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雑談日記から。http://soba.txt-nifty.com/zatudan/
2月4日の国会会議録、2か月過ぎてもアップされず、もう諦め忘れていたのだが、「政権交代したのだから」と見たら出てました。
http://soba.txt-nifty.com/zatudan/2009/10/post-9ac1.html
下地幹郎(国民新党・大地・無所属の会)さんの質疑です。
初っ端、中曽根弘文外相に米対日要望書について鋭い質問を浴びせるところから始まります。その後、かんぽの宿問題でもなかなか鋭い質疑をし、最後は沖縄の不発弾の問題、自立できるような方向での抜本的な政策の見直しと質疑を進めていきます。その時の国会会議録です。
※↓衆議院 Internet TV です。現時点で(2008年 6月22日以降のものを提供)となっています。約1年間ちょっとで見ることができなくなりますので、見たい、あるいはYouTube用の動画を保存したいのなら今のうちです。田中良紹(たなか・よしつぐ)さんが以前書かれていましたが、政治への関心を高めるためにももっと長く自由に見られるようにすべきです。それほど金もかからないと思いますのでぜひ民主党には善処してほしいです。
開会日:平成21年2月4日(水)
会議名:衆議院予算委員会
収録時間:7時間08分
の下地幹郎(国民新党・大地・無所属の会)さんの質疑部分です。
※政治に一直線 衆議院議員 下地ミキオ(公式サイト)
Windows Media Playerで、
ブロードバンド(500k)
(↑アイコンクリックで該当質疑部分に飛びます)
※範囲指定コピペでご自分のブログにも表示できます。
※この下地さんの質疑については翌日のエントリーですぐに取り上げました。
↓かんぽの宿部分だけはYouTubeにアップされています。
国民新党・下地幹郎さん、かんぽの宿(郵政民営化)の欺瞞をあばく
http://www.youtube.com/watch?v=Vx9cnB2yDQk
この国会会議録については、普通10日後くらいに出るものが20日以上経ってもどういう訳か出ませんでした。雑談日記では再三「なぜまだ会議録を出さないんだ?エントリー」をアップしました(その1、その2)。最後にチェックしたのは2カ月以上経った4月8日でした。さすがの僕も「これほど経っても出さないのか」と言うことであきらめ、忘れていました。8・30衆院選で政権交代がなり9月16日に鳩山内閣が発足、その1ヶ月後の今日、たまたま思い立ちチェックしアップされているのに気がついた訳です。
「国会会議録検索システム」からの国会会議録です。(公開は1週間〜10日後)
171-衆-予算委員会-8号 平成21年02月04日
平成二十一年二月四日(水曜日)
午前九時開議
○衛藤委員長 これにて阿部君の質疑は終了いたしました。
次に、下地幹郎君。
○下地委員 国民がわかりやすい質問をいっぱいさせていただきたいというふうに思っております。
毎年十月になりますと、こうやって三十ページか四十ページにわたって対日要望書というものが来るわけでありますね。この対日要望書には、金融や、そして医療や通信に至るまで日本に対して、規制緩和をこうすべきだとか、競争力はこうやるべきだとか、その透明性及び政府の慣行に関しては見直しを行うべきだとかと、事細かに出てくるわけです。
外務大臣にお聞きをしたいんですけれども、アメリカ政府からこうやって要望書が来るわけですけれども、これは日本以外の国にもこういう要望書をアメリカ政府は出しているんでしょうか。
○中曽根国務大臣 委員がおっしゃいました要望書というのは日米間の要望書だと思いますけれども、日米の規制改革及び競争政策イニシアチブ、そういうようなフォーラムのもとでこれが毎年、双方で要望書を交換しているわけであります。
日本以外の国でどうかということでございますが、アメリカは、主要な貿易相手国との間では二国間の経済協議を行っておりまして、締結をされております自由貿易協定のもとで行われる協議など、形式は違うものの、内容的に類似する対話を行っているものと承知をしております。
なお、すべて承知しているわけではありませんけれども、米国がこの日米間のような要望書の形で規制の改革、競争政策に関する対話を行っているかどうかというのは、はっきりわかりませんが、日本のみである、そういうふうに一応認識をしているところでございます。
○下地委員 これは日本のみなんですよ、これだけ事細かに要望書を毎年出してきているのは。
