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ロハスメディカルから転載
http://lohasmedical.jp/news/2009/11/26175837.php
医療費めぐる攻防が本格化 診療報酬の増額求め、与党医療議連が発足
熊田梨恵 (2009年11月26日 17:58)
民主党がマニフェストで約束した医療費増額を実現させるため、民主党議員で作る「適切な医療費を考える議員連盟」が26日に発足した。まずは2010年度診療報酬改定がプラス改定となるよう、来月半ばに厚生労働省の政務三役に提言を提出する。
医療費については財務省が診療報酬を引き下げる方針を打ち出しており、梅村聡事務局長は「政務三役を応援していく立場」と議連について述べるなど、年末の予算編成に向けて医療費をめぐる攻防が本格化してきたとみられる。(熊田梨恵)
民主党はマニフェストで医療費対GDP比をOECD平均まで引き上げ、「地域医療を守る医療機関の中の入院」の診療報酬を増やすとしている。中医協の構成や運営などの「改革」も示している。
しかし先週、財務省は医療費を増額すると国民負担が増えるとして、次回改定で診療報酬全体を3%程度削減する方針を打ち出し、医療界からは批判が上がっている。
後発医薬品の使用促進などにより薬価を大幅に引き下げ、開業医と勤務医の収入格差の是正や、収入の多い診療科の報酬引き下げにより、診療報酬本体についても伸びをゼロ以下に抑えるとしている。
議連会長に就任した櫻井充参院議員は、「財務省の方から医療費を削減しないとないといけないのではないかという声が出てまいりまして、こういうことになってしまうと今ですら地域の医療は崩壊している」と述べ、マニフェスト通りに医療費を増額する政策を実現するため議連を立ち上げたとした。 「いずれは医療や介護全体に広げて考えていきたい」とも述べ、来年以降は議論の幅を広げていく方針も示した。
議連は来月半ばまでに来年度診療報酬改定に向けた提言をまとめるため、急ピッチで議論を進めていく。来年以降は、次期診療報酬改定を見据えてのデータ収集など、幅広く医療や介護の政策についても議論していくとしている。
同日開かれた初会合には議員ら72人が参加。今回欠席だった議員も入れると約110人が議連の趣旨に賛同している。
年末の予算編成に向けて、永田町と霞が関で医療費をめぐる攻防が本格化してきたが、長妻昭厚労相は「事業仕分け」で診療報酬の見直しを求める判定が出たことを受け、総額としてプラス改定でも上昇幅を抑える方針を示すなど腰砕け気味だ。
梅村事務局長は会見で、「マニフェストの中で医療費等はOECDの先進国の平均値を目指していくと我々明確にやっておりますので、そこへの実現について、逆に言えば政務三役を応援していく立場と。民主党のマニフェストを実行していくことを与党の議員として後押ししていく」と述べるなど、財務省に押され気味の厚労省側をバックアップしていく姿勢を見せる。
ただ、この議連が求める「診療報酬増額」の中身がどのような形になるかは、現時点では「(議連)参加者でイメージは変わると思う」(梅村事務局長)状態のため今後の議論次第となり、議連の提言がどこまで影響力を持つかはまだ見えない。
櫻井会長の冒頭あいさつは次の通り。
私たちは山田正彦(民主党次の内閣ネクスト)厚生労働大臣の内閣の時に基本的な方針を決めさせていただいた経緯があります。医療費は、我々の中では対GDP比10%ぐらいいった方がいいんじゃないかという意見もあれば、少なくとも今の2200億円の国の抑制をなくして、ある程度の規模で医療費を増やしていく。
少なくとも医療費を上げていくという点では、皆さん意見は一致しておりました。
はっきり申し上げて、財務省の方から医療費を削減しないとないといけないのではないかという声が出てまいりまして、こういうことになってしまうと今ですら地域の医療は崩壊しております。診療科で申し上げれば産婦人科とか小児科であるとか、極めて危機的な状況を迎えている。
我々は「こういうことを改革する」と訴えてこの選挙を勝たせていただいたはずですから、当初の方針通りの政策を実現していくためにこういった議員連盟を作ったほうがいいんじゃないかと、何人かの方と話し合いをさせていただいて、この会を立ち上げるに至りました。
我々はあくまで圧力団体になろうなどとは思っておりません。ここは大事な点です。
国会の中で十分な議論がなかなかできないところがありますから、医療について特に今回、当座のところは医療費について財政的な問題も踏まえて考えてまいりたいと思いますが、現場にいらっしゃる先生方が一番よくお分かりだと思いますけども医療費だけでなく、医師不足から始まって地域医療で申し上げれば、2次医療の中で救急を担っている中堅の病院も本当に大変なことになっている。
「看取りの医療」という概念も出てまいりましたが、有床診療所の先生方、開業医の先生方ですが、がんばっていらっしゃる。
山崎(摩耶、衆院議員、元日看協常任理事、)さんも来ていらっしゃいますけど看護師さんの問題をどうしていくか。そして介護の現場も大変なことになっていますから、介護の問題も取り扱っていかなきゃならないんじゃないか。
そう思っておりまして、当座のところは「医療費を考える議員連盟」ですが、いずれは医療や介護全体に広げて考えていきたい。元々の呼びかけ人は基本的には厚生労働のメンバー中心に名前を連ねさせていただきましたが、多くの先生にご参加いただくことになりそうです。
ぜひ選挙区に帰った際に私も経験がありますが、やはり名前がついていた方が皆さんいいはずですから(会場笑い)、いやこれは本当の事ですよ。「いまや与党の医療を考えるチームの『何とか』なんだ」と役職を持って医師会なり、歯科医師会なり様々なところに行かれた方がいいと思っておりまして、そういう点で「自分もしっかりやっていきますから役職を」と、役職だけというのは勘弁していただきたいですが、皆さんで一緒になって考えていくような会にしたいと思っております。
今までは政策的なものについては外部に洩れるということがあったりとかしてですね。内々でやる場合もありましたが、今回に限ってはオープンな場で皆さんから意見を頂きながら会を進めていきたいので、会についての要望を我々にいただければと思っておりまして。いずれにしても走りながら色々考えていきたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。