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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu205.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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仕分け人はディベートに慣れていて、書類処理と根回しとが中心の役所
仕事の中でディベートなどとは縁遠い役人とは、端から勝負にならなかった。
2009年12月1日 火曜日
21世紀職業財団の専務理事 役員報酬は年収1600万円
もちろん厚生労働省の天下り役人です。(クローズアップ現代より)
中央官庁のキャリア官僚は高い能力と専門知識を売りものにするが
21世紀職業財団がなぜ必要なのかを説明する事ができなかった。
◆スパコンの仕分け、非難されるべきは役人の無能だ 11月30日 財部誠一
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20091130/198060/
テレビと現場では空気が違う
だからなんとしてでも自分の目で見ておきたかったが、日程調整に手間取り、26日の午後、ようやく会場となった市ヶ谷の国立印刷局に足を運ぶことができた。
ほんの数時間で事業仕分けの全体を承知したなどというつもりはもうとうない。だが、やはり“現場”は能弁だ。メディアを通じて伝わってくる印象とは違う景色が見えてくる。
じつは私のもっぱらの関心事は役人だった。仕分け人が振り下ろす太刀を、役人はどのように受け止め、切り返すのか。それを見てみたかった。
そもそも黒を白というのが役人の仕事である。理路整然と嘘をつく能力こそ、役人に求められる力である。皮肉ではない。霞が関には「無謬性の原則」という冗談が本気でまかり通っており、役所は絶対に間違いを犯さないことになっている。つまり役所の大原則自体が「嘘」なのだ。
人間は年がら年中間違える。間違えてこそ人間だ。ところが役所は絶対に間違えないという大嘘の上に成り立っている。無謬性の原則は結局のところ役所に都合が悪いところは「嘘をつき通せ」ということに他ならない。だから役人の仕事は嘘をつき続けることになる。その嘘を公開の場で、どこまで理路整然とつき続けられるのか。
仕分け対象となった予算項目の中身や、仕分け作業の進められ方への関心はもちろんだが、追い込まれた役人たちが自らの職責についてどのような論を展開するのか。大いなる興味をもっていた。だが私が驚嘆したのは「次世代スパコン」の予算削減決定だった。
役人は正々堂々と説得できたはず
テレビでは「なぜ2番じゃだめなのか」という蓮舫議員のワンフレーズばかりが繰り返し流されたものだから、仕分け人は「不見識」きわまると歴代のノーベル賞、フィ−ルズ賞受賞者たちから猛反発を受けてしまった。
だが私が不思議でならなかったのは次世代スパコンに関する限り、役人は嘘をつく必要など全くない。科学技術立国である日本が苛烈を極める国際競争に打ち勝つためには絶対不可欠の予算項目であることを正々堂々と、説得力をもって語ることがいくらでもできたはずだ。それどころか、その場で増額要求を実現させるくらいの価値をもった予算項目だ。初めに天下りありきの腐った独法とはわけが違う。ノーベル賞受賞者のみなさんに言いたい。みなさんが非難すべきは仕分け人の「不見識」でなく、次世代スパコンプロジェクトに関わっている役人の「無能」である。(中略)
少子高齢化で日本全国に空き家、空き地が激増していることは事実で、その対策が必要であることも間違いない。しかしその対策を国交省が調査を外部機関に委託し、ガイドブックを作成して地方に配るというのだ。仕分け人からは「成功事例を調査というが全国のどこを調べるのか?」「全部調べるのか?」といった質問が矢継ぎ早に飛ばされたが、役人からはほとんどまともな答えが返ってこない。
