★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK75 > 237.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091124ddm005010069000c.html
郵政株式売却凍結法案:自民、一枚岩なるか 造反組の一人「正直、いい」
政府・与党が郵政民営化の見直しに着手する中、自民党の対処方針が定まらない。党内には民営化推進、見直しの両論があり、対応を誤れば亀裂を生じかねないためだ。与党側は日本郵政グループの株式売却凍結法案の採決を急ぎ、自民党の足並みの乱れを誘う。30日の国会会期末に向け、谷垣禎一総裁が掲げる「挙党一致」が試される場面が訪れた。【坂口裕彦】
かつて民営化に反対した造反・復党組11人のうち、8月の衆院選を勝ち抜いたのは保利耕輔前政調会長、野田聖子前消費者担当相、山口俊一前首相補佐官ら9人(比例代表復活当選を含む)。自民党への逆風にもしぶとさを発揮した。毎日新聞が実施した当選者アンケートでは、民営化への評価を「(成功、失敗)どちらとも言えない」と答えた自民党議員が55%に上り、慎重論の根強さをうかがわせた。
民営化見直し派が凍結法案の内容に反対する理由は乏しい。造反・復党組の一人は「正直、いい法案だ」と打ち明ける。ただ、民主党に「踏み絵」を踏まされることへの嫌悪感は強く、国会での法案への賛否には「党内できちんと議論していないから……」と一様に言葉を濁している。
しかし、その党内論議は遅れている。与党時代なら部会、政調審議会、総務会での法案の事前審査を通じて意思統一を図ることができたが、野党転落後、部会は停滞気味。政調の「郵政事業に関するプロジェクトチーム」も今月9日、園田博之幹事長代理が座長に就任したばかりだ。
昨年12月、当時野党だった民主党などが提出した同様の凍結法案に対しては、自民党は衆院で結束して反対した。党三役の一人は「復党組は民営化路線に賛成している。今回も凍結法案に賛成することはない」と自信を示す。ただ、当時、党内でにらみをきかせていた小泉純一郎元首相はすでに引退した。
自民、公明両党は現在、民主党の強引な国会運営に反発し、審議を拒否している。与党は24日の総務委員会で凍結法案の審議を始める構えだが、自民党内には「一枚岩を保つには、欠席したままの方が好都合だ」(参院幹部)という声すらある。
しかし、今国会を乗り切っても、来年の通常国会では民営化見直し法案の審議が待ち構える。早急に立場を固めない限り、自民党は郵政問題というアキレスけんを抱え続けることになる。
==============
■自民党の造反・復党議員■
<衆院選で当選>
武田良太 (福岡11区)
保利耕輔 (佐賀3区)
江藤拓 (宮崎2区)
古川禎久 (宮崎3区)
森山裕 (鹿児島5区)
野田聖子※(比例東海)
古屋圭司※(比例東海)
山口俊一※(比例四国)
今村雅弘※(比例九州)
<衆院選で落選>
堀内光雄 (山梨2区)
<首長に転身>
保坂武 (甲斐市長)
※は小選挙区で落選し比例代表で復活当選。敬称略
毎日新聞 2009年11月24日 東京朝刊