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(回答先: 【沖縄の怒りを政権叩きに利用できない保守側】いやあ、ますますもってエライことになってまいりました沖縄問題。【西田三郎氏】 投稿者 傍観者A 日時 2009 年 11 月 11 日 20:28:40)
http://www.news.janjan.jp/media/0911/0911092901/1.php
産経新聞ってCIA日本支部なの?
海形マサシ2009/11/09
産経新聞といえば、全国紙の中では、保守的な部類であると知られている。首相の靖国参拝などを後押しし、「つくる会の教科書」に代表される「日本はかつての大戦で悪いことはしていない」という立場を主張する論評を紙面で掲げている。何でも、自衛隊の中では朝日を読むな、代わりに産経を読めという訓令がされているなんて噂をきく。
しかし、そんな保守の権化とされている産経だが、ことさら在日米軍が絡む問題になると、「これって日本の新聞なの?」と思わず首を傾げたくなる意見を主張する。
昨今、問題となっている普天間基地の辺野古への移設問題では、民主党の曖昧な態度を非難し、それによって日米関係が悪くなる、辺野古への移設を認めるべきだと強く主張している。ただ、この意見は保守派に限らず、みられるのだが、産経は以前から米軍びいきなところがあり、2008年の2月に沖縄の北谷町で女子中学生が暴行を受けた事件があったとき、被害者の中学生の方を非難する意見を紙面に載せた。
どうも不思議である。先の大戦を「大東亜戦争」と称し、戦後の日本は東京裁判により一方的に悪者にされたと主張するほど、アメリカが日本に対して戦前から占領時代においてしたことを非難する立場にありながら、どうして基地問題に関しては、こうもアメリカの肩を持つのか。
産経に限らず、これは日本の右翼にも共通するところだ。横須賀で原子力空母が母港化配備されたとき、その反対運動をしていた市民団体に対し、「日米同盟強化」と対抗して叫ぶ右翼団体があったと聞く。
彼らの多くは、アメリカと在日米軍は、反共産主義であり、中国や北朝鮮から日本を守ってくれている、と、いわば冷戦時代のオマージュに取り憑かれている。すでにそんな常識が通じた時代は終わった。アメリカと中国はべったりの関係だ。中国は経済的には、日本より重要な関係になっている。日本より多く米国債と米国製品を買ってくれているからだ。北朝鮮に関しては拉致問題にはまったく関心はなく、核ミサイルも本土まで届かなければどうでもいいとさえ思っている。近い内に国交正常化に向けて動く可能性が高い。
冷戦後も、日本の保守派の親米路線が変わらなかったことに関しては、元外務省国際情報局長の孫崎享氏が、それはアメリカの日本に対する工作が功を奏したからだと言っている。冷戦後、アメリカにとっての最大の脅威はソ連から経済大国日本に代わったため、日本の政権や官僚の中枢にアメリカへの精神的な依存を植え付けようとする工作が為されたという。アメリカを過大評価させ、アメリカの利益になることは日本の利益にもなるという思い込みを浸透させたのだ。
今度の普天間移設問題でも、米軍は日本のメディアを使い、いかに自分たちが日本の防衛に貢献し、必要不可欠な存在であるという大嘘の吹聴に余念がない。それに、大手メディアは意図してか意図せずか乗っているので滑稽だ。だから、移設先を県内にすべきか、県外にすべきかという論争ばかりで、肝心の日米安保を考え直すという論議に発展しない。もちろん、これは自国を自軍で守るべきという結論に達すると9条の問題に触れるからであろう。
しかしながら、真の保守なら、今の機会こそ、冷戦時代の遺物である安保体制を終わらせ、自尊自衛を可能にするための9条改正を訴えるべきではないのか。そのためには、辺野古に新しい基地を日本の税金で建設して場所を提供するなど言語道断だ。主権を放棄したのに等しいと思うべきだ。
日米関係が悪化するのが問題? 悪化して困るのは日本だけではない、アメリカもである。中国に次ぎ、世界で2番目に米国債を保有している国だ。その他、政治・経済でも重要な取引相手である。今回の移設問題では、米軍向けの新聞、星条旗新聞に「これ以上、ごり押しをすると日本の世論が侮辱を受けたと感じるようになる」と懸念を示す記事があったほどだ。
先日、沖縄の辺野古のキャンプシュワブの浜辺に行ったが、そこでは基地反対の活動家の方が、修学旅行生を前に平和主義を語り、基地の存在を非難するスピーチをしていた。いわゆる反戦左翼的な反基地論だ。
しかし、もしそこに真の保守・右翼がいたならこう言っただろう。
「見ろ、この美しい浜辺は米軍に占領されている。大東亜戦争で惜しくも敗れたためにこんな事態になった。東西冷戦になって、西側につき基地を貸すことでアメリカから援助をせびれ経済発展に役立った。互いに利用しあえる立場だったのだ。しかし、今の政府は、冷戦が終わって利用価値のなくなった米軍を未だに沖縄をはじめ日本中に駐留させている。それも我々の税金を使ってまでだ。本来なら借りている方が基地の建設費や駐留費を払うべき。この地は、米軍と属国化した日本政府による主権侵害の象徴だ。これ以上、新しい基地の建設など許してはならない。我々の自尊自衛のため、占領軍基地を一刻も早く美しい祖国から追い払おう!」
そんな「主張」が産経新聞の紙面に載る日を心より望む。