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メディアが郵政民営化見直しをタブー視する深層!(亀井大臣はなぜバッシングされるのか) 【神州の泉−高橋博彦】
http://www.asyura2.com/09/senkyo72/msg/856.html
投稿者 弥太郎 日時 2009 年 10 月 07 日 14:26:32: 2j9DCs8Lv3S7M
 

【神州の泉−高橋博彦】

2009年10月 7日 (水)

メディアが郵政民営化見直しをタブー視する深層!(亀井大臣はなぜバッシングされるのか)

 植草一秀さんが、解放後に早速、既存メディア批判の記事「マスメディア報道に呑み込まれぬ距離感が肝要」を書いた。彼の言うように、メディアは、民意が新政権に託した基本感情や願望を精緻に分析し、それを世に表明しなければならないのに、相変わらず小泉政権時代の感覚で新政権を攻撃している。特にテレビ報道は、民主党を執拗に攻撃することを目的とした報道番組が目立つ。

 テレビは本当にひどい。総選挙までは国民を置き去りにして自公政権べったりの御用報道に徹していたテレビは、政権交代後には完全に三文低俗報道に堕し、低劣な民主党バッシングに腐心している。私は政権交代後のメディア報道が、どう変化していくか、それなりに注意を払っている。しかし、歴史的な総選挙から一ヶ月余り経過した今、興味深いことに気が付いた。それは権力に追従して御用報道姿勢をしていたテレビが基本において変わらないでいることだ。

 政権交代した後の三党連立新政権に対し、テレビは政治的には野党寄りである。つまり旧自公政権寄りの報道になっているが、これは不思議としか言いようがない。権力べったりで、北朝鮮の国営メディアに勝るとも劣らない御用マスコミは、新権力になびくことこそ、おのれの本分と弁えてもいいはずだ。日本のマスコミは、立派な報道姿勢も愛国観念も国益を守る意志もなく、実に無節操な態度を身上とする。だからこそ、その節度なき報道態度は、新政権寄りに変化することが当然のように思える。

 ところが、ここ一ヶ月、現実はまったく違っていて、メディアは政権与党に阿諛追従(あゆついしょう=犬みたいに何でも言うことを聞くこと)するどころか、旧自公政権の犬になっていた当時とほとんど変わらない報道姿勢を保っている。それどころか、報道媒体としては急速に劣化の徴候を示している。メディアは新政権を華々しく報道する意志はない。それには厳然とした理由がある。本来、メディアは権力の濫用を監視して国民の側に立ち、公平な報道を行なう公器としての使命がある。

 ところが、自民党55年体制が長期に及ぶにつれ、自民党と大企業に偏った報道傾向が常態化した。それは小泉政権で激しく顕在化することになった。小泉政権以降の大手メディアは、独裁国家のメディアに等しい様相を帯び、政治や権力の濫用を助長する道具と化している。それならば、政権交代から一ヶ月以上経過した今、メディアが現与党権力に寝返ることの方が理にかなっている。ところが、メディアは民主党政権になびかない。国民はその意味をよく考える必要がある、

 物事を表層的に考えた場合、政権交代後にメディアが自公野党勢力の側に立っているのは、本来の正常な権力監視に戻ったと見えるかもしれない。しかし、その見方はとんでもない大間違いである。実はメディアは今も権力(パワー)に靡いているが、その権力は民主党政権ではない。メディアは小泉政権の時も今も、大企業と「閉ざされた言語空間」へ向いている。つまり、メディアは大資本と陰に隠れたアメリカの走狗となっているのだ。

 メディアが大企業へ向いていることは、民放各局が商業主義の中でコマーシャル料金で運営されていることから、その意味はある程度納得できるだろう。資本主義の冷徹な原理が働いている。だが、メディアが国民の側に立っていない理由はこれだけではない。そこには戦後の日本メディアを緊縛する「閉ざされた言語空間」という歴史的な問題が根深く突き刺さっている。

 私が唐突に提示した「閉ざされた言語空間」に、日本のマスコミが深い部分で自律的に魂を捧げているという状況は見えにくいかも知れない。なぜなら教育や報道機関がそういう問題があるということさえ自主的に敬遠しているからだ。と言うか、「閉ざされた言語空間」とは、アメリカに対するタブーなのである。簡単に言えば、アメリカの悪意に気づいても、見ざる、言わざる、聞かざる、ということだ。

