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2009年11月30日 政治
「普天間」受注割り振りか 05年当時のL字案/資料にゼネコン7社
関連業界保有 国の関与疑いも
2005年10月の米軍再編「中間報告」で、日米が米軍普天間飛行場の移設先についてキャンプ・シュワブ沿岸部のL字案で合意したことを受け、同年12月、工区や工法ごとにゼネコン7社の実名を記載した事前の「受注割り振り」ともとれる概略施工検討資料が作成され、関連業界で保有されていることが29日、分かった。資料には、防衛施設庁(当時)の内部資料とみられる調査結果や担当者の意向なども添えられ、国の関与も疑われる内容となっている。(渡辺豪)
資料はA3判で計12ページ。表紙には、L字案の概略図とともに、中間報告から約2カ月後の「平成17年12月26日」の日付が記載されている。2ページ目に、「概略施工検討」の「検討体制」として、「護岸断面の見直し」「護岸の施工検討」「B地区埋立工法」「ドラグサクションによる埋立」「作業基地計画」「ケーソン仮置に関する検討」「河川切り回し」に、それぞれ1〜2社を割り振った一覧表を掲載。国内トップクラスの海洋土木を専門とするマリコン3社とスーパーゼネコンが名を連ねている。
別のページには、12月12日の日付とともに「施主報告」が付されている。ここでは「5年という工期は重く受け止めないでほしい。精いっぱいやってこれだ、という結論で構わない」との「指摘事項」もある。ほかに、「今後必要なアウトプット」として「6カ月ピッチの進捗(しんちょく)図」など要請事項も付記。さらに、資料の入手経路を表すとみられる(防衛施設庁→財団法人防衛施設技術協会)と欄上に記された「石材調査」のページには、石材の調達先として主に九州、中国地方の鉱山の所有会社とおのおのの推定埋蔵量、最大年間生産能力、船積み能力、販売価格などの一覧が並ぶ。右上には「取扱注意」と付されている。
同協会は防衛施設庁の官製談合事件を受け、07年に解散。防衛省は沖縄タイムス社の取材に、資料について「当省として関与した事実は確認できなかった」と回答した。
L字案は06年5月の米軍再編最終報告で、滑走路2本のV字案に修正合意された。
全国市民オンブズマン連絡会議談合問題担当幹事の大川隆司弁護士の話 検討事項はあまりに詳細で、あすにも施工してもおかしくない内容。施工の発注段階で自分たちがチャンピオン(応札者)になるための大義名分づくりとして、この資料作成そのものが談合準備になっている可能性がある。こういう資料が明るみに出た以上、国は知らぬ存ぜぬで通すのではなく、実際の入札では不正を排除する姿勢を明確に宣言すべきだろう。