それで、総理に少しお聞かせいただきたいんですけれども、この対日要望書をもうやめさせるということをお考えになってみたらどうかと思うんですよ。
私は、やめさせるというのを、四つのことを少し申し上げたいんです。
この対日要望書の文書を、外務大臣もやられていますから、もうお読みになったと思うんですけれども、一つ一つの項目に、要望する、求める、含まれる、十分な方策をとる、確保する、重要である。まるで押しつけみたいに、一項目ごとに日本に対して、規制緩和をすべきだ、競争の原理にすべきだという要望書が来ているんですけれども、これは対等な外交関係と感じられない。この点が一点ありますね。
それと、この要望書は一九九四年から出てきているんですけれども、一九九三年にクリントン政権ができて、クリントン政権は、双子の赤字、財政と貿易の赤字を解消しなければいけないという大きな政治課題を持つわけです。その中で、九四年からこの要望書を出し始めるわけです。そのときは、アメリカの貿易赤字の七〇%が日本でしたよ。しかし、今は、アメリカの貿易赤字の、うちはもう一〇%しかありません。三〇%が中国になって、もう日本がアメリカとの貿易において大幅な黒字を出しているという状況にもないということも二点目にはありますね。
それと三点目には、今度、七十五兆円のアメリカの経済対策をやりましたけれども、そのうちの五十兆円が公共工事です。この五十兆円の公共工事の中では、バイ・アメリカン条項というのが今度成立をされそうになっていました。この公共工事で使う鉄鋼はアメリカの会社のものを使わなければいけない、これをセメントにもほかの産業にも拡大しようとしているわけです。アメリカはグローバル経済の中から脱して、内需拡大、国内投資、こういう方向にアメリカも変わってきているということが三点目にありますね。
四点目には、オバマ政権はスタッフの大半がクリントン政権の方々が来ていますから、あの一九九四年の対日要望書をつくった方々がいますので、今のことをそのままほったらかしていると、また日本に対してどれだけの要望書を突きつけてくるかわからない。
そういう意味でも、この要望書、対等なアメリカとの外交関係を築くという意味においても、もうその役割が終わったという意味においても、アメリカにこれをやめさせるというふうなことを総理がきちっとおっしゃると、私は、また景気にも大きく影響してプラス要因になるかと思うんですけれども、いかがでしょう
か。
○麻生内閣総理大臣 これは全部知っておられた上で聞いておられるんだと思いますが、例のビザの更新なんか、あれはこっちから言って
ひっくり返したものですからね。だから、これは一方的にこっちが要望を聞いただけじゃなくて、こちら側も言ったものも幾つかあるということだけはちょっと
頭に入れておいていただかないと、いかにも全部が全部みたいな話を言われると、それはちょっと公平さを欠いておる、まずこれが一点です。
二つ目は、今言われましたように、毎年、双方要望する、それは訳の仕方もあるでしょうけれども、こっちもいろいろなことを要望していますので、それは双方同じ、言葉の使い方の問題なのであって、それをお願いすると書くか要望すると書くかは、リクワイアだかディザイアか、そこの訳し方の問題だと思いますので、いかにも命令しているような感じでやっているわけではない。これは何回か言ったことがありますので、それが一つ。
三つ目の、今のバイ・アメリカンの話というのは、この間のダボスの会議で、出られた二階先生、石破先生にその雰囲気を聞かれた方がより正確なお答えが出るんだと思いますが、間違いなく、おかしいじゃないか、今ドーハ・ラウンドをやっている真っ最中に何だこれはというのがほとんどの国の意見だったと伺っております。
私どもにも同じようなことを、おりましたが、ダボスにはアメリカ側の代表者というのは、例の移行期でありますので、今そういったしかるべき人というのはいませんでしたので、我々、人のいないところでわんわん言うのもいかがかという感じがしましたけれども、それでも、アメリカ人というのは何人か来ておりましたので、それに対しては、基本的な、同じような、バイ・アメリカンの話は、アメリカ製の鉄鋼を買わない限りは橋はつくれないとか何とかかんとかいうような話は、これはちょっと今の時代のWTOには明らかに違反しているのではないか。全く同じような感じがいたします。
○下地委員 総理がそういうふうにおっしゃっても、いろいろと情報を収集してくると、その方向に走っているんですよ。間違ったらもっときついことになる。アメリカの国内でできる車を買ったら減税して、外国の車両には減税しないんじゃないかという話も出てくるぐらい。