 占領期のプレス・コードやラジオ・コードはまだ生きているのだ。しかもその後に発達したテレビ業界にも、それらの自主規制は不文律として息づいている。ここに日本人全体が持つ戦後意識の深い闇がある。日本国憲法第21条には、「閉ざされた言語空間」という巨大な壁が屹立している。我々はその壁の狭い内側で言論の自由を保障されているだけに過ぎない。その壁を越えた言論を呈した時は、国家権力の餌食となる。植草事件もその典型である。

 私の年代もそうであるが、若い人も同じように占領期の歴史をよく知らない。メディアへの批判記事はよく目にするようになった。しかし、現代メディア問題を論じる場合、占領期との因果関係において論じるものはいたって少ない。占領期、アメリカが日本に何を行ったか、その最低限度のことは知っておく必要がある。戦後の国内メディアはGHQ占領下の影響をいまだに強く受け継いでいる。その意味を簡単に説明する。

 日本がGHQの占領下にあった時、民間検閲支隊(CCD:Civil Censorship Detachment)が新聞、雑誌、私信等を徹底的に検閲しながら、当時の日本人の意識調査をした。その情報を基にGHQのある部局は、ラジオや学校教育で日本人の意識改造を試みた。これはWGIP(War Guilt Information Program戦争罪悪感を日本人に植え込む宣伝計画)という大掛かりな洗脳作戦であった。具体的には1945年9月に、日本新聞遵則(日本出版法、プレス・コード)、日本放送遵則(ラジオ・コード)が報道関係者に公表され実行された。

 当時は出版メディアとラジオ放送が二大公器だったので、GHQはこの二つに洗脳の網を掛け、日本の言論空間を完全にコントロールした。NHKラジオ放送は、この時期に「真相箱」という洗脳報道を行なっている。だからNHKは公共放送であるにも関わらず、国益を無視した放送を平気で放つ反日体質を持つ。日本メディア論を突き詰めると東京裁判の本質に行き着く。WGIPは戦後メディアの基本的な精神構造にも深く食い込んでいる。

 冒頭の話に戻るが、民主党新政権が樹立されても、メディアが亀井静香郵政・金融大臣の発言や、鳩山首相の献金問題に執拗に食い下がって批判しているのは、新政権がアメリカを利する小泉・竹中構造改革路線から、国民生活を建てなおす路線へ政策を転換しようとする可能性を持つからだ。特にその路線変更の筆頭として動いているのが、亀井郵政・金融大臣である。亀井大臣が国策として実行しようとしている方向は、小泉・竹中政策路線とは逆であり、国民への再配分機能を復活させることだ。

 小泉政権以降の自公政権がたどった基本政策は、大企業と米系企業に傾斜配分させる棄民政策であった。国売り政策である。その中で、植草さんが指摘した、金融庁絡みの売国計画である「りそなインサイダー取引」は、恣意的に株価を下げられた時に米系金融資本に底値買いされ、今度は抜け穴条項でりそなが救済されて株価が反騰した時、それらは売り抜けられ莫大な利ざやが発生したと思われる。それは国家絡みで国益を毀損する行為だった。

 小泉政権最大の国家的な犯罪が郵政民営化であろう。民主党政権はこれを見直す方針を取った。言い換えれば、郵政売国米営化を阻止する重大任務を帯びたのである。この重責を担ったのが亀井静香大臣である。私が日本テレビの「ウェークアップ!ぷらす」で、番組が亀井静香大臣にどんなひどい扱いをしたかを、この間の記事に書いた。それは露骨に亀井大臣を誹謗する目的を有していた。

 国民は、小泉・竹中構造改革路線と郵政民営化の根っこには、アメリカの収奪意志があるということをうすうす感づき始めている。だからこそ、亀井大臣はマスメディアの熾烈な攻撃にさらされ始めている。これからもバッシングは苛烈さを極めるだろう。なぜ、テレビは亀井大臣を攻撃するのか。その理由を別角度から言えば、アメリカが日本資産収奪のために制度設計した郵政民営化を見直すことは、「閉ざされた言語空間」という戦後日本の不文律を冒すことになるからだ。

