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http://news.livedoor.com/article/detail/4456530/
景気回復に向け、綱渡りする亀井大臣(上)
2009年11月18日07時37分 / 提供:PJ
「第二会見」で内需拡大策の重要性について語る亀井金融相(撮影:高橋清隆、11月27日)
【PJニュース 2009年11月18日】鳩山新政権の下、3兆円近い09年度補正予算削減に加え、10年度予算も圧縮のための「事業仕分け」が進む。仕分け人に市場原理学者や外国人が含まれていることに反発した亀井静香郵政問題・金融担当相は、緊縮財政一辺倒の民主党が主導権を握る内閣で、日本経済の再興に向け孤軍奮闘する
「人斬り以蔵」は民主への精一杯の気遣い
「予算編成は権力行使そのもの。外国人がやるのは基本がおかしいよ」。13日の閣議後会見で、亀井大臣がぶち上げた。前日、国民新党の自見庄三郎幹事長は仙石由人行政刷新担当相を訪ね、猛抗議した。3党連立内閣だが、社民と国民新の2党からは事業仕分けメンバー56人に議員が入っていない。抗議を受けた民主党は、亀井亜紀子参議院議員を入れることで決着を図った。
問題視された仕分け人は不動のまま。決して納得できる答えではないが、ここで矛を収めなければならないのが非民主党与党の立場だろう。不満を露(あら)わにした亀井金融相は「貸し渋り、貸しはがし対策法案」で注目を集めたが、一貫してあるのは、財政出動を伴う本格的な景気回復策が必要との考えである。中小零細事業者の融資条件緩和も、日本経済が立ち直らなければ一時しのぎでしかないからだ。
亀井大臣は会見時によく仙石氏を「人斬(き)り以蔵」とユーモラスに持ち上げるが、本心にふたをしての精一杯の形容だろう。「人斬り以蔵」は幕末、土佐勤労党の一員として天誅(てんちゅう)で名を馳せた岡田以蔵のことである。霞ヶ関の思い通りにさせじとばかり予算に切り込む仙石氏の姿を持ち上げている。
しかし、政策上の本心が別の所にあるのは明らかである。13日の会見では特別会計の活用について聞かれ、次のように答えた。
「ちゃんとした予算を作って経済が活性化し、景気が上がれば税収も増える。特別会計から予算をいくら積み上げたって、経済全体が収縮すれば支払えなくなる。家でいくら将来の学費を積み立てても、お父さんが病気になれば意味がなくなる。使えるようにするためには、元気を出して働いてもらうことを考えなければ」
予算を切るだけでは解決しないとの考えは、95兆円の来年度予算案が示される前の10月27日の「第二会見」で如実に表れた。フランス革命ではギロチンで処刑した後で赤ワインで乾杯したことを引き合いに、「うたげの後の寂しさが来ないよう、自公的ビルドでなく、内需を高めなくては。わたしはそれを今からの補正予算と来年度予算でやっていきたい」と切り出した。
財政均衡市場主義に対する矛先は、財政支出をたたくマスコミとその震源地と目される財務省に向けられる。
「マスコミは縮小予算を組むと拍手喝采(かっさい)する。積極予算が拍手喝采を浴びた例はない。これは財務省にコントロールされているからだ。その結果、日本の将来がおかしくなっても関係ない。『入りをもって出を制する』の考え方だが、中・長期で財政当局は見ていない。内需は順調に出ているときはそれで良いが、国の役割を無視してはいけないときはしないで、国債発行しなければいけなくなる。国民を不幸に連れて行く悪循環だ」【つづく】
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パブリック・ジャーナリスト 高橋 清隆