今、みずからの金融危機を乗り越える、経済危機を乗り越えるためには、国内投資、総理もおっしゃっていますけれども、アメリカは内需拡大という言葉を、もっと現実的にやろうとしています。国際社会の中でグローバル化した経済を追い求めるブッシュ政権とは違うというような方向に、僕は走っているんじゃないかというふうに思います。
それと、先ほど、お互い言っていますとおっしゃっていますけれども、やはりこれはアメリカから強い要望で変わってきていることが多いんじゃないでしょうか。
アメリカは、対日要望書の最大の成果は郵政民営化だと言っているんですよ。郵政民営化、これは、見ていただきたいと思いますけれども、二〇〇四年のアメリカの対日要望書の文書を見ると、日本の総務省がつくったのかと思うぐらい、しっかりと郵政民営化について書いてありますよ。一項目ずつきれいに書いてありますよ。
私は、そういう意味でも、郵政民営化というのは、日本人が望んだものじゃなくてアメリカ人が望んで、小泉総理がそれを受けて実現した、そういうふうな感じにしか感じられないぐらいの要望書だから、きょうはお話をさせていただいているんです。
それで、最大の成果だと申し上げましたけれども、そろそろ二年半たってみて、郵政民営化も、さまざまな窓口でサービスに不合理な部分が出てきたり、これからお話ししますけれども、かんぽの宿の問題もあったりして、郵政民営化とは何だったのだろうか、本当に日本国民が望んだのか、それともこの対日要望書でアメリカが望んだのか、もう一回検証してみようという空気は国民の間にもいっぱい出てきましたよ。そして、各政党の中にもさまざまな検証をしてみる委員会はできていることだけは確かなんです。私は、だから、一回この郵政民営化という問題を検証してみる時期に来ているんじゃないかなと思うんです。
私たち国民新党は、こういうふうに考えているんです。一つは、郵政三事業を再び国営にも郵政公社にもしようという考えは全く持っておりません。現在の株式会社でいいと考えています。一〇〇%持ち株を国が持っていただいて、特殊会社にして、公益性と公共性と利便性がしっかりできることで、官と民のベストミックスと言っているんです。これで国民に対してちゃんとサービスができれば、それでいいんじゃないかと。後戻りをしようと言っているわけじゃなくて、もう一度しっかりとした、国民にちゃんとサービスができる仕組みにした方がいいんじゃないかというのが国民新党の考え方なんですね。
そういう意味でも、麻生総理が今度施政方針演説でも申し上げている、官から民へとか大きな政府から小さな政府へとか、そういうものだけではもう物事は成り立たないとはっきりおっしゃっているので、これと私は非常に相通ずるものがあるんではないかと思うんです。だから、麻生総理が言ったこの言葉は、小泉改革からの政策の転換と新聞は書いてありますけれども、私も勝手にそういうふうに解釈させていただきました。
それで、これをもっと、小泉改革から麻生総理の改革に変わったんだよと言うには、二つのことをやったら一番いいんです。一つは、今言っている郵政民営化の修正をする。先ほど言ったように、後戻りはしなくていいですから、修正です。国民のために修正すると言っている。先ほど言った対日要望書を一番活用した小泉さんと決別するには、対日要望書をやめさせる。この二つを総理が決断をしたら、これはもう政策転換をはっきりやった、そういうふうに理解する国民が多いんではないか。言葉の端々で政策転換じゃなくて、この二つをやって政策転換をするというお気持ちはありませんか。
○麻生内閣総理大臣 郵政民営化と、二つ言われました。
民営化、これはもう平成十七年に国会でさんざんやって、いろいろ議論し尽くした話だと思っております。
ただ、あれはたしか三年ごとの見直しだったかな、何とかいうのがついていると思いましたので、いろいろな意味で、大きな手術をやってみて、痛みが出れば、そこは痛みどめも打たないかぬだろうし、輸血しなきゃいかぬところは輸血もせないかぬ、当たり前の話なんであって、いろいろな意味で改善するというのは企業においては当然のことなんであって、企業の中においていろいろよりよいものに改善されていく、しかるべきものをやっていくのが民営化された会社の経営なんだと思っていますので、その経営能力が問われるということなんだと思っております。それがまず郵政民営化についてのお話なんです。
もう一点は、アメリカの話をされましたけれども、このアメリカの話は、注意しておかぬと今度はこっちが向こうに言う窓口をなくしますので、これはちょっと注意しておかないかぬ。
