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http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091103ddm041010019000c.html
株売却で得た7226万円余を税務申告していなかった問題で、鳩山由紀夫首相は2日夜「私の間違いで完全にうかつだった。おわびを申し上げ、本日修正した」と首相官邸で陳謝した。自民党側からは疑念の声が上がる一方、民主党議員の口は重い。識者には「首相は説明責任を果たしていない」との意見が強かった。 鳩山首相は「(毎日新聞の取材で)指摘されるまで気付かないという大変恥ずかしいことになった。差額が譲渡益に出てくるはずだったが、証券会社で自動的に(処理)していると勘違いした。まったくポカで、私が見過ごしていた」と申告漏れの理由を説明した。 一方、2日の衆院予算委員会で鳩山首相から「閣僚に政治と金を巡るスキャンダルがあれば責任を取る」という回答を引き出した自民党の後藤田正純議員は「申告漏れは大きな問題で、4日以降の予算委でも追及する」と語る。首相の弟の鳩山邦夫元総務相の事務所は「(邦夫議員も)首相と同じ資金管理会社と契約して株売買なども任せているが申告漏れを指摘されたことはない。なぜこんな問題が生じるのか不思議だ」とコメントした。 予算委に出席した民主党若手議員は「(コメントを)出せるわけないじゃない」とだけ話し、足早に立ち去った。小沢一郎幹事長を支持する一新会の中堅議員も「取材には応じられない」。別の中堅議員の政策秘書は「首相には説明責任を果たしてほしいが表だっては言いにくい。党内で『異論を唱えている』と見られてしまう」と漏らした。 ◇識者「ずさん」 税理士でもある浦野広明・立正大大学院教授(税法学)は「献金問題だけでなく申告漏れもあるとは収支経理がずさん過ぎる。説明責任も果たしていない」と批判。政治アナリストの伊藤惇夫さんも説明責任に触れたうえで「政権発足後のご祝儀相場と国民の関心が政権運営にあったため、献金問題などはこれまで国民からそれほど強い批判を受けていないが、予算編成などで国民の期待に応えられないと批判が強くなる可能性がある」と指摘した。 |