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臨時国会:閉会 迷走する民主/影薄い自民【毎日JP】
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091205ddm002010051000c.html
鳩山内閣発足後、初の与野党論戦の場となった第173臨時国会は4日、閉会した。
衆参両院で3日ずつの予算委員会審議は実現したものの、鳩山由紀夫首相の偽装献金問題が拡大し、政権交代後初の党首討論は見送られた。
「鳩山隠し」と批判する野党・自民党は、後半国会の審議を拒否。
閉会日の本会議も欠席する異例の展開となり、国会論戦は低調に終わった。
◇迷走する民主 偽装献金問題、響き
「(臨時国会で)皆様方にとっても、私にとっても難しいことは私自身の問題だった。
大変ご迷惑をお掛けしたことを改めておわび申し上げたい」
鳩山首相は4日の民主党両院議員総会であいさつし、党所属議員に自らの献金問題を陳謝した。
今後の対応については「検察の解明が終わった段階で、知りうる事実を説明したい」と表明。
会場からは「頑張れ」との声が出たが、民主党内には来年の通常国会へ向け不安感が募っている。
政府・与党は今国会を10月26日に召集し、政府法案の提出を絞り込む形で会期を36日間に設定した。
「ならし運転」と位置付けた今国会は当初、首相ら閣僚が政権交代の意義を強調する答弁で攻勢に立ったが、首相の偽装献金報道が相次いだことで攻守が逆転。
野党側が審議に応じないなど揺さぶりをかけ、日程的に追い込まれた与党は4日間の延長を余儀なくされた。
与党が延長後の国会で目指したのは、日本郵政グループの株式売却凍結法案の成立だった。
国民新党が郵政法案の今国会成立にこだわり、民主党も連立運営を最優先。
党首討論を見送ったのも「野党に追及されるぐらいなら、国会を早く閉じた方がいい」(民主党幹部)というのが本音で、「内向きの論理」が目立った。
不慣れな与党としての国会運営は、前半国会で早々に会期延長に言及したり、未明の採決を強行するなど迷走した。
民主党は法案成立を急ぐため、所属議員による委員会質疑を一部自重。
こうした論戦軽視の国対方針には、党内からも批判が出ており、山岡賢次国対委員長は4日の国対会合で「次期通常国会は、与党の質疑時間をなるべく取る」と見直す意向を示した。【近藤大介】
◇影薄い自民 「新たな野党」不発
「論戦重視」の新たな野党像を追求しようと臨時国会に臨んだ自民党は、党首討論や衆院予算委員会での集中審議を民主党に拒まれ、国会後半は審議拒否という従来型の野党的手法に頼る展開となった。
公明党との共闘関係にもきしみが目立ち、「新生自民」の存在感は発揮できないまま4日の閉会を迎えた。
本丸と位置付ける来年の通常国会も前途多難と言えそうだ。
自民党の国会対応は終盤でぶれた。
与党が11月20日未明に中小企業者等金融円滑化臨時措置法案(返済猶予法案)を衆院で強行採決すると、すぐさま関係委員会での審議を拒否。
25日に復帰したものの、27日には再び審議拒否に逆戻りする迷走ぶりだった。
党首討論を巡って民主党の出方を読み切れず「お人よし過ぎた」(党三役経験者)と執行部への不満もくすぶる。
結果的に鳩山由紀夫首相と小沢一郎民主党幹事長の「政治とカネ」の問題や米軍普天間飛行場移設問題を追及する機会は失われた。
大島理森幹事長と石破茂政調会長は4日、普天間問題で首相に面会を求めたが、首相官邸サイドにあえなく断られた。
国会閉会後は与党時代の予算編成のような見せ場はなく、地道な街頭演説や対話集会などでアピールするほかないのが実情だ。
一方、公明党は審議拒否戦術を取らず、徐々に自民党と距離を置いた。
閉会前日の3日夜、自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表ら両党幹部が東京都内で会談したが、党首会談はこれが初めて。
会合後、公明側出席者の一人は「自民党はまだ野党になっていない。
だから話が合わない」とあからさまに語った。【中田卓二】
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毎日新聞 2009年12月5日 東京朝刊