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【神州の泉−小野盛司氏寄稿】
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2009/09/post-157b-3.html
2009年9月 9日 (水)
新内閣が越えなければならぬ高いハードル(小野盛司)
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(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第189弾です)
いよいよ、鳩山内閣が発足する日が近づいてきた。鳩山由紀夫氏も、それから内閣入りが決まった亀井静香氏も日本経済復活の会の顧問であり、我々としても期待もあり、応援したいところだが、不安材料もあり、この内閣がどちらに向かうのか暫く見守るしかない。
私が感じているのは、この内閣は「太平洋の荒波に向かって進もうとする小舟」のようなものだということである。これからとてつもない大波による洗礼を受けようとしている。最初は故人献金等の献金問題の追及だろう。それから、主張が大きく異なる社民党や国民新党との連立の不安定さであり、いつ連立が壊れてもおかしくない状態で、常に民主党は大幅譲歩をさせられる。それに民主党員は耐えられるのかということ。民社党や公民新党にとっては、政権に埋没するのが最悪で、自分たちの主張を最大限行い、それによって政権から追い出されても構わないのだから、遠慮無く主張するだろう。民主党は連立が壊れたら政権維持ができないのだから苦渋の決断が続く。
藤井裕久氏を財務大臣にするのでよいのだろうか。大蔵省(現財務省)出身者であり、脱官僚を言うなら、脱財務省を言うべきであり、彼はまさに財務省を代弁する人間だ。緊縮論者だし、円高がよいのだとさえ言っている。マクロ計量経済学を理解していたら、デフレ経済にとって緊縮財政・円高が悪いことくらい分かるはずだ。日本経済をここまで悪くしたのは財務省の緊縮財政であり、それを代弁する藤井氏は最悪の人選と言って良い。藤井氏は井上準之助を尊敬しているのだそうだ。
http://www.fujii-hirohisa.jp/taiking20list/talking20list_061112_seinenkyoku.htm
井上準之助とは昭和恐慌を引き起こし、日本を絶望のどん底に突き落とした当時の大蔵大臣だ。新政権は日本を恐慌へと導いているのかも知れないという恐怖感はある。
鳩山氏は、日本の2020年までの温室効果ガス削減の中期目標について「1990年比25%削減を目指す」と表明した。やろうと思えばできない目標ではない。風力や太陽光発電や地熱発電に大規模投資をすれば可能だ。しかし、民主党は公共投資を削減するということだから、それはやらない。とすると経済を縮小し、日本を更に貧乏にするしかない。
今は、大至急第二次補正を組んで大規模な景気対策をしなければならぬ時だ。自民党政権が続いていたら、直ぐに追加の景気対策をやると言っていた。新政権からはそういった発言は無い。先日のG20の財務相会議における共同声明では、『われわれは、景気回復が確実になるまで、物価の安定と長期的な財政の持続可能性と整合的に、必要な金融支援措置及び拡張的金融・財政政策の断固たる実施を継続する。』とある。日本も継続して拡張的金融・財政政策の断固たる実施を継続する気があるのだろうか。分かりやすく言えば、各国お金を刷って景気対策を協調してやりましょうということだ。
民主党から聞こえてくるのは、「無駄を無くし、無駄な公共事業を止め・・・」といったデフレを悪化させる発言ばかりで、デフレ脱却への言及は一度も聞いたことがない。彼らはデフレが国をどんどん貧乏にしてしまうという恐ろしい現実を理解していない。日本全体がデフレを自分の中に受け入れてしまったように見える。日本人全員がどんなに一生懸命働いても、あるいは政治家がどんなに良い政策を実行しても、デフレである限り、日本はどんどん貧乏になってしまう。
「デフレ脱却」という言葉が使われた記事の数を次のグラフに示した。
(グラフ−デフレ脱却という言葉が使われた記事の数)
2006年をピークに急激に減っている。小泉さんが一生懸命デフレ脱却をやろうとしたことが分かる。しかし、デフレ脱却はそんなに甘くない。数十兆円の財政出動を何年も続けなければ実現不可能であることは経済シミュレーションで示されている。小泉さんが経済を知っていたら、日本経済復活が実現できたのだが。
「デフレ」という言葉でも記事の数を調べてみた。
(グラフ−デフレという言葉が使われた記事の数)
ここでのピークは2002年だ。現在はあの当時以上に深刻なデフレ経済なのに、人々はそれを意識しない。大規模景気対策を今やらなければ大変なことになるというのに。唯一の希望は亀井静香氏が入閣するということだ。国民新党の大規模景気対策の主張が新政権の政策に取り入れられることを期待しよう。
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