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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009113002000048.html
2009年11月30日 朝刊
一九七二年の沖縄返還に伴い日米両政府が交わしたとされる「密約」文書の開示をめぐる行政訴訟の口頭弁論が十二月一日、東京地裁(杉原則彦裁判長)で開かれる。国側は、これまでの「密約はなく、文書は存在しない」との主張を改め、訴えに対する認否を留保する意向を、原告側に伝えていたことが分かった。
主張を改めるのは開示請求対象の三文書のうち二点。岡田克也外相の命令で、外務省が密約の有無などを調査していることを踏まえた対応とみられる。同日は、吉野文六・元外務省アメリカ局長(91)が証人として出廷して、密約の存在を認める予定で、国側は密約を否定する公式見解の変更を迫られることになりそうだ。
原告側が開示を求めているのは(1)米軍用地の原状回復補償費を日本側が肩代わりする合意(2)米短波放送施設の移転費を日本側が負担する合意(3)沖縄返還協定の額(三億二千万ドル)を大きく上回る額を日本側が負担する合意−の文書三点とその関係文書。いずれの文書も米国立公文書館で発見されている。
国側が認否を留保するのは、(1)と(2)の文書。(1)は外務省の調査対象で、(2)は調査対象ではないが関係文書と判断したとみられる。(3)については、当時の大蔵省高官の署名があり、財務省が所管する文書にあたるため、否認を続けるとみられる。
吉野氏は二〇〇六年、報道機関の取材に密約を認めている。(1)と(2)の合意文書に署名したという。法廷では密約の背景となった当時の両国政府の事情なども証言する予定だ。
外務省は、▽日米安全保障条約改定時に合意した核持ち込み▽朝鮮半島有事の際の在日米軍の戦闘作戦行動▽沖縄返還に絡む有事の際の核再持ち込み▽沖縄の軍用地の原状回復補償費の肩代わり−に関する四つの密約について調査している。