特に、今のアメリカの鉄鋼の話がこれだけ出てきたりなんかしていますと、アメリカばかりが日本の新聞によく載りますけれども、これは今、ことしに入ってというか去年の末ぐらいから関税を上げようとしているのは、ロシア、インド、いろいろ、少しずつ少しずつ上げようとしていますので、これを放置しておくと、かつての一九三〇年代のときと同じように、各国が関税障壁を引き上げたというのがあのとき非常に恐慌になっていく大きな理由ですから、そういった意味では、これはアメリカだけしか日本の新聞には出ませんけれども、ほかの国でも実はちょこちょこやっております。これは、我々は個別には言っておりますけれども。
そういったようなところを含めて、これはWTOのドーハ・ラウンドをぜひ完成させようということを過日の、十一月のワシントンで言ったのも、ドーハ・ラウンドをやるということは、これ以上関税は、下がらないまでも上げないというための意識であれは言って、全員の賛成を得ておりますので、少なくともその方向で、なかなかみんな勝手に上げにくくなったということは、効果はそれなりにあったものだと思っております。
この四月、どういった形でそれがフォローができているかというのはこれからの話ですが、今言われたように、アメリカのところは物すごくきつくなってきているというのは現実としてわからぬわけではありませんけれども、少なくとも、今の世界の自由貿易の流れの中においては、明らかに今の状況はいかがなものかという対応が、我々として率直な実感であります。
○下地委員 この部分はこれ以上申し上げません。
ただ、韓国とか中国とかインドとか、いろいろと大使館とも話をして聞いてみましたよ。しかし、これだけ事細かに、関税の話だけじゃなくて、規制緩和の話があなた方のところへ来ているのかと言ったら、来ていませんと言いました。個別交渉だと言っていますよ。まとまって、こうやってどんと置かれているというのは日本だけだと言っていましたね。
私はそこは、もうこれ以上申し上げませんけれども、やはり対等な日米関係というのが、僕も外交の基軸は日米安保だと思いますよ、そういう私たちでさえもこれを見たらおかしいというふうに思っておりますから、それは、将来の日本の外交のあり方として、外務大臣にも総理にもお考えいただきたいと思います。
それで、かんぽの宿についてちょっとこれから質問させていただきたいんですけれども、鳩山大臣が、一月九日の亀井久興幹事長の質問において、かんぽの宿の反対のことを申し上げて、四つのことを示しました。
一つは、李下に冠を正さず、瓜田にくつを入れずと申して、とにかく、規制改革・民間開放推進会議の議長でありますオリックスの宮内さんが強力に郵政を進めて、それでみずからのグループ企業で仕事をやるというのは、国民から、できレースではないかと思われることはよくないと一点申した。
二点目には、百九億円という金額にも問題がありますねと申した。
三点目には、オリックスに一括譲渡じゃなくて、地域で観光にも地域にも活用できるから、それをやった方がいいんじゃないかというふうなことも言っておられました。
それともう一つは、私が認可しなければ会社の分割はできないのに、会社分割を含むような話が、少なくとも日本郵政から私に一遍の報告も話し合いも相談もない、大変おかしいんですよ、だから、おかしいものはおかしいと申し上げているわけですということも申している。
この考えにはお変わりありませんか。
○鳩山国務大臣 非常によく私の考えをまとめてしゃべっていただいて、ほとんど変わりはありません。
きょうは入札についての議論が随分あって、一般競争入札というものといわゆる随契と、いろいろ幾つか、間があるようなことがありまして、結局、入札なのか、提案コンペみたいなものなのか、その辺が全くはっきりしない部分があるものですから、そうした点について、日本郵政株式会社には、これからももっと資料を出すように、場合によっては報告徴求という方法が、日本郵政株式会社法十五条によって、報告を出しなさい、あるいは立入検査しますよという権限が与えられておりますので、そうならないで問題が解決すればいいけれども、なかなか資料が出てまいりませんので、それは、総理もおっしゃるように、国民に疑念を持たれないような形にしなければなりませんから、報告は要求していこうと思っております。
○下地委員 鳩山大臣、座る前にもう一言。これは白紙撤回とお考えになっていることでよろしいんですか。
○鳩山国務大臣 私は、政治家としての正義感と良心に基づいて行動してきているつもりだと思うのです。