圧巻は「人口減少のなかで未利用地が増えることは不可避。いくら調査しても解決策などあるはずがない」という仕分け人からの突っ込みに対して、国交省幹部が「おっしゃる通り解決策はない」と応じてしまったことだった。その後に、それでも必要なのだという言葉を続けていたが、まったく説得力を欠いた言葉の羅列に終始した感はいなめなかった。
◆「事業仕分け」の賞味期限は何時まで? 12月1日 AGORAの石畳の上で
http://gainangainan.iza.ne.jp/blog/entry/1346785/
かつてメディアは小泉政権を「TVワイドショー」的手法と定義したが、この事業仕分けはそれ以上に「TVバラエティーショー」的手法でワイドショーのキャスターやコメンテーターまでも虜にしてしまった感がある。
何よりも仕分け人が官僚相手に小気味よく切り込んで行くところが大向こうを唸らせた。民主党の議員は勿論、民間選出の仕分け人はディベートに慣れていて、書類処理と根回しとが中心の役所仕事の中でディベートなどとは縁遠い役人とは、端から勝負にならなかった。「役人側のプレゼンテーションの能力が劣っていた」として官僚側の無能・無策を強調するコメンテーターもいたが、それは真実を見ていない。本当のところは役人の側から尻尾をまいて逃げ出した「格好」を演じていただけのことだ。
メディアで喧伝されたのが「“正義”の仕分け人」と「“邪悪”の官僚」との対立だ。勧善懲悪の田舎芝居よろしく、仕分け人と官僚・役人との双方がそれぞれの役回りを十分に心得て舞台の上で演じていたのだと思う。仕分け人は切れ味鋭い質問で官僚・役人を追い詰める、一方悪役の官僚は叩かれて倒れるのが役回りだと分かっているので最後はノックアウトされて引き下がる。筋書きのよく出来た芝居だと思えば、かつての全共闘、紅衛兵の再来も笑って見ることが出来る。(Izaブログ「事業仕分けは“紅衛兵”か“全共闘”か?デジャヴ?:http://gainangainan.iza.ne.jp/blog/entry/1317250/」
更に仕分け作業自体が民主政権の目玉作業で、仕分け人の主体は民主党の国会議員であり、役人からすれば雇い主と論争するようなものだ。なまじ論争で仕分け人を理論的に打ち負かしたりすると、後で閑職や地方への配置転換などの報復人事があるかも知れず、言い負けた形にしておいた方が無難だとの心理が役人側に働いたことも想像できる。
さてその事業仕分け作業も先週でひとまず終了した。政府事業の無駄を見つけ出したことが国民やメディアからはそれなりに評価されているようだ。鳩山総理、小沢幹事長の政治資金問題が一方で火を吹いているにも拘らず、内閣支持率が60%台半ばの高い数字を維持しているのがなによりもそれを顕わしている。
しかしこの事業仕分けとは一体何だったのだろうか?国家が行う政策や事業に関する予算を「廃止」だの「削減」だの「見直し」などと一方的に決めつけているが、そんな権限は事業仕分けチームには無い。メディアのほとんどが「予算編成過程を始めて国民の目に見えるようにした」と言うことをかなり積極的に評価しているが、これもおかしい。この事業仕分けチームには予算の編成権などある訳は無いし、やっていたことを平たく言えば要は政府の仕事にイチャモンを付けただけで、民放の“政治バラエティ番組”と変わらない。よく言ってもせいぜい民間のシンクタンクが政府の政策に関して○×(マルバツ)を付けたようなものだ。
本来国家の予算は「国会」で議論されて決定されるものだ。国会には予算委員会もあれば、個別の委員会もあって、そこで全ての予算が議論されているはずだ。これらの委員会の議論は全て公開されているので、メディアが真面目に仕事をしているならば、各委員会の議論の中で例えば「スーパーコンピューター予算」であれ「英語ノート予算」であれ、議論の経過と結果をニュースとして流せば済むことだ。もし議論の議題にも上がっていなかったと言うことであれば、それは当時の野党が追及しきれなかった訳で、民主党のチョンボでしかない。それを今になってやっと「こんな予算があったのか!」などとメディア自身が言うことは「恥」でしかない。(後略)
