめた」と菅氏を批判。「来年度予算編成でも、閣僚として国民新党として強く主張したい」と“宣戦布告”した。
菅氏は記者会見で、来年度予算編成へのスケジュールを念頭に「何としても年内編成する方針で進んでいる。政権の方針だから党を代表される方は理解をと(亀井氏に)伝えた」と語った。仙谷由人行政刷新相は「国民新党は地域経済を心配していたようだが、社会資本整備を経済対策とするのはいささか古い」と亀井氏に矛先を向けた。
一方、自民党の大島理森幹事長は記者会見で「率直に言って遅きに失している。2009年度第1次補正予算の凍結部分を執行する方が対策になる」と政府を批判した。(12:44)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091209k0000m010090000c.html
2次補正:菅副総理と亀井担当相 経済対策で口論20分
8日朝、首相官邸で開かれた基本政策閣僚委員会は、与党3党の党首級閣僚で2次補正予算に盛り込む経済対策を粛々と最終確認するはずだった。だが、菅直人副総理兼国家戦略担当相と亀井静香金融・郵政担当相が20分も口論する場になった。
口火を切ったのは菅氏。「なんで金曜日に来なかったんですか」と、亀井氏が4日の同委に出席せず対策決定が遅れたことを批判。さらに「郵政株式売却凍結法案も国民新党のために成立させた」「(元大蔵事務次官の)斎藤次郎(日本郵政社長人事)も認めたのに」とたたみかけた。
これには亀井氏も猛反論。「郵政は3党合意でやったんだから、言われる筋合いはない」「人事はおれが首相とやり取りして決めたんだ」とまくしたて、「ここでは(対策を了承するとは)言わない。首相が決めたら従う」と態度を硬化。対策了承が閣議に持ち越される異例の展開となった。
両氏の応酬は閣議後会見でも続いた。菅氏は「3党の政策調整は、ちゃんと出席していただければ閣僚委で行う。党を代表する立場なんだから、政権全体の責任を分かち合ってもらいたい」と嫌みたっぷり。亀井氏は「菅氏が言ってはならんことを言ったからたしなめた。3党連立なんだから対等だ」と反撃した。
火種は4日の電話協議だった。同委を欠席した亀井氏に菅氏が2回電話し「出てこないのは何事だ」と迫ったが、亀井氏がいずれも一方的に電話を切った。3回目の電話に亀井氏は出なかった。菅氏はそれまで、亀井氏の求めに応じ経済対策の規模を当初案の2・7兆円から積み増したり、3党の実務者による小委員会を設置するなど譲歩を重ねていただけに、「イラ菅」と呼ばれる短気さを爆発させたようだ。
両氏は衆院選前は自民党の山崎拓、加藤紘一両元幹事長と4人で「YKKK」と称する食事会を開く関係だったが、亀裂が続けば今後の政権運営の阻害要因になるのは確実だ。鳩山由紀夫首相は「激しい議論は認められてしかるべきだ。政策論争なんだから、私も含めてしこりが残らないよう最大限努力するし、しこりは残りません」と語った。【野原大輔、田辺一城】