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2009年9月26日 (土)
官・業で無く国民を潤す政府を樹立しよう
9月9日付本ブログ記事再掲載
8月14日朝日新聞「声」の欄に八王子市の中村氏による「財政問うより配分を議論して」の投稿があった。正鵠を射た指摘だ。自民党は民主党マニフェストの財源ばかりを攻撃するが、財源を全く示していないのは自民党である。民主党の財源論を自民党は不可能と言うが民主党は財源を全額明示している。
だが財源のより本格的な問題は貴重な国費を何にどう使うかとの「配分」にある。民主党は天下りと業界団体にばら撒いてきた国費を絞り込み、「子育て」、「社会保障」、「雇用」、「教育」、「農業」などに振り替えることを提案している。私は大賛成だ。フランスでは3〜12歳の子育てへの親の負担を無くし、日本の人口に換算すれば年31兆円の国費を注ぎ、出生率引き上げに成功した。
財政のもうひとつの本質が「再配分」だ。グローバリゼーションの進行で企業が労働コストを切り込むなか、小泉・竹中政治は「市場原理主義」を持ち込み、セーフティーネットをずたずたに切り裂いてしまった。その結果「一億総中流」とも呼ばれた日本の「共生社会」はすさんだ「格差社会」に変質してしまった。
政権交代の大きな意義のひとつは「セーフティーネットの再構築」にある。「政・官・業・外・電」の利益を満たすためにばら撒いてきた予算を一掃し、「セーフティーネットの整備」に振り向けようというのだ。私はこの方針にも賛成だ。
問題の財源だが、民主党のマニフェストをすべて実行すると最初の2年間20兆円の費用を要する。民主党はすべてを無駄の排除などで賄おうとしているがそこまで無理をしなくとも良い。麻生政権は三度の補正予算で、僅か8ケ月で27兆円も財源に穴を開けた。民主党は補正を見直し、5兆円を2010年度に回すから、2011年度までの無駄排除による財源調達は5〜10兆円程度で十分だ。これ以上財源を捻出すると景気回復を妨げる。民主党の財源論には不安は存在しない。
2009年8月15日執筆
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