やはり、疑問に思ったことは率直に表明しなければならない。それは李下に冠、瓜田にくつということだったと思うし、もちろん、自分の正義感と良心だけじゃだめですから、何人かいろいろ連絡をとってみますと、やはりさまざまな意見があって、何かどうもはっきりしない。例えば、三百億とか四百億という金額で買いたいと言っても、あなたのところはだめよといって追い払われたというような、そういううわさも出てくる。
そうなってくると、これは一体入札なのかな、何なのかな、こういう思いがあっていろいろ申し上げておりますが、私は、日本郵政に対して、契約したものを白紙に戻せと、契約の解除というのかな、民法的にはわかりませんが、しろというふうに言ったことはありません。
ただ、この問題を進めても、今のような状況であるならば、国民が理解できないような不透明な状況であるならば、会社分割という方法を私は認可しませんから、結果としてはその契約は履行されないということになるだろうと思います。
○下地委員 これは結果的に白紙撤回ですね。もうサインをしないということを言っているわけですから。
総理もその考えを御支持されますよね、もちろん。
○麻生内閣総理大臣 このかんぽの宿の話につきましては、総務大臣が担当しておられますので、鳩山大臣に一任をしてあるところであります。
○下地委員 鳩山大臣がそうおっしゃって、お任せするということなら、総理も同じ考えということになる。
それで、きょうは西川社長に来ていただいておりますけれども、西川社長は一月の二十九日の記者会見で一時凍結とおっしゃっていますね。これは、鳩山大臣は、今はサインしないと言っているんですから、白紙撤回の方向ですけれども、政治家としてということもおっしゃっていますけれども、こうやって鳩山大臣は政治決断をなされております。西川社長は、一時凍結、違う考えをずっと貫き通すおつもりですか、それとも、総務大臣が決めたことについて従うというようなお考えなんでしょうか。
○西川参考人 お答えいたします。
これまでに総務大臣から御指摘をいただきました点につきまして、これを真摯に受けとめまして、まずは不動産の売却等に関しまして、我々の考え方を整理し直すために、弁護士、不動産鑑定士など外部の専門家の立場から御検討いただく委員会を設置することといたしております。
このように原点に立ち戻って検討してまいりたいと考えておりますが、いずれにいたしましても、大臣の御認可をちょうだいできない以上、この件につきましては一歩も進めることはできないということでございます。この点については、私は十分理解しているつもりでございます。
相手のある話でございますので、相手様ともよく話をしながら善処してまいりたいと考えております。
○
下地委員 西川社長の今の御答弁を聞いて、大臣もそういう考えで、大臣のお考えを大事にしなければいけないと。第三者委員会をつくられて、これはオリックスに売るべきだとやっても、大臣はもう納得しませんよ。大臣の考え方を代弁しますけれども、納得しませんよ。もし大臣がお考えを変えるようなことがあったら、大臣の政治生命にとっても大変だし、麻生内閣にとっても大変ですよ。
今、明確に、これはゼロからおやりになるという考え方、やり直すという考え方は、オリックスという今の契約を見直して調整をするんじゃなくて、全く白紙になった状況からもう一回考えて、入札のあり方や仕組みをもう一回考えて大臣に報告する、そういうようなお考えを示した方がいいと思いますけれども、いかがですか。
○西川参考人 お答え申し上げます。
ただいま、原点に立ち戻ってということを申しました。これにつきましては、ゼロから検討するということでございます。
○下地委員 やはりこれはそのとおりがいいと思いますよ。
私、李下に冠を正さずということを少し調べてきましたよ。そうしたら、いっぱい出てきますね。
一つは、この売却ですけれども、一番わかりやすいのは、一万円の売却がありますね。鳥取の岩井簡易保険所の売却、一万円で売却して、レッドスロープ社が購入をして、半年後には社会福祉法人に六千万で売っていますね。これは納得できないですよ、だれも。
もう一つあるんです、これと同じようなのが。二つ調べている。これは、沖縄の東風平レクセンターというところがあるんですけれども、これも千円で売却しました。そうしたら、その後、これは東急リバブルという会社が買ったわけですけれども、この東急リバブルは、沖縄の学園の理事長のところに三千五百万でどうですかと来て、ファクスを後で西川社長に見せますけれども、そのリバブルが一週間後には、競争相手ができたから四千八百万円にしてくれと言って、四千八百万で契約したんですよ、千円を。契約して、その資料を見ると千円だと見て、この理事長さんは朝から晩まで眠れないそうですよ。郵貯ももう解約して、保険も解約した。それぐらいの気持ちになりますよ、四千八百万では。これを見てもおかしいと思いますよ。
