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山崎元 先生が相変わらず頑張って書いてくれています。
マスゴミどもよ。 シカトするな。
年間3万人以上の経済戦死者を減らす最良策を、無視することは、
もはや「戦争犯罪人」に等しい。
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発想法としての「ベーシックインカム的」(山崎元のマネー経済の歩き方)
http://diamond.jp/series/yamazaki_econo/10097/
近年、ベーシックインカムという言葉が時々話題になる。すべての国民に働き・稼ぎ・資産額などをいっさい問わず一律に一定額を給付する制度のことだ。たとえば、1人毎月5万円なら、4人家族の場合毎月20万円が給付される。豊かとはいえないが、生きてはいけそうだし、家族の誰かが働くことを考えると十分生活できそうだ。
働いていない人にも払うとか、誰にでも一定額を渡すというと、「究極のバラマキだ」「共産主義だ」「怠けることを奨励するのか」といった感情的反発をする向きもあるのだが、これは案外よくできた仕組みで、自由主義的な資本主義とも相性がいいのだ。
たとえば、月5万円のベーシックインカム(非課税)と30%の所得税率を考えてみると、年間200万円の稼ぎまでは国からの受け取りのほうが多いが、200万円未満でも以上でも、「より稼ぐほうが、可処分所得はより増える」という関係が満たされている。ベーシックインカムは、算術的には、かつてミルトン・フリードマンなどが主張した「負の所得税」とおおむね同じなのだ。働くことへのインセンティブはどの所得レベルでも保たれる。この点は、ある程度稼げるようになると打ち切られる生活保護よりも合理的だ。
4人家族で稼ぎ手の年収が200万円なら、世帯の年間可処分所得は380万円になる。現在いわゆるワーキングプアでも、所帯も子どもも持てるのではないか。
最低賃金を上げると、雇用が減る可能性があるが、稼ぎが少ない人をベーシックインカムでサポートするなら、そのような弊害がない。また、役人がかかわる条件審査がないので、生活保護の申請で苦労することも、精神的な苦痛もない。おカネの使い道が個人の自由なのもいい。行政の手間が省けるから、行政コストも下がる。
お金持ちにもおカネを渡すことに反発する向きもあるが、お金持ちからは十分な税金を取るので差し引きに問題はない。所得税と差し引き清算してもいいだろう。
現在の制度では、国民年金の保険料を払い続けた人の年金給付額が生活保護の支給額よりも安いような納得しがたいことが起こるが、年金と生活保護をベーシックインカムに置き換えてしまうと、そのようなことは起こらない。
財源も案外心配ない。月5万円、国民1億2500万人なら75兆円必要だが、2006年度の社会保障給付費は約89兆円だ。医療費の28兆円を除外しても、60兆円以上すでにある。医療保険は別途制度が必要だろうし、老齢時の加算があってもいいかもしれないが、国全体でどの程度の再配分を行なうかが決まれば、制度設計自体は難しくない。月5万円より大きくても可能だろう。
社会として、所得の再配分は必要だろう。公共事業や多くの官僚がかかわる「ナントカ基金」のようなものを通じて行なうよりも、税金とベーシックインカムのようなおカネのやりとりで行なうほうが、行政コストや事業にかかわる業者などの「中抜き」が小さいし(その点を官僚は嫌うかもしれない)、広くフェアな再配分がやりやすい。
ベーシックインカムは部分的、漸進的に導入できる。行政のムダを削減して浮かせたおカネを、所得再配分的な給付に回す政策は「ベーシックインカム的」だ。先般の定額給付金、あるいは民主党新政権が導入を公約した「子ども手当」には「ベーシックインカム的」だと評価できる面がある。
民主党新政権の参考になる考え方ではないだろうか。
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