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http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090908k0000m070116000c.html
社説:「鳩山内閣」人事 脱官僚が命運を握る
「鳩山内閣」の主要閣僚人事が固まってきた。鳩山由紀夫・民主党代表が選択した布陣は、副総理兼国家戦略局担当相に菅直人代表代行、外相には岡田克也幹事長、官房長官には鳩山氏の側近である平野博文役員室長をそれぞれ起用するというものだ。先に決定した小沢一郎代表代行の幹事長就任も含め、鳩山氏は党内のバランスを考慮すると同時に、政権交代に対する国民の不安を解消するため、党内の実力者を配置したとみられる。まずは順当な人事といっていいのではないか。
中でも注目されるのは新しく設置する国家戦略局の担当相に菅氏が就任することだ。予算の骨格や政策の優先順位、外交の基本方針をこの新組織で決めるという戦略局は、「脱官僚主導」「脱官僚依存」を目指すという民主党の目玉組織であり、この新組織がうまく機能し、政策決定の仕組みを根本的に変えられるかどうかが、新政権の命運を握っているといってもいいからだ。
戦略局の設置には法改正が必要で、実際に始動するのは10月召集予定の臨時国会で関連法が成立した後となり、具体的な制度設計もこれから詰めていくことになる。民主党は省庁の縦割り行政を改めると同時に、今の経済財政諮問会議は財務省主導だと総括し、同省の予算編成機能を官邸に移すことを考えているようだ。メンバーとして民主党の国会議員や党の政策スタッフ、官僚、民間の有識者に加え、自治体の首長らもかかわる構想が練られている。
菅氏はかつて自社さ政権で厚相を務め、薬害エイズ問題ではそれまで隠されてきた関連資料を大臣主導で暴き出した経験を持つ。期待されているのはその突破力だろう。絶えず鳩山氏と連携を保ちながら、官僚の抵抗を排する、いや、官僚をしたたかに使いこなすことを目指してもらいたい。
菅氏が党の政調会長を兼務するのも大きなポイントだ。そこには官僚と族議員の事前調整で実際の政策が決まってきた自民党政治の「二元構造」を転換し、首相官邸と党が一体となって政策決定を進めていく狙いがある。閣議を事前に取り仕切ってきた事務次官会議の廃止などを含め、政治主導を目指して仕組みを変更していく点は大いに評価したい。
16日の首相指名選挙を前に、社民党、国民新党との連立協議をまとめる一方で、他の閣僚人事も決まっていきそうだ。言うまでもなく仕組みを変えさえすれば済む話ではない。脱官僚を目指すということは、民主党の個々の議員の能力が試されるということだ。鳩山氏には、実力のある中堅や若手も積極的に登用してもらいたい。
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