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【神州の泉−高橋博彦】
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2009/09/post-3c86.html
2009年9月11日 (金)
閣僚人事は鳩山氏の専権事項だが、小沢陣営で固めてほしい
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どうやら、民主党の最大支援団体である連合が、幹事長に決まった小沢一郎代表代行を全面支援する方針を決めたようだ。政権交代へ向けた選挙活動の功績と、連合による小沢氏支援確定が、小沢氏の権力を二重にも三重にも強めたようだ。これによって、今までメディアが取り沙汰していた閣僚人事は見直される雰囲気になった。
国民新党と社民党の合流は、何とか合意ができて両党から入閣が決まった。郵政関連株の早急な凍結を党是とする国民新党が亀井静香氏の総務大臣ポストを希望するのは当然だ。鳩山氏は、副総理兼国家戦略局担当相に菅直人代表代行、官房長官に平野博文党役員室長、外相に岡田克也幹事長を充てる人事を内定している。財務相に藤井裕久最高顧問、前原誠司副代表、仙谷由人元政調会長、直嶋正行政調会長の入閣を固めたらしい。他に川端達夫副代表、野田佳彦元国対委員長、長妻昭政調会長代理の入閣も有力で、小沢氏と調整したうえで正式に決める方針だという。
民主党は考え方の違う議員達が集まっているので、党をまとめていくには、反感を持っていても閣僚に起用せざるを得ない面々はいるだろう。閣僚人事の鍵として、最終的には小沢一郎氏の鶴の一声があると思う。連合の後押しが決まったことで、小沢氏の発言権は格段に増強している。民主党全体としては来年の参議院選挙に小沢氏の手腕を頼らざるを得ない状況だからだ。
おそらく、小沢氏は現在、西松献金問題の時の、党内の動きを念頭においていると思う。この時、待ってましたとばかり小沢降ろしに血道を上げた者達を、小沢氏は決して忘れていないと思う。あの時、献金問題で小沢氏の非をあげつらった議員は、自民党が仕掛けた国策捜査の片棒を担いだことになる。そういう動きをした議員が閣僚名簿に載ることを、小沢氏は認めるとは思えない。たとえ党内バランスを考えたとしても首を縦に振らないような気がする。その部分では鳩山代表と小沢氏の高度な政治判断が為されるだろう。
素人考えでも一歩誤まれば、閣僚人事の段階で民主党は修復不能な亀裂を生じる可能性は高い。管理人は、旧自公政権と気脈を通じていた議員は、なるべく重要ポストから遠ざけてもらいたいと思う。その意味で、岡田克也幹事長を外務大臣にして小沢氏が幹事長になることは第一歩としてよかったと思う。話が逸れるが、岡田氏は郵政民営化に賛成していた。岡田氏が幹事長になる時、これを亀井静香氏は憂慮し、鳩山代表に電話して郵政民営化に対する両党合意を岡田氏が引き継ぐように意を含めさせている。
昨日の昼のテレ朝の番組に亀井氏と岡田氏の珍しい映像が流れていた。それは1993年、自民党の政治改革論議が紛糾した時、ドサクサに紛れて岡田氏が亀井氏を殴ったことがあったらしい。映像では殴ったシーンは出ていなかったが、亀井氏が岡田氏に「お前、俺を殴ったろう?」と詰め寄るシーンがあって、岡田氏は「殴っていないよお」とか言っていた。その真偽は定かでないが、岡田氏が郵政民営化に賛成だったことは大いに気になる。今後、郵政問題で亀井氏と齟齬を生じなければいいのだが。
藤井裕久氏の財務大臣だが、日本経済復活の会の小野盛司会長さんは、彼は大蔵省(現財務省)の出身、デフレ経済の中で財政緊縮論、円高論者であり最悪の人選だと言っている。紺谷典子さんの「平成経済20年史」を参照すると、小泉政権の失敗は、サッチャリズムやレーガノミクスが取った新自由主義を適用して小さな政府に拘泥したことだ。そのためにサプライサイドの考え方だけだった。日本はサプライサイドは極限まで効率化されていて、実際は需要サイドが不足していた。
需要の不足は競争原理や規制緩和では何ら補うことはできない。小泉政権は日本が最も大きな政府を必要とした局面で、まったく逆の政策に拘泥し、国民生活を無視してしまったのだ。緊縮財政、節約、リストラ、可処分所得の急激な減少、日本は典型的なデフレ・スパイラルに陥った。節約やリストラは景気全体を冷えこませる方向性しかない。つまりは合成の誤謬である。紺谷さんは言う。こういう場合は国が需要を引き出す作用を持たなければならないと。
たちの悪いことに、グローバル・スタンダードに追従して、小泉政権が採用した競争原理や無茶苦茶な規制緩和は、セーフティネットを破壊し、国民や中小零細企業を途端の苦しみに沈めた。まさに棄民政策のオンパレードであった。日本経済復活の会の栗原茂男さんも言っているが、政府主導で需要を満たす行為を、一律に「バラマキ」という印象の悪い言葉で全否定するような洗脳が行われているという。
「聖域なき構造改革」と言い換えた新自由主義を大々的にキャンペーンし、外資に国富移転をやらかした連中は、「バラマキ」というネガティブな言葉を流行らせた。その目的は国民を縮小均衡の罠に嵌めるためである。国民は未だにバラマキ性悪説に汚染されている。民主党政権はこういう悪しき流れから脱却する必要がある。財務省の尖兵(?)かもしれない藤井裕久氏の起用は妥当なのだろうか。
閣僚人事は小沢氏の強権発動でやってほしい気持が管理人にはある。とにかく、西松建設の献金問題で小沢氏の足を引っ張った連中は、自民党清和会の別働隊なのであるから、有害因子としてパージするべきだろう。ただ、小沢氏は田中角栄の薫陶を受けているから、「自分に楯突く人間でも能力があれば起用する」という言葉は実行されるかもしれない。
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