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http://news.livedoor.com/article/detail/4479903/
異常に過ぎる検察
2009年12月01日10時00分 / 提供:ゲンダイネット
●なぜ情報が小出しにされ、ダラダラと続いているのか
牛のヨダレじゃあるまいし、検察はいつまで情報を小出しにしてダラダラ捜査を引っ張るつもりなのか。「いい加減にケリをつけろ」の声が高まるのも当然だ。
検察が、悪政自民党の腐敗政治家をとっちめるなら国民も後押しする。だが、政権交代で誕生した鳩山首相と小沢幹事長は、自民党政治の大掃除に欠かせない2人だ。多くの国民が期待していることは事業仕分けへの注目度にも表れている。しかもデフレ不況が深刻化し、今は政治的に一番大事なときでもある。国民は、固唾をのんで検察捜査を見守り、応援している余裕なんてないのだ。
ところが、検察はまったく空気が読めない、読まない。鳩山疑惑、小沢疑惑で毎日のように、捜査情報を少しずつマスコミに流し、政権トップ2人のクビを真綿で絞めながら楽しんでいるかのようだ。
おかげで、鳩山首相は気もそぞろで、景気対策に気が回らない。それで苦しむのは国民なのだ。「いい加減にしてくれ」ではないか。
「もう鳩山捜査はドロ沼ですよ。当初は政治資金規正法違反による勝場啓二元秘書の在宅起訴で幕引きの予定だった。ところが、不透明献金の原資にまで地検特捜部が手を突っ込み始めたことで、芳賀大輔元政策秘書や首相の母親の安子さんにまで事情聴取が広がり、最近は“虚偽献金4億数千万円”“実母から9億円”なんて記事があふれだした。こうなると規正法違反では済まず、鳩山ファミリーの資産相続・贈与の問題になり、野党の自民党は“脱税疑惑だ”と騒ぎ始めている。来年の通常国会が大荒れになるのは間違いありません。安子さんの証人喚問まで要求され、鳩山首相の進退問題が急浮上するでしょう。政治は大混乱です。
それは検察も望むところではないでしょうが、かといって落としどころを考えているフシもない。ただ、疑惑を大きくしているだけです。われわれの間でも、“検察は何を考えているの?”の声が増えていますよ」(大手紙の社会部記者)
鳩山疑惑捜査は収拾不能になりつつあるというのだ。
●検察トップ4人はクビをかける覚悟があるのか
それだけじゃない。今年3月の大久保隆規秘書逮捕で始まった小沢疑惑捜査でも、あれから9カ月というのに、まだチンタラと捜査が続いている。それも、現場はヤル気マンマンだというから驚く。
「鳩山疑惑よりも、小沢疑惑が検察の本命でしょう。そんな検察の動きが最近分かったから、マスコミ各社は、小沢とゼネコンの疑惑を洗い直し、古い証言や帳簿工作を記事にしたりしているのです。来年こそ、検察と小沢の全面戦争が始まると、各社とも走り始めていますよ」(司法関係者)
首相を潰そうとし、さらに与党の最高実力者をターゲットにする検察。政府の一員のくせして、「いい度胸」だ。もはや「民主党が主張する取り調べ可視化への牽制」とか「検事総長、高検検事長、法務省事務次官、官房長の4ポストの人事慣例に口を出させないための情報集め」といったレベルを超えてきた。正気か狂気か、本当に民主党政権とケンカするつもりらしい。
検事総長から法務省官房長まで、本気で自分のクビをかけて戦うなら、堂々とやってみればいい。だが、そんな覚悟も見せずに、情報だけ小出しリークして世論操作を狙うやり方は姑息で汚い。こんな異常を来年まで続けられたら、たまったものじゃない。日本経済と国民生活は大不況に沈没してしまう。検察の独り善がりはハッキリいって、迷惑でしかないのだ。
(日刊ゲンダイ2009年11月28日掲載)