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<水道水>もっと飲もう エコで味、質とも向上/自治体が販売しPR
2009年9月17日(木)13:00
なぜ、使い捨てのペットボトル水を買って飲むの? 足もとに安くて安全な水道水があるじゃない――そんな「水エコ運動」が広がり始めた。水道水を再評価する動きだ。【小島正美】
市民に水道水を供給する名古屋市上下水道局の職場。冷蔵庫や机にカラフェと呼ばれるガラス製の水差しが置かれている。蛍光管をリサイクルした再生ガラスで、中には透明な水道水がたっぷり。職員たちは「市販のボトル水を飲めば、あとに残るのはプラスチックボトルのごみだけですから」。のどが渇くと、水差しからコップに水道水を注いでうまそうに飲む。
名古屋市は昨年5月、市庁舎内では原則として水道水を飲むことを決めた。会議でもボトル水を出さない。いわば「脱ペットボトル水」宣言だ。
市販のボトル水は工場で詰めてトラックで運んだり、遠く海外から輸入するなど、製造と輸送に多大なエネルギーが費やされている。同局の試算によると、市販のボトル水の価格は水道水の1000倍前後も高い。さらにペットボトル水の加工、運搬、焼却過程などで排出される二酸化炭素の量は、水道水の浄水過程などで生じる量に比べて約1600倍に上るという。
水質のよい木曽川から取水した名古屋の水道水は、かつて国の水コンテストで青森に次いで2位だった名水。馬渕幸男・同局企画部主幹は「蛇口をひねるだけでおいしい水道水が飲めることを、市民にも知ってほしい」と話す。
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他の自治体でも、もっと水道水を飲んでもらおうという活動が活発になってきた。日本水道協会によると、約70の自治体がボトルに詰めて販売し、水道水の良さをアピールしている。
地下水100%の水道水を供給する熊本市は「安全のための塩素処理を除けば、熊本の水道水は市販のボトル水と同じレベルの水だ」とPRする。山口県下関市も、ゆっくりと微生物の力で浄水した水道水(緩速ろ過処理水)を「天然の水」とのうたい文句で販売している。
以前はかび臭などで水道水のイメージが悪かった大阪市でも、2年前から塩素を除去した水道水を「ほんまや」という名のボトル水(500ミリリットル100円)で販売、これまでに43万本が売れるほどの人気ぶりだ。
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水道水への不信感が高まったのは、80年代後半から90年代のことだ。塩素処理で発生する発がん性物質やかび臭などが問題となった。代わってボトル水の販売量は伸び、07年の生産・輸入量は20年前の約30倍の約250万キロリットル(日本ミネラルウォーター協会調べ)にまで増えた。
その一方、大都市の自治体は、かび臭などを除去するオゾン殺菌や生物活性炭処理などの高度浄水処理技術を取り入れ、おいしい水作りに努めてきた。成果は出ている。ミツカン水の文化センター(東京)が今年6月、東京、大阪、名古屋圏の620人を対象に実施した水道水の意識調査では、水道水の評価は10点満点で平均7・5点。95年(5・7点)の調査以来、最も高くなった。
水道水の質は見違えるほど良くなってきている。世界約30カ国を歩き「世界が水を奪い合う日・日本が水を奪われる日」(PHP研究所)を著した水問題ジャーナリストの橋本淳司さんは「日本の水道水のおいしさ、安全性は世界でもトップクラスで、水道料金も安い」と話す。
環境への負荷と値段の両面からみて、水道水をもっと高く評価してもよい時代に入ったといえそうだ。
◇世界で進む「脱ボトル」
脱ペットボトル水の動きは、世界中で始まっている。米国サンフランシスコ市は2年前、ボトル水を公費で購入することをやめた。ニューヨーク市やソルトレークシティーは市民に水道水を飲むよう呼びかけている。シカゴ市は2年前からボトル水に税金をかけている。豪州ではボトル水の販売を禁止する自治体も現れた。
橋本さんは「ボトル水を排除する動きは西欧の自治体やレストランでも盛んだ。今や水道水を瓶に入れて提供することがエコファッションになっている」と話す。現に西欧の家庭では、ろ過機能のついた卓上ポットに水道水を入れて飲む傾向が強まっている。
「安全でおいしい水道水推進運動」WEBサイト (日本水道協会)
http://www.jwwa.or.jp/anzen/index.html
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20090917ddm013100124000c.html
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