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鳩山新政権が掲げる「ムダな公共事業見直し」の象徴的存在として、にわかに注目を集める群馬県の八ツ場ダム。「建設中止」を表明した前原誠司・国土交通相に対し、反発する地元という構図は、早くも民主vs.自民の焦点となった。しかし、その背景には、「ダム官僚たち」による巧妙な仕掛け≠ェあった。国会の質問王、保坂展人前衆院議員が現場を歩く──。
「ここは、『死の川』だったんだ」
暗闇の迫るダム予定地を見下ろして、ぽつりと地元の古老がつぶやいた。
八ツ場(やんば)ダムの建設が進む吾妻(あがつま)川(群馬県)は、かつて、上流からの硫黄分などを含む強酸性の水質で生き物を寄せつけなかった。飲用水どころか農業用水にもならない、文字どおり「死の川」だった。
57年前の1952年、旧建設省がダム計画をぶちあげた時、猛烈に反対した地元住民は、この強酸性の水質を問題にした。いったんはスローダウンしたダム計画が再浮上したのは、上流に「酸性の川に大量の石灰を投下して中和する」ための中和工場と、石灰生成物というヘドロをためるための品木ダムの完成をみてからだった。
品木ダムについては後述するが、国土交通省の“ダム官僚”たちの執念と、自然の障壁を力ずくでも突破する手法がここにある。
「果たして、石灰を混ぜて中和したからといっても、こんな水を飲めるのか。下流の人たちのためにも、ダムに反対しなければ、と立ち上がった」
と、冒頭の古老は振り返った──。
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