また、メリルリンチという会社がアドバイザリー契約をしていますけれども、このメリルリンチは、ベーシック・キャピタル・マネジメントという会社をオリックス、メリルリンチ、みずほ銀行と一緒につくっていますよ。二百億円ずつ出して融資をして、日本じゅうで不動産の再生をする会社をつくっていますけれども、このメリルリンチ日本ファイナンスの株式会社は、アドバイザリー契約を受けているメリルリンチ日本証券の一〇〇%子会社ですね。これは情報が行くのは当たり前ですよ。
それにまた、オリックスの大株主、二番目の株主であります日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社、これは百三十兆円の日本郵政の簡保機構から債券の管理業務の委託を受けて、これはマイナス九億八千万で受注をして、その当時は相当大胆な入札をして驚かれたわけです。この会社もオリックスの二番目の株主ですから、物すごく影響力があることだけは確かですね。これも少しいかがかなというふうに思います。
また、かんぽの宿の会員というのは百万人いますよ。利用者は一千四百万人いますけれども、このデータというのは物すごい価値のあるデータですね。このデータを、オリックスにはオリックス生命といって同じ保険会社があるわけですけれども、ここにこの個人情報が流れないようにどこまで確認がとれているのか、そういうこともわからない。
また、大臣、四十億から五十億赤字があるからこれは売却しなきゃいけないというふうに言っていますけれども、調べましたら、平成十五年には百十億赤字がありましたけれども、今はこの赤字規模はどんどん下がりまして、今三十億しかないんです。
担当者を呼んで聞いたら、先生、あと二年あったらゼロまで持っていけますよ、ゼロまで持っていったら、二千四百億の土地建物は、ラフレさいたまと都内の土地だけでも百五十億、百六十億になります、それが赤字がないとわかったら、全部の不動産をやったら五百億を超えるんじゃないですか、こんなに順調に赤字を解消してきて価値を上げているのに、法律上もあと二年半残っている、何でこの段階で売らなければいけないのかわからない、赤字の段階で売らなければいけない理由があるんでしょうかと言うんですね。
やはりこの辺のところが、今大臣が言ったように、李下に冠をというふうなことになろうかと思うんですね。
西川社長は、全部こういう話をお知りになって、準備会社の社長のときからお知りになって、それでも了解してこういう経営判断をなされているんですか。
○西川参考人 お答えを申し上げます。
かんぽの宿の赤字が毎年四十億から五十億ということでございますが、これは、平成十五年度には施設全体で百八十億の赤字があったわけでございまして、十五年度から不採算施設の廃止を続けてまいって、三十四施設を廃止いたしました。さらに、フロント業務の非常勤化による人件費の削減でありますとか、あるいは競争契約の拡大等によります調達コストの削減、飲食部門の直営化の拡大、こういうことによりまして経営改善は図ってきたところでございます。
その結果、十九年度では五十五億円の赤字ということになっておりまして、これにつきましてはさらなる経営改善を図っていく所存でございます。
しかし、そう一気に、これはなかなか改善するものではございません。二年というのは少し乱暴な話かなという実感でございます。早く解消したいことには間違いございません。
○
下地委員 かんぽの宿は、加入者福祉施設というのは簡易保険の経営に入っておりましたから、この簡易保険に入ることで福祉施設を使えて、それで長寿になって、健康になって、それを目的として簡易保険に入るという一つの健康サービス事業でしたよ。日本郵政株式会社に行ったら、それはもう単独の事業で見なきゃいけないんですね。サービス事業から事業そのもので見なきゃいけなくなってくる。そうなってくると、かんぽの宿を何で日本郵政株式会社に移したかもわからないとみんな言っていますよ、本当は、保険事業から外したのを。
それはおいておきまして、移したということにしても、あとは、そうなってきますと、サービスで経営をしているときと単体で利益を出さなければいけないときとは、経営方針は全く変わるべきだ。まず料金を見直しますね。そして、人事だとかさまざまなもののコスト削減を図る。営業体制も、今までは加入者のみを対象にしていたけれども、一般の人までふえるようにしますね。
まだそれが弱いというんですよ、日本郵政株式会社の指揮で本当にこれをやりなさいというのが。あらゆるところに電話を入れて聞いてみても、料金の改定も行っていません、そうやって正社員を臨時職員にかえたということもそんなにありませんと返事が来るんですよ。そこまで努力をなされないで、価格が百九億円になるような今の段階でなぜお売りになるのかというのがわからないと言っているんですよ。