 郵政民営化を見直すことは、国内問題への対応ではなく、アメリカによる日本資産収奪行為を阻止することになる。戦後日本はアメリカに公然と拒否を示すことはできなかった。国民が公平配分を享受していた間は、それでも黙って済んでいた面はある。だが、現在の日本は、最後の虎の子である郵政資産をアメリカに取られてしまっては、国民生活へ甚大な支障をもたらすことになる。だから郵政民営化の最後の工程である株式上場を停止ざるを得ない。アメリカはこれを陰湿に妨害するだろう。

 その手始めとして、テレビや新聞を使って亀井大臣の失脚を狙い始めている。亀井大臣はこれに堂々と立ち向かっている。最後のご奉公、死に花を咲かせようと、決死の覚悟が垣間見える。郵政問題でアメリカを批判することは、「閉ざされた言語空間」というタブーを破ることであるから、誰もやりたいとは思わなかった。しかし、政権交代が起き、郵政民営化の見直しを党是にする国民新党がその任務を託された。亀井大臣は充分にやる気がある。大いに期待したい。

 民主党がどこまで公約を守り、国民生活の建て直しができるかは、アメリカにどこまできちんと物が言えるかにかかっている。それには国民新党の存在は欠かせない。大枠で見た時、国民への所得配分を増やす方策の一つとして、有効な景気対策は必要だが、もう一つは国内資産をこれ以上海外に流出させないことだ。特に郵政関連資産がアメリカへ流出する愚は何としても回避するしかない。亀井大臣の辣腕に強く期待すると同時に、心あるブロガーたちは、彼を応援しなければならない。

http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2009/10/post-6d88.html  

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 私には上の文章は「メディアはアメリカ追従なのだ」ということに結びつけることがまずありき、という印象を持ちます。いやまあ、それが本質なのだと言われればそうかもしれません。否定する意見を持っているわけではないし、マスコミが自民党政権時代と同様のスタンスというのも同意です。なぜマスコミがそうなのかというと、
「政権交代したところでマスコミのスポンサーが交代したわけではないから」
という単純な理由をまずは押さえていただければと思うのです。テレビにとって文字通りの「スポンサー」、新聞にとっても「広告主」と日本語にしただけで同義ですが、要するに企業財界です。マスコミが政治権力ではなく、企業の走狗である以上、企業の側に民主党に配慮した動きが出るまで、勝手に動くことなどできるわけ無いですね。
2009/10/08 21:46
若干マスゴミについて、軸がずれているようで、マスゴミは基本的に国家の「大本営発表の「補完物」。大本営が「台湾沖航空戦の大戦果」を発表すれば、マスゴミは「臣民の提灯行列」と「銃後の母」の美談を語る。日本敗戦後は「占領軍」の宣伝機関と貸し、ゴミ売り−正力はCIAのコードネームを頂戴する。
占領軍−進駐軍へのパン助的追従を基本政策とする泥舟−ジミン政権の「千年王国」の崩壊を見たのが、平成二十一年夏であった。
これが内戦過程を伴う政権転換であったなら、容赦なくマスゴミは「シベリア送り」となっていたのだ。それはそこ、「平和日本」。泥舟−ジミンの汚職−疑獄まみれの国民無視政策の片棒を担いできたマスゴミは企業の宣伝料収入て食っているわけだが、泥舟−ジミンの支持崩壊と共に、新聞は購読者減少、テレビの提灯報道-「やらせ」なんか見たくも無いとなり、いい例が田原の提灯政治番組などは「盗人宿全国展開」のアパグループ提供でしか成り立たなくなったのだ。今が足掻き時なのだ。
2009/10/09 22:05
TV業界を支配している者は、誰か?
メディアを支配している者は、誰か?
総合雑誌の多くは、粗雑な理屈を振り回す右翼雑誌ばかりだ。それに加えて、学会系の雑誌が、電車の吊り広告を占領している。
言いたくはないが、これまでの自民党政権は、酷すぎた。何人もの首相が、海外に出かけて行ったが、誰一人として世界に向かって、メッセージを発信できた者はいなかった。
鳩山首相は、就任してたった10日でオバマに会い、国連では、環境問題などで大きな存在感を示した。
その彼を攻撃しているメディアは、すべて共通のバックがあると考えていいだろう。
仙石さんらが「これは、革命のようなものだ」と言っているのは、官僚機構、経済界、自民党のすべてを相手に、日本のレジームを変革しようとしているからだ、ということがよく理解できる。
これは、平和的革命と捉えるべきであり、メディアとの戦いは、その主戦場の一つなのではないでしょうか。
2009/10/10 16:27

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