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2009年11月23日10時00分 / 提供:ゲンダイネット
http://news.livedoor.com/article/detail/4465034/
民主党の小沢幹事長に関して、またおかしな話が飛び出した。「04年と05年に水谷建設から計1億円が小沢サイドに渡った」と一部で大々的に報じられた一件だ。永田町は大騒ぎかと思いきや、逆に、何の脈絡もタイミングもない中で飛び出したリーク報道に「検察は本当にどうしちゃったの?」と心配する声の方が多いのだ。
●自民党だって問題視しない案件なのに…
この“ニュース”は、中堅ゼネコン・水谷建設(三重県桑名市)の水谷功元会長(64)が東京地検特捜部に供述したものだ。しかし、この水谷元会長が、あまりアテにならない。
「水谷元会長は仕事を取るために、ウラ金をこしらえてあっちこっちに工作してきた人物。脱税容疑で実刑が確定しています。地検特捜部は、西松建設事件で逮捕・起訴した小沢秘書の大久保隆規の初公判(12月18日)に向けて、ゼネコン関係者から断続的に聴取し、小沢周辺のカネの動きを洗っている。水谷会長もその関連で聴取されたのですが、証言がどこまで正確か分からないし、裏付ける資料もないようです。今回の一件を立件するのは無理なので、マスコミに情報を流し、“小沢クロ説”のダメ押し世論操作を狙ったとみられています」(マスコミ関係者)
そういえば、06年、石原都知事親子に対する水谷元会長の“資金提供”疑惑が話題になったこともあったが、検察は詰め切れなかった。その程度なのである。
ある自民党関係者はこう一笑に付す。
「“小沢サイドに1億円”の報道を見て、“二階サイド”の間違いじゃないのかと思いましたよ。当時、水谷建設と二階前経産相の関係が具体的に囁かれていましたからね。“検察はそこまでして小沢をたたきたいのかね”の声も出ている。どっちにしても、ヤブヘビになるだけだから、自民党がこの件で騒ぐことはありませんよ」
そこまでして検察が小沢疑惑にこだわるのはなぜか。ある司法事情通はこう語った。
「政権交代で力を強めた小沢が、検察のトップ人事に介入してくるんじゃないか。検察は勝手にそれを恐れて、まだ捜査をやっているぞ、マスコミに情報を流すぞと牽制しているのでしょう。日本の最高捜査機関が低レベルなことをやっている。情けない限りです」
ロッキード、リクルート、金丸事件などでは、それなりに巨悪に切り込んだ東京地検だが、最近はちょっとおかしい。
小沢秘書を引っ張ったはいいが、微罪以上には広げられず、自民党の二階ルートは、ポシャったまま。で、「国策捜査」と批判され、政権交代劇でも世論に無視されると、今度は“反動”を恐れて焦り、立件できない古いネタを流して牽制する。
なんだか、並の官僚組織に落ちぶれる一方ではないか。
(日刊ゲンダイ2009年11月20日掲載)