大臣に、ここのところだけもう一度お願いします。
○鳩山国務大臣 最初、簡易保険福祉事業団の持ち物だったのかと思いますが、それが郵政公社に移って、今度は日本郵政株式会社に移っているんだろうと、正確ではないかもしれませんが、私は思っております。
いずれにいたしましても、やはり公的な宿泊施設、規制改革会議がこれはやめろと言ったわけですが、公的な施設ですから、値段を上げるわけにはいかない、簡保に入っていただいた方にできるだけ安く泊まっていただこうということでやってきた。今はもちろん加入者と一般と一緒ですが、私が泊まった日田のかんぽの宿は、一万三千八百円で泊まりました。だから、定額給付金に千八百円足せば泊まれるわけですけれども。
それは別にして、非常に立派ですよ。だから、おっしゃるようにこれを営利事業として、あれだけの食事、あれだけの部屋、あのすばらしい温泉を使うならば、それは一泊二万円取っても泊まるんだろうと思いますね。
だから、政策的にそういう簡保の契約者のためということで低く抑えてきたといういきさつがあって、だから赤字が出ている、だから資産価値がないんだと。要するに、利益を生まないから資産価値がないというような理由で売っ払う。だから、一万円で売ったのが六千万というのもそういうところからくるわけで、そういうことがあっては絶対いけない。
つまり、減損処理、減損会計をしますね。しかし、買った人の使い方によって、二年間はそれは営業を継続するんでしょうけれども、その後は自由でしょう。だから、営利企業がこれでひとつ立派なホテルにしてもうけようと思って買う場合、そういうところに減損会計を適用して減損処理した簿価で売る、簿価よりも高かったからオリックスの価格は正当だなどというのは全く成り立たない理屈だと私は思っております。
○下地委員 すばらしい。そのとおりだと思いますね。
西川社長、大臣のお考えをしっかりと御理解いただいて、ゼロからの出発だと社長みずからおっしゃっているわけですから、国民にわかりやすいように、郵政事業というのは大事なことですから、私たちは政治家ですから人事に対しては触れませんけれども、もっと慎重にこの問題に取り組んでいただきたいというふうに思います。
もう時間がないので、もう一点だけ。(発言する者あり)もうよくないんです。沖縄の問題を一つやらなきゃいけないんです。
総理大臣、一月に不発弾の爆発がありましたけれども、これはまだ解決していないんですよ。
この不発弾の問題は、私たち、沖縄で多くの方々と話をさせていただくと、これは戦争の被害なんですよ。その当時、昭和二十年の三月から六月まで調べましたけれども、沖縄は異常な雨ですよ。異常な雨だということは、艦砲射撃で飛んでくる弾が雨の中で不発弾になるケースが多かったと言っているんですよね、おじいちゃんの話を聞くと。やはりこの不発弾がずっと残っている。
こういう中で、この重機のオペレーターの方は、窓ガラスが割れて全部顔を傷つけて、今失明になるんじゃないかと言われておりますね。それでも、この時間までたっても、政府の対応が明確ではない。これはおかしいんじゃないですか。法律があるからとか制度があるとかということは、これは官僚が言うことですよ。政治はそこに、あのときの戦争はだれがやったのか、そして、あの被害は本当に今もって、六十年たっても残っているということを考えれば、私は、総理がしっかりとこの不発弾の問題に関しては、この補償問題に関して、これからの探査の問題に関してもきちんとやられるということを明確に今国民の前でおっしゃることが大事だと思いますね。
中国の遺棄化学兵器に毎年二百億円出していますよ。何でこの不発弾の処理に関してこういうふうな、五割しか出さないとか補償がこうだとか、今、各工事現場でユンボで掘ることが怖いと言うんですよ、探査していないから。総理、ここを決断して、きちっと答弁してくださいよ。
○佐藤国務大臣 先生のおっしゃる御趣旨はよく理解をさせていただいているところでございます。その件に触れまして、先日も知事がお見えをいただいて、総理のところにお伺いをいただきました。総理からの指示等々もございまして、今その点については真摯に受けとめさせていただいて検討をさせていただいておりますので、いましばらくお時間をいただきたいというふうに思っております。
○麻生内閣総理大臣 これは、下地先生、沖縄の場合、あの地域から左というか西の方の部分は、特に今言われたような状況になっておる。もう間違いない。上陸のときもそうでしたから、そういった意味では、特に不発弾が多く今でも残っておりまして、これは極めて問題、はっきりいたしております。
