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民主党の鳩山由紀夫代表は30日、衆院選開票状況を受けて 「政権交代が結実しそうな状況になってきたことに対して、国民の励ましに感謝する」
と事実上の勝利宣言を行った。
政権構想に関しては、獲得議席数にかかわらず社民党や国民新党と連立を組む方針について「変更はない」とし、明日以降、連立協議に動く必要
との認識を示した。ただ、閣内協力か閣外協力になるかについては「他の社民党や国民新党などの気持ちもあるので、そのことを斟酌(しんしゃく)
しながら判断していきたい」と述べるにとどめた。
選挙結果の確定後、直ちに新政権樹立に向けた作業を開始することになるが、鳩山代表は、閣僚や党幹部の人事について「性急に決める環境ではない」
と明言を避けた。
民主党は、マニフェスト(政権公約)において首相直属の「国家戦略局」を設置し、政治主導で予算の骨格づくりに取り組む方針などを示している。
この点について鳩山代表は、国会戦略局の前段階として、政権発足後直ちに「国家戦略室」を設置するとともに、「党政調会長並みの人」
を担当大臣に起用する考えを表明した。
鳩山代表は、優先的に取り組む課題として「無駄の一掃」と指摘。選挙戦を通じて不透明との批判を浴びた政策実行の財源について「十分に財源を見出し
国民を安心させることが大事だ。まず行政刷新会議で行政の無駄遣いを一掃させる」と強調した。
さらに、「無駄を省いてそれでも足りない、ということは起きない」とし、「消費税の増税はしない。国債の発行も極力抑えるように当然努力する」
と語った。
民主党が掲げる内需主導経済の実現に関しては「内需主導に変えるためには、国民の懐を直接刺激することが重要」とし、マニフェストに明記した
子ども手当や高速道路無料化、ガソリン税の暫定税率廃止などの実現を訴えた。
一方、与野党協議について「地震や災害、新型インフルエンザなどへの対応に関して、 (現政権との)引き継ぎの議論をする必要がある。
できるだけ早く進めたほうがよい」と語った。
(東京 30日 ロイター 伊藤純夫 吉川裕子)
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