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(回答先: 「マルクスの亀井」 《学生時代は「マルクスの亀井」と呼ばれるほど、マルクス経済学に精通していた》 投稿者 新世紀人 日時 2009 年 10 月 25 日 14:46:43)
http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/51173060.html
2008年05月28日
<ジャ同エッセー>「社会主義の宣伝だと私を攻めないでね」革命家ゲバラの娘、大いに語る:長沼節夫(ジャーナリスト、写真も)
(写真)集会で語るアレイダ・ゲバラさん。
キューバの革命英雄エルネスト・チェ・ゲバラ(1928〜67)の娘アレイダ・ゲバラさん(47)がNPОやNGОの招きで来日し2週間、東京から沖縄まで各地を訪問して28日帰国する。アレイダさんは帰国前日の27日、東京・千代田区の衆院議員会館で国会議員有志や市民との集会に臨んで、短いスピーチの後、質疑に応じた。
集会は阿部とも子議員(社民)の司会で始まり、まず来日支援カンパに応じた国民新党代表の亀井静議員があいさつ。「抑圧と貧困に苦しむ人々を助ける活動に生涯をささげた人として、あなたのお父上ゲバラさんに勝る肩はいないと思い、私は会館事務室にゲバラさんの写真を掲げているので、かつて訪ねてきたモンデール駐日米国大使が怪訝な顔をして帰っていった。私はかつてお父上にも来ていただいた広島出身で、原爆が投下された日、ぼろきれのようになって逃げてきた人々の姿を覚えている。この光景のアンチテーゼにあるのがゲバラだ。今日の出会いを契機として彼の残した教訓をさらに毎日の生活に生かして行こうではないか」と語った。
次いでアレイダさんのスピーチ=まず今回のお招きに感謝する。私は小さい頃からよく日本映画を見て、日本文化にかなり接したつもりでいたが今回、それを実体験できた。日本では聴衆の方々の『ふ〜ん』という感嘆詞が会場から聞こえてくるのも印象的だった。京都で着物を見て女性の繊細さを感じた。日本・キューバ両国がもっと知り合うためにも一層の交流が必要だ。両国は言葉や文化は異なるが同じ島国であることや人々が戦争や侵略の悲惨さを体で知っていることなど共通点も多い。平和の実現については広島・長崎を持つ日本はもっと積極的な役割を担って欲しい。
この国の心配は最近、お年寄りに厳しい医療制度への立法化があると聞いた。今回沖縄の先の小さな島で短時間ながらお年寄りと話し、彼らの働きが会ってこそ日本の平和と反映があると思った。かれらの老後の安心が奪われるべきではないし、医師や緊急医療の不足の影響を受けるべきではないが、これは私がとやかく言うべきではない。日本人の将来は日本人自身が決める。私たちは同じ権利を持って生まれ、同じ幸せを追求する権利を持つ。私は宗教を信じないが、人類の可能性は信じる。力を合わせればかなりのことができる。私には今もあの沖縄のエーサーの響きが聞こえる。2週間の親切をありがとう。」
司会=ではQ&Aを。まず議員から。
Q(辻元・社民)=1990年にピースボートでキューバに寄った際、医療援助の実績に感銘を受けた。具体的には。
A=そう医療援助はキューバの重要な輸出品だ。しかし米国による対キューバ経済封鎖もあって医薬品不足は深刻だ。それで伝統医薬品も使っている。貧乏国なので経済援助ができないのが悩み。援助は継続できることが大事だ。数年前、日本はハイチに200万ドル経済援助し、新たなプロジェクトが始まったが、残念ながら1回だけだったので、計画はたちまちストップしてしまった。キューバの支援は途中でストップさせない。
医療支援には2種類ある。支払いできる国への支援と、できない国への支援だ。キューバは南アフリカに220〜250人の医師を送っているが、南アはそれに支払う。我々はそのお金をキューバ国内では使わず、お金を払えないホンジュラスやグアテマレへの医療援助に使っている。またベネズエラには現在、医師・看護婦・医療技師合わせて3万人を送っている。その結果、キューバ国内では医師不足が生じているが、これは我々が我慢すべき不便だ。連帯支援は余ったものを送ることではない。相手が必要とするものを送ってあげることだからだ。
こういうとキューバは送る一方のように聞こえるかもしれないが、そうではない。キューバも連帯する相手国からたくさんのことを学ぶ。私は医師としてニカラグアに1年、またアンゴラに2年滞在し、医師としてまた人間として高められた。
Q(福島・社民)=日本は医師不足が深刻だ。キューバはそれをどう克服しているか。
A=医学教育を厳格に行いつつも、早い段階から臨床教育を重んじてできるだけ現場での研修を体験させることだ。その場合、僻地に出向いた医師が不利にならないよう、医学情報を中央でも地方でも平等に行き渡るように努力している。国民が健康であることは、その国の経済を発展させてゆく上で、とりわけ重要だ。それゆえ医師に金を使うことは、国の発展に金を使うことと同じく重要だ。
Q(田中・新党日本)=地域医療の重要性は。
A=きのう長野県に行って、佐久総合病院を訪ね、地域医療の実態を見せてもらった。彼らは医療も大切だが、病気にかからないために行う、地域の住民の予防医療の重要性を強調していて印象的だった。
Q(前田・弁護士)=キューバは莫大な医療援助をどうやってまかなっているのか。
A=こんな風に答えて、また社会主義の宣伝だろうと思わないでくださいね。父ゲバラは1959年に来日したとき、日本企業の競争精神と格差の実態に驚き、そこに日本の危機を感じたそうだ。日本は長く封建領主に支配された時代を経てその後、近代化を進めるに至ったが、かつての封建領主がそのまま、大企業に変わっただけのような気がしたそうだ。つまり富が財閥など少数の者に集中していて、国民全体に回っていないように見えた。一方私たちの国は、富の全体が少ないかもしれないが、もっと国民全体に行きわたっているような気がする。誤解しないでくださいね。私たちだって暮らしの快適さは求めているが、それが第一義的ではなく、だたもっと求めている人たちが気になるだけだ。私は日本でシップ薬を買ったが、あの人にもこの職場にもと考えているうちにスーツケースに一杯になってしまった。自分のものは多少制限しても、他の人たちにと考えてしまう。
岩垂(キューバ円卓会議)=招待団体の1つだ。時間がなくなった。そのかわり先日阿部議員らとアレイダさんが3時間、充実した討論をしたCDを、希望者に実費で分ける。ホームページを見て申し込んで欲しい。
会場では先ごろ出版された故ゲバラの妻アレイダ・マルチ著・後藤政子訳「わが夫、チェ・ゲバラ」(朝日新聞出版)の販売とサイン会もあって、筆者も購入・サインをしてもらった次第。
閉会後、全体を通訳した星野弥生さん、同書出版を担当した朝日の林るみさんと昼食を共にした。アレイダさんに2週間同行した星野さんは、「キューバは医師養成のため99年、ラテンアメリカ医科大学を創って、各国の医師要請まで支援を始めた」、林さんは「アレイダさんとは10年前のアサヒグラフ特集作りであって以来の友人だが、今回各地の集会での彼女の回答の的確さに改めて驚いた」と話してくれた。(了)
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