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2009年11月30日 (月)
竹中平蔵氏対亀井静香金融相直接対決でのウソ
11月27日付記事
「亀井静香郵政相との直接対決完敗の竹中平蔵氏」
に記述した読売テレビ番組「ウェークアッププラス」での直接対決について、ニュース報道を含めて多くの論評が示された。
郵政民営化の美名の下で、いかにゆがんだ経営が行われてきたか。
郵政事業に従事する労働者の人権を無視した収益至上主義のすさんだ労働管理が推進されてきたことも伝えられている。
日本郵政株式会社を持株会社とする4分社化体制が実際に始動したのは2007年10月である。郵政民営化を担当した竹中平蔵氏が小泉元首相から担当を命じられたのは、2003年6月25日に赤坂プリンスホテルで開かれた夕食会の開始前だったと竹中氏が著書に記述している。
オリックスの宮内義彦氏が議長を務める総合規制改革会議でも論議されていた郵政民営化の論議の場を、竹中氏が仕切り役を務める経済財政諮問会議に一本化したのは2003年10月3日である。
2004年4月26日に郵政民営化準備室が設置され、9月10日に郵政民営化の基本方針が閣議決定された。郵政民営化準備室は2004年4月から2005年5月までの1年強の時間をかけて法案作成を行ったが、郵政民営化準備室は、その間に米国保険業界関係者など米国政府関係者と17回もの会合を重ねていた。
この重大事実は、今回の総選挙で衆議院議員に復職された城内実衆議院議員が2005年6月7日の国会論議で明らかにした。
2005年9月の総選挙を経て、2005年10月に郵政民営化関連法が成立し、11月には日本郵政株式会初代社長に三井住友銀行頭取の西川善文氏が起用されることが決定され、西川氏と竹中氏が共同で記者会見を行った。
日本郵政株式会社が正式に発足したのは2007年10月1日だが、西川氏は2006年1月に準備会社の社長に就任し、2007年4月からは日本郵政公社総裁を兼職した。
日本郵政公社には生田正治氏が就任していたが、菅義偉総務大臣が生田氏を排除する形で西川氏の兼務を実現させた。
竹中平蔵氏は2006年9月に自民党総裁が小泉純一郎氏から安倍晋三氏に交代するのと同時に総務大臣を辞するだけでなく、参議院議員の職も辞任した。
竹中氏が参議院議員に就任したのは2004年7月で2010年までの任期約4年を残して突然、辞任した。有権者に対して無責任極まりない行動が取られたのである。
日本郵政公社は日本郵政株式会社への事業承継を前提に行動した。昨年12月、時価が1000億円を超すと見られる「かんぽの宿」79施設が、オリックス不動産に109億円の安値で売却される方針が決定されたことが明らかにされ、国会での問題追及の結果、売却計画が白紙に撤回された。「かんぽの宿」を安値売却する決算処理上の工作は2006年3月から始まっている。
「かんぽの宿」の簿価は2006年3月期決算から急激に引き下げられ始めた。西川善文氏直結の、いわゆる「チーム西川」のメンバーが簿価引き下げ工作の中心を担ったことが各種資料によって裏付けられている。
竹中平蔵氏は日本郵政株式会社が正式発足してからは、地域の郵便局が減少していないと言うが、その最大の理由は、日本郵政が発足する前の日本郵政公社時代に利益を生まない郵便局が多数整理されたからである。
また、会計処理においても、日本郵政公社は日本郵政に引き継ぐ最後の決算である2007年9月期決算で1兆5800億円の特別損失を計上している。日本郵政発足後の決算計数の見栄えを良くするための工作であったと見られる。
竹中氏は郵政民営化についての討論に出ると、必ず、
@民営化(=日本郵政株式会社正式発足)後は、郵便局が減っていない。
A郵政民営化後、日本郵政株式会社は2009年3月期決算で4200億円の経常利益を計上した。民営化によって利益を生む体質が作られた。
B日本郵政社長、副社長に財務相OBを就任させたのは「天下り」だ。
と主張する。
以前の記事にも記述したが、日本郵政は290兆円の金融資産を保有しており、利ざやが0.8%確保されている。これだけで2兆3200億円の粗利益が確保される。民営化してもしなくても、大きな利益が確保されることに変化はない。
日本郵政株式会社発足に際して代表取締役副社長に就任したのは元金融庁長官の高木祥吉氏である。高木氏は竹中金融相の下で金融庁長官を務めた人物である。高木氏の日本郵政副社長就任こそ天下りそのものである。自分で天下り人事を実行しておきながら、鳩山新政権の下での日本郵政人事を「天下り人事」だと批判する竹中氏の厚顔無恥ぶりにはあきれるばかりである。
また、竹中氏は鳩山邦夫元総務省が「かんぽの宿」疑惑を追求した際、「民営化した日本郵政に政治が介入することは根本的に誤っている」と主張していた。つまり、竹中氏は日本郵政の株式が100%政府に保有され、日本郵政が完全国有会社である段階においても、株式会社形態に移行したことをもって「民営化」が実現したと認定していたのである。
この定義に基くなら、鳩山政権が日本郵政株式売却を凍結しても「民営化」を否定することにはならない。鳩山政権は日本郵政の株式会社形態での運営を廃止する方針を示していないからだ。
ブログ界で日本郵政問題について、もっとも詳細な分析を示されているサイトのひとつが「Tokyonotes東京義塾」様である。このサイトには、日本郵政に関するあらゆる情報が、正確に紹介されている。
「Tokyonotes東京義塾」様から11月28日付記事
「Go away 2」
へのトラックバックをいただいた。
同記事に以下の記述があった。
「亀井金融・郵政改革担当大臣と、市場原理主義を標榜して日本を破壊した竹中平蔵氏とのテレビにおける郵政民営化問題についての応酬があった。竹中平蔵氏は、郵便局員が規律違反をおかして、老人などのお客さんに郵便貯金を扱っていた、犯罪が続出していたなどと、事実誤認の暴論を並べ立てた。
郵政三事業一体の中で、外務を担当する職員が、郵便、貯金、保険をひとりで担当して、一軒一軒を回っていたことなど、ご存じなかった様である。詭弁を労したあげくに、事実に反する、郵便局員を侮辱する発言を述べ立てた。
事実の確認をせずに、竹中氏の発言をそのまま報道したテレビ局も同罪ではないだろうか。テレビ局は、訂正を行うべきである。郵政関係者は、東京の番組を製作したテレビ会社に抗議するべきである。
また、事実に反する発言を行った竹中氏の勤務する慶応大学などを通じて抗議と反論の声を上げるべきである。竹中氏は、学術論文を剽窃したことがあると、指摘されているが、文字通りのえせ学者にすぎない口舌の徒であることが、また明らかになった。」
虚偽の内容をおりまぜ、無責任な言説を公共の電波に乗せて流布し、不正義を押し通そうとする人物を公共電波から排斥するべきである。
「Tokyonotes東京義塾」様は、「郵政民営化の巨大な闇を捜査すべきかどうか」について、ネット上でのアンケート調査を実施されている。
ひとりでも多くの市民のアンケートへの参加をお願いしたい。
「かんぽの宿」疑惑に代表される郵政民営化の巨大な闇は、りそな疑惑、ミサワホーム疑惑、新生銀行上場疑惑などと並ぶ「平成の黒い霧事件」の一角を占める重大案件である。鳩山政権下での真相解明が強く求められる。
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