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2009年10月27日 (火)
平成の無血革命成功を期す鳩山首相演説
10月26日、第93代内閣総理大臣鳩山由紀夫氏が所信表明演説を行なった。52分に及ぶ長時間の演説であったが、鳩山政権が目指す政治運営の方向を明確に示す優れた演説だった。
鳩山首相は今回の政権交代を「無血の平成維新」と表現した。140年前の明治維新に匹敵する一大変革であり、官僚依存から国民への大政奉還であると表現した。
筆者は
@「官権主義から民権主義」への転換
A「政治権力と大資本の癒着」の排除
B「対米隷属から自主独立・日米基軸」外交への転換
が政権交代の目的であると指摘してきた。
鳩山新政権発足後、企業献金の全面禁止を法的に確定する法改正が具体化していないことが気になるが、鳩山政権は2010年夏の参院選に向けて、通常国会後半の争点として企業献金全面禁止方針を提示するものと予想される。
沖縄の普天間基地移転問題は、これまでの自民党政権が米国との間で、キャンプシュワブへの移転で合意をしてしまっているために、取り扱いが極めて難しい問題であるが、鳩山首相は次の認識を示した。
「沖縄の人々が背負ってこられた負担、苦しみや悲しみに十分に思いをいたし、地元の皆さまの思いをしっかりと受け止めながら、真剣に取り組んでまいります。」
普天間飛行場の返還を確実にするためには、県外への移設を確定する時間的余裕はないと考えられる。嘉手納基地への統合かキャンプシュワブへの移設を軸に着地点を見出す必要があると考えられる。
所信表明演説で特記されるべき重要な点は以下の三点である。
@経済政策運営について、これまでの成長・効率一辺倒のスタンスから、「人間のための経済」に転換すること
A国民のいのちと生活を守る政治を最重視すること
B天下りを全面的に禁止し、財政のあり方を「コンクリートから人へ」の理念に沿って根本から見直すこと
小泉竹中政治は、「がんばった人が報われる」とのキャッチフレーズの下で、拝金主義・弱肉強食主義の格差拡大奨励政策を推進した。非正規雇用が激増するなかで小泉政治はセーフティネットを冷酷に取り除いた。その結果、深刻な貧困問題が発生し、国民生活が根底から揺さぶられている。
鳩山政権は小泉竹中政治の「市場原理主義」を根本から見直す方針を明示している。総選挙で国民が政権交代の選択を示した最大の理由は、社会の荒廃をもたらした「市場原理主義」を根本から見直す鳩山民主党代表の方針を積極的に支持したことにあると考えられる。
経済政策は「資源の配分」、「所得の分配」、「成長」の三つに働きかけるものである。鳩山政権は「資源の配分」において、無駄を排除し、「コンクリートから人へ」の資源配分の方針を示している。
小泉政権が「所得分配の格差拡大」を奨励したのに対し、鳩山政権は所得水準の最低保障を重視している。「所得分配の公平確保」は安定した社会を実現するために不可欠の事項である。
「成長」は国民生活の安定と両立する形で推進される必要がある。輸出に偏重した経済成長は、国民全体の生活向上とは結びついてこなかった。家計所得の増加を通じ、内需主導の経済成長が目指されなければならない。
自民党などの野党と、野党と連携する多くのマスメディアは、ネガティブキャンペーンで鳩山政権批判を継続すると予想されるが、鳩山政権による日本政治刷新を支持する国民は、マスメディアに誘導されることなく、鳩山政権の新政策を支援してゆくべきである。
平成の無血革命を成功させなければならない。
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