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官僚主導体制脱却に潜む日米問題!!【神州の泉-高橋博彦】
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/452.html
投稿者 弥太郎 日時 2009 年 9 月 17 日 15:58:30: 2j9DCs8Lv3S7M
 

【神州の泉-高橋博彦】
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2009/09/post-9bcc.html
2009年9月17日 (木)

官僚主導体制脱却に潜む日米問題!!

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鳩山由紀夫氏は16日の衆参両院本会議の首相指名選挙で、第93代、60人目の宰相になった。昨夜は17名の新閣僚の就任会見が深夜まで行われ、管理人も最後まで見ていた。新閣僚は知らない人が多かったが、総じて官僚主導から政治主導への脱却に意を強くしていた。四年前の郵政解散総選挙を思い出し、まったく違う雰囲気を感じていた。

 四年前の総選挙では、小池百合子氏、片山さつき氏、佐藤ゆかり氏、杉村太蔵氏など、小泉チルドレンと称する議員連中が連日、異常な形でメディアに取り上げられ辟易したことを思い出す。選挙中は武部勤幹事長(当時)が堀江貴文氏を「わが弟です、わが息子です」と絶賛していたことを思い出す。管理人は証取法違反で堀江氏が逮捕されたことは無理筋であったと考えているが、それは別にして、日本における金融資本主義の尖兵であったライブドア社長を、与党の幹事長が絶賛していた光景に小泉政権の本質がよく現れていたと思う。

 今回の総選挙ではそのような派手なことはほとんどなく、メディアがほとんど取り上げず抑制的な報道の中で、民主党は圧勝した。今回の組閣にもそういう雰囲気は感じられる。重要閣僚にはメディアの露出度や知名度の高さで選考した様子はなく、鳩山首相や小沢一郎幹事長の徹底した実務感覚に沿った人材登用をしたように見える。官僚主導の政治体制を打破して政治主導を実現することは、国民生活を復興させる第一のステップとなる。

 管理人は官僚主導に対して大きな懸念を持っている。官僚(行政)と政治家のイニシャティブ争いは、当然政治が主導権を取るべきであるが、官僚vs政治家は、すでに純然たる国内問題ではなくなっていると思う。国民は官僚と政治家の表面的な対峙に目を奪われているが、真相は国内問題を逸脱したところにある。それは米国の監視下にあるという話だ。管理人の根本的な疑念であるが、今までの官僚主導体制は、官僚とだらしない政治家との力関係で官僚が優位に立ったかのように思われている。

 しかし事実は米国帰りの官僚と政治家の属国意識が、日本の新自由主義体制敷設に向かって共同歩調を取っていたのではないだろうか。政治家が主体性を失ったのは、官僚に負けたのではなく、両者の属国統治意識から、政治家は重要な政策を官僚に丸投げするという情けない状況になっていたのではないだろうか。官僚主導体制の根底には、戦後の従米構造が根深く横たわっているように思うのは管理人だけだろうか。

 政治と官庁にこのような土壌があったから、属国へ下りた内政干渉指令書「年次改革要望書」をそのまま実行してしまうような小泉政権が樹立されてしまったのではないだろうか。つまり、官僚主導体制の打破という時に、アメリカのエージェント化している官僚や政治家の存在を抜きにして、この問題を扱うことはできないと思うのである。現今日本の困窮は、その原因がすべてアメリカの収奪主義に起因していることは明白だ。

 だから、新生与党政権が、アメリカと対等な関係を持とうと志向するなら、日本国内に巣食った対米従属構造そのものにメスを入れる必要がある。この観点から言えば、民主党には獅子身中の虫が多すぎる。敢えて言うなら、それは自公政権勢力と言ってもよい。自公政権は新自由主義政策に批判的な勢力を「抵抗勢力」と言った。逆に、今度は自公政権勢力に同調的な勢力が民主党にとっては「抵抗勢力」となり、厄介な存在となる。

 管理人は外相の岡田克也氏の今後が気になる。小沢一郎氏を中心に考えた場合、岡田外相は反小沢グループの象徴である。この反小沢グループの先鋭的な閣僚として、前原誠司国土交通相、仙石由人行政刷新相がいる。岡田、前原、仙石の三閣僚が鳩山ー小沢体制に対して反動的な動きをするような気がする。なぜなら、凌雲会、野田グループ、松下政経塾は基本的に新自由主義推進派だからだ。

 もっとはっきり言うなら、彼らはグローバル資本主義の奴隷と化した連中であり、旧自公政権と同質の政治思想を有していて、自民党の別働隊のような位置にある。何よりも気がかりなのは、岡田外相が本音では郵政民営化に賛成であることだ。上述したように、官僚主導からの脱却にも、アメリカの色濃い影があり、民主党の良識派はこの部分でもアメリカと衝突を起こす可能性がある。加えて、郵政民営化の見直しも、亀井大臣がとりかかる金融資本主義の問題も、インド洋沖の給油問題も、すべてがアメリカとどう対峙するかという問題に逢着する。

 日本は、アメリカとの関係を表面的にごまかすことは、もはやできない局面に入っている。何度も言うが、亀井静香大臣の郵政民営化見直しは、日米マターであり、防衛マターである。これに対して、アメリカはもとより、日本内部からも熾烈な妨害があると思っている。そして、民主党の今後は郵政問題をどう扱うかにかかっているのだ。亀井大臣は今後の郵政民営化に対する斬り込み方では、米国筋に命を狙われかねない状況になるだろう。だから、国民は郵政民営化見直し政策を注視し、亀井大臣の行動を対米政策と認識して強く応援する必要がある。

 

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