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http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009101500958
平野博文官房長官は15日の記者会見で、26日召集予定の臨時国会を控え、各府省の国会担当の官僚に与野党議員への「質問取り」を指示していたことを明らかにした。 鳩山政権は「脱官僚依存」を掲げ、国会論戦も政治主導で進める方針を示してきた。自民党政権で行われてきた官僚による事前の「質問取り」は、「脱官僚依存」に矛盾するのではないかとの指摘もある。 これに対し、平野長官は会見で「あくまで答弁は政治家がする。矛盾することにはならない」と強調。質問取りに関し、「政務官的なスタッフや政務官自らが質問を取るのが理想」としながらも、当面は官僚に当たらせる方針を示した。 鳩山由紀夫首相も15日夕、首相官邸で記者団に対し、「官僚にそれぐらいの手伝いをしてもらうのはあり得る話だ」と語った。 ---------------------- http://kasumi1998.seesaa.net/article/8158866.html 記者会見想定の話のときにも書いたんだけど(→「記者会見想定問答って?!」参照)、大臣がたった一人で省にかかわることすべてを把握できるもんじゃない。でも、委員会では否応無しにいろんな質問が出る。一般的な行革に対する大臣の見解とかきいてくる委員もいれば、何月何日現在の職員の数は?とか細かい数字をきいてくる委員もいる。それでも大臣はとにかくなにか答えなきゃいけない。最悪「ご指摘の点につきましては事実関係を調査したいと思います。」とかいう答え方もあるけど、まあ「ちゃんとやってません」って自分で言ってるようなふうにとられかねないよね。 そこで、委員会のはじまる前までに、役所は準備する。それが国会想定問答だ。これも記者会見想定(→「記者会見想定問答って?!」参照)と同じで、一問一答形式のペーパーになっている。でも、なにきかれるかも検討つかないんじゃあ、想定問だって準備しようがないよね(だって量が膨大だから)。だから、質問取りというのを行う。つまり、委員会がはじまるまで(大抵の場合は前日の夜)に、委員会で質問することになっている委員(国会議員)のところに行って、「何質問するんですかー?」ってあらかじめ教えてもらうわけだ。質問がわかったら、その質問に対する答を、担当者が(想定問答として)答弁資料を作成して、部局長やら官房長やらの了承を得て、大臣に説明する。その場で作り直しを命ぜられたりして、意思統一の役割を果たしたりするのは記者会見想定と同じ(→「記者会見想定問答って?!」参照)。 ずるい!って思うよね(思わない?)。事前に質問がわかってるんじゃあ、委員会の場で交わされるやり取りは、茶番じゃないかって。うん。たしかにそう思った。 でも、その1。委員が質問をして、それに対して何も答えられないのでは、質疑応答にならない。っていうか、質問もする意味がない。だって、委員会っていうのはちゃんと役所のやってることを方向づけたり、不正を正していかなければならない場所なわけでしょ。「これはおかしいんじゃないか?」っていう問いに「わかりません。」って答えてたら、意味ないでしょ。話も進まないし。「これはおかしいんじゃないか?」に対して「いえ、これはこういう理由で、こう考えてやっております。」っていう答えがあってはじめて、「ではこの点についてはいいとしても、その考えはおかしいと思うから直して下さい。」と言えるわけだ。実質的に話ができるわけ。だからある程度役所の側にも答える準備がないと、質疑応答として成り立たない。ましてや細かい数字について質問したいときなんかはなおさらだよね。 役所っていうのは、ちゃんと表立って理由のつかないことはやれない。当たり前のことではあるよね。その理由を言う場の一つが委員会でもあるのかなとも思う。 そして、その2。必ずしも委員(国会議員)は、質問を教えてくれるわけではないし、突然違う質問をしたりもできるし、実際違う質問をする議員もいっぱいいる。むしろ、完全にシナリオ通りに進んでくことの方がめずらしいくらい。質問の教え方も、事細かに質問を教えてくれる議員もいれば(中には喋る原稿をワープロでうってくれたりする議員もいる)、箇条書きで教えてくれる議員、「○○について質問するよ」とか大項目しか教えてくれない議員、全然ウソを教える議員、全然質問を教えてくれない議員とか、ばらばら。それでも役所はその範囲でがんばって想定問答を作る。対応できるようにね。 そうやって質問されて、ホントに質問に答えられないようなことをやっていたら、やっぱりまずいわけで(当たり前だ)、そんなことのないように毎日仕事をするのだから、まあ、そういうやり方(一見茶番にみえる委員会)も一つの方法なのかなと思う。最善ではないかもしれないけれど。 |