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相川俊英:民主党の敵は内部にいる (News Spiral)
Q、茨城県知事選の候補者は、共に大型公共事業推進のスタンスだった保守陣営同士でした。この選挙で民主党が独自候補を出さなかった理由は?
今回の知事選では、民主党の最大の支援組織である連合茨城がいち早く現職知事への推薦を表明しました。国政選挙でその連合に協力を仰いでいる民主党は独自候補を出さず、連合のご機嫌を損ねないように動いたというのがポイントでした。要するに地方選挙では連合や医師連盟に遠慮し、国政選挙での勝利のみに集中する戦い方を選んだということです。知事選を投げてしまったといってもいいかも知れません。つまり、国政選挙を優先し、知事選挙をないがしろにしたのです。結果的に、自民党の一部との相乗りとなり、5選知事の誕生となりました。確か民主党は首長の多選には反対していたはずですが。
Q、茨城県知事選で起きたことについて、「自民党推薦候補が落選し、民主系候補が当選した、というだけだと思う」とのコメントもあります。
いや、正確には民主系ではなくて、自民党一部・連合系です。民主党は組織としては誰も推薦していないのですから。
民主党がメスを入れようとしている既得権益についてですが、これを自民党の既得権益ととらえると危険です。例えば、地方議会で度々問題になる政務調査費の公表や議員特権の廃止など既得権益を廃止しようとする議員がいますが、民主党のいわゆる組合系の議員たちはそうした議員たちとは一線を画しています。消極的なのです。名古屋市議会のケースですが、議員特権のひとつである費用弁償の受け取りを拒否した議員が会派を除名されました。民主党の会派をです。民主党の議員には労組系と非労組系の2種類あり、地域それぞれで強弱関係もあります。茨城県については労組系の力が強くなっています。民主党は民主党でもその内部を識別しなければ見誤ることになってしまうでしょう。民主党がやろうとしている改革の阻害要因が、実は、民主党の内部にも存在するのです。
Q、民主党内部の構造については全国でも共通していますか?特に都市部についてはどうでしょうか?
同様の話は別の所でも起こっています。先ほど紹介した名古屋市の例は顕著です。河村たかし市長が掲げる改革を一番阻害するのは民主党の中の市会議員ではないかとみられてます。名古屋市議会の最大会派は民主党であり、もちろん河村市長の出身政党です。7月12日投票の補欠選挙で一議席を加えて27人。定数75人のうち、自民党23人、公明党14人で自公を合計しても過半数にわずか一議席届きません。そうであれば素人考えでは議会運営は難しくないと思いますが、実は民主党市議27人のうち9人までが市長を嫌っているとされる労組出身です。そもそも、市長選に当たっては民主党本部が一方的に河村氏推薦を決め、しかも当初の候補予定者に謝罪や挨拶さえしなかったという因縁があります。
今後、河村市長が議員特権や職員給与の改革等に動けば、真っ先に反対に回るのは自公でなく、むしろ民主党となる可能性が高いのです。まさに「敵は本能寺にあり」です。その構図は全国共通です。民主党が勝った勝ったといいますが、既得権益の上で胡坐をかいていた人たちが民主党の中にもいることに気付かなければ前に行きません。
Q、今回民主党に投票した「嫌自民」の有権者が今後民主党の政権運営でチェックしなければいけないことは?
まず「民主党=すべて是」という考え方をしないことです。また、議員たちの永田町での発言と地元での発言に注視すべきだと思います。二枚舌を見逃さないようにしないといけないと思います。民主党の掲げた改革に賛同するならば、「後はお任せ」ではなくて、きちんとチェックし続けねばいけないと思います。彼らが、国民ではなく特定組織の意を受けて、動くことのないようにです。
本質部をつかんだ上で今後の動きを厳しく見なければいけません。
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2009/09/the_journal_2.html
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