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昨日の夜の7時のNHKのニュースを見ていて「あれっ?」と思うことがあった。というのも昨日まで八ツ場ダムの建設中止に対して反対する地元関係者の声ばかり紹介していた姿勢が180度変わり、建設中止に賛成の声を多く紹介していたのだ。思わずこれは総務省の指導が入ったのかと思った。しかし9時からの「ニュース9」では完全に元に戻ってしまっていた。そのことについてネットで検索してみたり、阿修羅の政治掲示板を見たり、いろんなブログを見ているのだが今のところそのような指摘はどこにもないのでこの記事がネットでは初の記事になると思う。今日このことでNHKに電話してこのことを問いただしたが後から出て来た部長に見事にはぐらかされてしまったのです。おそらくNHKの中に居る良識派がクーデター的に7時のニュースに流したと思える。同じことが毎日新聞にも言え、賛成、反対の記事が混在している。
八ツ場ダムをめぐる報道で何が問題かというと「事実」ではないことをさも事実であるかの如く報道しているということだ。「工事は7割方完成している」などはまったくのでたらめでダムに至っては全く手つかずの状態なのだ。やたらと写される工事中の景色は道路であってダムではないのです。7割が完成していると言い、こんな紛らわしい景色を見せられたら多くの人が騙されることを解って見せているのですから、まさに詐欺的な行為なのです。
地元の人は全て建設中止に反対しているかというとそうではなく、賛成派も居るのです。八ツ場あしたの会というブログには賛成の立場をありとあらゆる情報を紹介しています。2004年9月、国土交通省は基本計画の二度目の変更を行ったそうです。これにより、八ッ場ダムの事業費は、従来の2110億円から4600億円に増額されたということなのです。おそらくその中から多くのお金が地元の反対派の人にお金が流れた結果としてダムの建設はゼロなのに事業費の7割も使ってしまっている異常な事態を引き起こしていると見るのが妥当だと思います。
2006年の10月9日には「ライブ&トーク加藤登紀子と仲間たちが唄う八ツ場いのちの輝きイベント」があったのだが、そこでの加藤登紀子さんのメッセージを紹介したい。
〜加藤登紀子さんのメッセージ〜
『川原湯温泉をはじめて訪ねたのは去年の夏、温泉宿のあかりにそそられて坂道を登り、食堂でおいしい川魚料理をつまみながら一杯飲んだ。
その時の話題のひとつ。「ダムに沈む川原湯温泉」という看板の字を変えるので、今新しいアイデアを募集中だという。私も「心も体も美人がいっぱい」など、いくつか考えてみた。
ダムが計画されて五十余年、二千億円以上がすでに投入されたが、まだ、ダム本体の工事までたどりついていない。代替地の整備もおくれ、宙ぶらりんの状態におかれた地元の人たちは、あきらめと苛立ちにゆれている。浅間山噴火の後の火山地質が工事を困難にしている上に水質にも問題があるという。東京、埼玉、千葉、茨城など首都圏の飲み水の確保と治水のためというけれど、このダム計画自体の是非も論争の中だ。
こんな不確かな状態に何十年も生きてきた人たちの辛さを思うと、東京や千葉の人たちが何も知らずにいていいのかと申し訳なさでいっぱいだ。
今もダム工事では予算が投じ続けられているけれど、さらに数千億円かかるこのダムが出来ない可能性もあることも考えておかなければいけないだろう。
せめて、今、この水没予定地で生きている人たちを力づけたい、思うことはただそれだけだ。そして、知らん顔してる首都圏の私たちに、何が出来るのかを考えたい。
食堂の家の少年が描いたピチピチの岩魚の絵が忘れられない。大人たちがいろんな思惑に疲れ果てていても、子供たちにはふるさとを全身で受けとめていてほしい。どんなことがあっても、生きるよろこびにむかって生きていけるように。』
派遣村で調理班のリーダーをしていたハナちゃんが大好きだと加藤登紀子さんに言っていた「時には昔の話を」です。
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