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2009/11/30 10:00
http://netallica.yahoo.co.jp/news/102320
科学者や大マスコミから猛烈批判を浴びている「スパコン凍結」問題。鳩山首相は26日、ノーベル賞受賞者の野依良治氏らと会談し、「自分も理工系だ」「科学技術は重要だ」と予算削減の見直しも言い出したが、早合点は困る。最新技術の足元で、旧態依然の“壮大なムダ”が垂れ流されているのを首相は知っているのか。
日本が世界一を目指す次世代スパコン開発は、総額1154億円の巨大プロジェクトだ。統括しているのは、文科省所管の独立行政法人「理化学研究所」(以下、理研)。「歴史の法廷に立つ覚悟はあるのか」と仕分け人を非難した野依氏は、そのトップ、理事長を務めている。実はこの理研という組織、野依氏を含む役員8人のうち4人が霞が関官僚OBという典型的な天下り法人なのだ。
「役員名簿を見ると驚きます。常勤理事の大熊健司氏と藤嶋信夫氏は科学技術庁出身。常勤監事の桝田太三郎氏は農林省、廣川孝司氏は大蔵省OBです。ほかは野依氏ら元国立大教授や、電機メーカー出身者で占められている。給料は理事長が月最大121万円、理事99万円、監事84万円といった具合です。これはあくまで本給で、ほかに期末手当、地域手当、通勤手当など“お手盛り”もある。年収は2000万円を超えているのではないか」(霞が関事情通)
理研の関係2法人にも、霞が関官庁や理研からの天下りがズラリだ。
百歩譲って、本気で科学研究に励んでいるならいい。だが、2500人を超える理研職員の中には、勘違いした連中がゾロゾロいる。元理研職員A氏がこう告発する。
「理研の研究者は大学教授と比べると、至れり尽くせりです。学生に講義をしなくていいし、研究費は国が潤沢に出してくれる。給料もずっといい。官僚の天下りや出向組は課長クラスからいるが、研究員は『役所とのパイプが太くなる』と喜んでいた。派閥を気にしたり、役人の視察に右往左往したりと、まるで政治家みたいな動きをしている人もいます。金銭感覚もおかしくて、出張の飛行機はビジネスクラス。“半官半民”なので、国民の監視の目が届かないのが問題です」
こういう体質だからか、9月には主任研究員ら2人が研究用の物品を架空発注し、1100万円を横領する事件も起こしている。
スパコンをめぐっては、こんな声もある。
「理研は07年にスパコンの設計開発をNEC、日立、富士通の3社に共同発注しました。これが随意契約だったばかりか、スパコン開発のプロジェクトリーダーは文科省から理研に移った元NEC社員。総費用のうち800億円は、開発費としてメーカーに割り当てられているため、当初から疑問視されているのです」(業界関係者)
ちなみに、スパコン開発には巨大なハコモノも付いてくる。200億円超を投じて神戸市に建てたスパコン設置施設だ。電気代だけで年間億単位ともいわれている。人件費も含めるとベラボーな金額になる。「科学」をタテに「何でも聖域化」は許されない。
(日刊ゲンダイ2009年11月27日掲載)
2009/11/30 10:00 更新