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政府は事業仕分けを行って、予算の無駄を洗い出そうとしている。一度は、官僚と地上戦を戦って、予算の積算根拠から洗い直すことには意味がある。特に、前政権の下で緊急経済対策という掛け声だけが大きく叫ばれた時、アイディアが伴わないので、各省でいい加減な予算が計上された。政治主導でこれらに切り込むことは、大いに期待したい。 しかし、懸念が2つある。1つは、まだ聖域が残っているのではないかということである。たとえば、米海兵隊の普天間基地を名護に移設する計画や、海兵隊のグアムへの移転経費を日本が支払うことに、妥当性があるのかどうか。無駄と名指しすることに恣意的な選択があってはならない。 第2は、一見無駄に見えても、政治の責任としてしなければならない政策に、単純な効率性を当てはめるという問題である。たとえば、地方交付税についても仕分けの対象にすると言っているが、これには疑問がある。小泉政権以来地方交付税は大幅に減額され、田舎の自治体は基礎的な公共サービスを提供するのに四苦八苦の状態である。仕分けチームに、地方のことを分かっている人がいるのだろうか。 情報公開を進めながら、予算のからくりを暴くことには意味がある。しかし、それが単なる小さな政府を作ることにつながってはならない。(東京新聞11月15日) |