それで、磁気探査というのを、テレビを見ていられる方はなかなかわからないでしょうけれども、とにかく磁気で全部、地雷の起爆装置、発見装置みたいなものですけれども、そういったものをあらかじめ使っていろいろやるんですけれども、これがかなりの金がかかる等々もありまして、工事費が非常に高いものにつく。したがって、それをやらないなんということでいくと、途端に不発弾に当たってユンボ、ユンボというのはサイドダンプローダーみたいな機械のことですけれども、ああいったものがいきなり吹っ飛ぶというような話になっておる、それは事実であります。
そういった意味で、こういったことは、歴史上の話とはいえ、六十年たってまだこういう状態が続いているというのは、まことに嘆かわしい状態だと思っております。したがって、今佐藤大臣からも答弁をさせましたけれども、少なくとも、国としてできることというのは一体何があるのか、ちょっとよく調査せいと。今までは、こうなっておりますと、時々時々しか出ないものですから、何となく、でも、必ず年に一度とか二度とか、多いときにはもっと出ますから、そういったようなことが続いている。それによって、今回の場合は失明という形になりつつあると聞いていますけれども、そういったような状況になっているのはどう考えても避けるというのは当然なんであって、そのための対策というのは真剣に検討すべきということを指示してあるところであります。
○下地委員 前向きに結果を出していくという理解でいいですか。うなずいていますから、大丈夫です。
最後になりますけれども、総理に少し資料を渡してありますけれども、沖縄振興策というのは一九七二年からやって今三十六年たっていますけれども、米軍基地も、二万五千ヘクタールあったものが二万三千ヘクタール。県民所得も、百九十八万が二百八万にしか、十万しか伸びていない。それで、失業率も七・四%ぐらいあります。そして観光客も、伸びていますけれども一人当たりの単価は下がっている。借金も五千億ぐらいある。
内閣府の予算も、今度、佐藤大臣、二千四百億は史上最低の予算ですよ。国が八十八兆円の予算なのに、何でこんな沖縄の予算だけ二千四百億で一番少ないんですか。大臣、これはしっかりしないといかないですよ。ほかの予算を分捕ってきても沖縄に入れなきゃ。それぐらいの迫力がないと、この不発弾の問題と同じになりますよ。
これは時間が過ぎましたから次の機会にやりますけれども、沖縄問題はもう一回やり直さなきゃいけない。今のやり方じゃだめ。私は、もうそろそろ、沖縄担当相といいますか沖縄相も、これはなくしてもいいと思いますね、総合事務局も。もう一回、沖縄の人が自由にできるような行政方法をつくった方が、三十六年たって自立できないのは、やり方に問題があるんです。もう一回やり直しをしなければいけない。改めてそのことに関しては質問させていただきます。
きょうは終わらせていただきます。ありがとうございました。
○衛藤委員長 これにて下地幹郎君の質疑は終了いたしました。
次回は、明五日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後五時二分散会
※今、BBS掲示板が熱い、お勧めです。⇒主権者は私たちBBS
2005・9・11郵政選挙からの臥薪嘗胆の日々、あの頃の気持ちを忘れず頑張ることが出来ました!
政権交代確定後、31日午後に制作した新しい2種類のバナーです。植草バナー「心を一つにし断固闘う」シリーズ最後のバナーです。
「政権交代後、一歩前進慢心せず断固実現主権者は私たち」版。
「政権交代後、一歩前進慢心せず断固実現自End」版
クリックで拡大、「攻撃されているのは〜」コマの説明
↓大林宏は、関係者によるとw(笑)、漆間と連携・共謀し民主党党首小沢氏を選挙直前を狙い国策捜査。また5月から導入の米国猿まね裁判員制度では盛んに広報していた。さらに郵政詐欺選挙直後のどさくさには共謀罪導入をしようとしていた。その人物像は治安維持法下の特高警察あるいは思想検事。(関連 )
↓クリックで和製ヒムラーの漆間巌
主権者国民の上に検察がいて政治を壟断するかの状況は許せない。腐敗法務官僚法匪を粛正せよ!
自Endポスターバナーの第52作目です。クリックすると日本社会を荒廃させた小泉・竹中路線のなれのはてと2005・9・11小泉のワンフレーズ郵政詐欺選挙糾弾バナーが出ます。
※追記:その後、特捜の佐久間達哉が在米日本大使館1等書記官で赴任していたと言う話がネットで出てます。米国と言えば連想するのはCIA。