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消えた東京五輪:招致失敗の波紋/上 残り1年半、知事を待つ嵐
◇なりふり構わず、それでも届かず
東京都が4年にわたって取り組んできた2016年夏季五輪の招致活動。コペンハーゲンで2日開かれた国際オリンピック委員会(IOC)の総会で、その夢はついえた。落選が広げる波紋と招致の舞台裏を探る。
「ぜひ、ぜひ、ぜひ」。そう言って東京都の石原慎太郎知事が鳩山由紀夫首相にコペンハーゲンでの招致演説に加わるよう訴えたのは、9月17日の記者会見だった。
その3週間前の8月28日。衆院選投票日を2日後に控え、石原知事は新宿区の自民党候補の応援に駆けつけた。「死んだ人の名で政治献金した。脱税に近いし、完全に詐欺だ」。街頭演説で「故人献金だ」と厳しく批判した相手は、やがて首相になる鳩山氏その人だった。選挙で政権が代わったとはいえ、頭を下げるのが嫌いといわれる石原知事が求めた鳩山首相の助け。知事の危機感は、それほど強かった。
石原知事が都議会で五輪招致を宣言したのは05年9月。銀行税やディーゼル車規制に代表される華々しい都政運営が鳴りを潜め、人気にも陰りが出始めたころだ。「知事の、知事による、知事のための五輪」。トップダウンで決まった立候補は、そんなふうにも揶揄(やゆ)された。
招致活動に黄信号がともったのは07年の世論調査。都民の賛成は6割にとどまり、反対する人の中では「他に優先すべき社会問題がある」との理由が多数を占めた。今年初め、招致に慎重な民主党都議が党中央に冷静な対応を文書で求めたことを知ると、知事は都議会の一室でこの都議らを呼び止め、「みていろよ、恥をかくからな」とののしった。
政権交代後で石原知事が変えたのは、民主党への態度ばかりではない。自身の進退についての発言も修正した。
敗北が決まった総会の後、現地で開かれた記者会見。石原知事は「言っておきますけど、私はこれで辞めることは絶対にございません」と断言した。
五輪招致に失敗したら辞任するのでは−−。これまで、そんな憶測がくすぶってきた。原因は知事自身の言葉だ。07年3月の記者会見で、招致に失敗した場合について聞かれると「その時点で責任を取らなきゃいかんでしょうな」と引責辞任を示唆していた。
知事の側近は解説する。「いま、都議会と国政の主導権を握るのは民主党。これで民主系の知事が誕生したら、石原都政の継承どころか厳しい検証が始まるおそれがある。政治家としての最終章を傷つけられるのは、彼のプライドが許さない」と。
しかし、課題が片づいたわけではない。都議会は9月25日、新銀行東京の経営問題を検証する特別委員会を設置した。知事が追及されるかもしれない舞台が始動する。1年半の任期を残し、石原知事の正念場は続く。
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