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ニュースの裏112平成21年10月15日new!
「オバマ大統領ノーベル平和賞授賞」
MPEG4 Flash 春名幹男 国際言語文化研究科教授
アメリカ・オバマ大統領がノーベル平和賞を授賞した。とはいうものの「核兵器の無い世界」というのを宣言してはいるが、この過程で具体的な何かが達成されたというわけではない。オバマ大統領の政治力はこのところやや弱まっている。アメリカ国内での支持率が50%前後にまで落ち込んでいるオバマ大統領の背中を押す意味合いも含みつつノルウェーのノーベル賞委員会が決定した。このことについてオバマ大統領自身自覚している。オバマ氏はイランの大統領選挙後の混乱時に街頭で銃弾に倒れたネダ氏、ミャンマーの反政府主導者・スーチー氏と賞を分ち合いたいと発言している。アメリカ国内ではオバマ大統領へのノーベル平和賞授与はアメリカ外交政策に対する干渉であると受け止めるメディアもある。米新聞ワシントン・ポストは、これはオバマ大統領が受け取るべきでない。イランのネダ氏に与えるべきだと社説を掲載している。だがこのことについて日本の新聞では触れられることはなかった。泥沼化するアフガン攻撃やイラン、北朝鮮の核兵器問題など厳しい現実に直面しており核兵器廃絶実現へ向けての課題は山積している。まずオバマ氏はアメリカ国内での政治力を高めなければ核兵器廃絶を実現することは難しい。アジアの情勢に目を向けると、アメリカ、ロシア、フランス、イギリスもすでに核軍縮に動きつつある中で、未だ中国だけは核軍縮に動き出していない。中国通信社・新華社ではオバマ大統領のノーベル平和賞受賞を報じたものの、その受賞理由については報じていない。この点については外務省スポークスマンも同様である。ところが中国は国連安保の首脳会議での核兵器廃絶に賛成しているのである。「核兵器の無い世界」であるから「核兵器のない東アジア」は当然のことである。岡田外務大臣は9月の訪中の際、中国に対して核軍縮を求めている。だが、近年においてこれは初めてのことであるにも関わらず日本の新聞、メディアはこれを報じていない。メディアはこのような世界の動きにもっと脚光をあてるべきである。