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始まって2ヶ月経過して、報道上は既成事実化した感のある「裁判員制度」。しかし細かく見れば、制度の矛盾も随所に現れ始めている。
このままでは済し崩しに、誰かが「素人死刑判決」を下す役目に追い込まれるのではないか。
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http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091023ddm041040112000c.html
『裁判員裁判:「法廷イラストで個人特定」 裁判員、会見撮影拒否』−−甲府地裁
甲府地裁(渡辺康裁判長)で22日、判決が言い渡された裁判員裁判(殺人未遂事件)で、裁判員から「(一部報道の)法廷内イラストで個人が特定された」との申し出があり、判決後に開かれた記者会見の写真撮影が中止となった。
母親を刺殺しようとして殺人未遂罪に問われた無職の男性被告(60)に対する裁判。20日に始まり、朝日、読売、山梨日日の新聞各紙、NHKと山梨放送、テレビ山梨の各放送局が法廷イラストを使い、地域面やローカルエリアで報じた。
記者会見は、新聞放送12社が加盟する山梨司法記者会が、地裁内の裁判員候補者待合室で開催し、裁判員5人と補充裁判員1人が出席した。地裁との事前協議では、地裁側が出席者全員の意向を聞いた上で、冒頭に代表撮影する予定だった。地裁総務課によると裁判員から「イラストで周囲の人に自分が特定されたので写真撮影は困る」との申し出があったという。何人が申し出たかは明らかにしていない。
裁判員法は裁判員個人を特定する情報の公開を禁止。日本新聞協会は最高裁との意見交換で「法の趣旨を踏まえ、特定されないよう配慮する」との見解を示した。【中西啓介】
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http://www.sannichi.co.jp/local/news/2009/10/24/6.html
2009年10月24日(土)
『情状評価「葛藤あった」』
裁判員経験者が語る 甲州・殺人未遂事件・涙が出て眠れなかった
(写真略)記念のバッジを手にする裁判員経験者=山梨県内
甲府地裁で22日まで開かれた県内初の裁判員裁判で、裁判員を務めた主婦(61)が23日、山梨日日新聞のインタビューに応じ、感想や判決に至るまでの心情を語った。審理した殺人未遂事件で、争点となった情状面の評価などについて「自分の中で葛藤(かっとう)があった」「涙が出て眠れなかった」と打ち明け、裁くことの重みがあらためて浮き彫りとなった。一問一答は次の通り。
−裁判員を務めた心境は。
やり終えた、という感じ。役割を果たせたのかな、これでよかったのかなという思いもあります。
−量刑を決めるのにプレッシャーはあったか。
犯罪の行為だけを見れば悪いことと分かります。裁判ではその行為に至る経緯や被告人の苦悩、悲しみが見えてきて、どこまで事情をくみ取るべきか、自分なりの判断をするまでには葛藤がありました。家に帰ってからも事件について思い返してしまった。わたしも娘がいるので、(長女の「借金」問題に悩んだ)被告人の境遇を思うと、涙が出てなかなか眠れませんでした。
−心がけたことは。
被告人や被害者の立場に立ち、どのような心理状態だったのかを理解しようと思いました。距離を置いて見たり、自分だったらどう行動するかも考えました。
−検察官、弁護人の立証は分かりやすかったか。
はい。ただ、モニターに説明文や図が出ることで言葉をすんなり聞き取れても、説明はどんどん進んでしまうので、その時の心理状態とか生活の状況とかを含めて出来事を立体的にとらえられるまでに時間がかかりました。
−証拠物のナイフや、被害者の傷口の写真を見せられたが。
少し抵抗がありましたが、実物を見たことで、出来事を現実としてとらえることができました。
−被告人への質問は。
「変なことを聞いたらおかしいかな」と思いながら、自分の中でふに落ちない部分があったので質問しました。事前に内容を聞かれたり、調整したりということはまったくなかったです。
−評議の雰囲気は。
ざっくばらんに意見が言えた。裁判長が、どんなに小さいことでも声に出して、いっぱい議論しましょうという雰囲気をつくってくれて、気持ちが楽になりました。
−死刑が求刑されるような重大事件だったとしたら、どう思うか。
受けたくないです。証拠や証人も多くなり、複雑な事情が絡み合っていれば自分の中で消化するのに時間がかかる。「やっていない」と言う人を有罪にしたり、死刑の選択を迫られたりするのは精神的にきついと思います。
−守秘義務について。
もちろん守ります。ただ、あまり意識しないで、もう裁判のことは忘れてしまおうと思っています。
−これからの裁判員にアドバイスを。
慣れている人が見過ごしてしまうことを、素人の素朴な疑問から気付くことがあるかもしれない。わたしも最初は肩ひじ張ってしまったけれど、ありのままで臨めばいいと思います。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(引用ここまで)