(私のコメント)
「株式日記」では民主党政権の役割はパンドラの箱を開けることだと書いてきましたが、事業仕分けもパンドラの箱の一部だ。今までの予算委員会では特殊法人の実態や天下り役人の正体を暴く事ができませんでしたが、民主党が与党になることで自民党の厚生族議員の力がなくなることで、特殊法人の役員やキャリア官僚を保護してくれるところがなくなった。
もしキャリア官僚が民主党に逆らえば報復人事が待っているから、今までの自民党の族議員から民主党に鞍替えせざるを得なくなる。族議員はキャリア官僚とタッグを組んで国家予算を分捕っては特殊法人を作り、天下りポストを作りおいしい蜜を吸い続けてきた。自民党政権が続く限りこのような行財政改革が出来る事はなく、赤字国債の残高が限りなく膨らみ続ける事になる。
キャリア官僚は高い能力と専門知識を誇る集団のはずだった。そのような看板があったからこそ特殊法人への天下りの理由となってきたのですが、仕分け人たちからの鋭い質問に切り返せるだけのプレゼン能力はなかった。今までは自民党の先生方を説得するだけで予算は付いてきた。だからもともとキャリア官僚には高い能力など必要はないのかもしれない。
キャリア官僚が無能だということが証明されてしまうと天下りの正当性がなくなり、天下りポストが無くなる事はキャリア官僚にとっては致命傷になってしまう。だからこそ必殺仕分け人たちを返り討ちに出来るくらいの説明をすべきだった。例えばスーパーコンピューターにしても蓮方議員の「なぜ一番でなければならないか」と切り込まれても、担当局長は答えが出せない。
これが予算委員会なら「はぐらかし答弁」でも予算委員会は質問者は一人だから丸め込まれてしまう。ところが事業仕分けでは財務省の役人も仕分け人側に付いて20人近い仕分け人の鋭い追及には歯が立たないようだ。キャリア官僚も一人一人は凡庸な人間たちであり、民間会社に勤めていれば部長や役員として働けると思っているのだろうが、プレゼンも出来ないようでは無理だろう。しかし厚生省や総務省といった組織となるとバックには政治家がいるから能力があるように見える。
だからキャリア官僚や天下り法人の理事たちにとっては政権交代はあってはならない事だったのですが、政権交代は彼らにとっては悪夢だろう。21世紀職業財団が廃止と決まれば理事は失職して1600万円の年収はフイになる。厚生労働省の局長も天下りポストが無くなることを意味する。キャリア官僚たちは民主党政権が出来ても3ヶ月で潰して見せると豪語する人もいたが、鳩山首相の政治資金問題が出ても世論の支持率は落ちていない。
「株式日記」では財務省や日銀の役人がいかに無能であるかを書き続けてきましたが、白川日銀総裁は本当に有能なのだろうか? 物価が下がりボーナスなどの給料などが下がってもデフレとは認定しないのは無能な証拠だ。「株式日記」でいくら政策提言しても前例が無ければキャリア官僚はしようとはしない。
昨日の「たけしのTVタックル」でも官僚叩きをしていましたが、彼らはこっそりと小細工をして嘱託として謝金を貰っているそうだ。このような事も事業仕分けで出てきた事なのでしょうが、これでは人民裁判に掛けられても仕方がないだろう。特殊法人の天下り役員を全員引っ張り出してきて、三角帽子を被せて国会の前を行進させてみたらどうだろう。
彼らは国家という大木に食らいついたシロアリであり、いずれは食い尽くして日本という大木は倒れる事だろう。大手マスコミの記者たちもキャリア官僚の仲間であり記者クラブで甘い蜜を吸い続けてきた。ところがネットという事業仕分け人が出てきてマスコミを仕分けしている。記者が専門性を売りものにしているのもキャリア官僚に似ていますが、記者クラブがあるから中央官庁の情報を独占しているだけなのだ。