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憂楽帳:鹿地亘事件
戦後の占領終結後、米中央情報局(CIA)が政治家の緒方竹虎を通じ対日政治工作を行っていた実態を、本紙などが報じた。米公文書の分析を進めている加藤哲郎・一橋大教授(政治学)らが7月に開いた研究発表を聞いた中で、鹿地亘(かじ・わたる)の名前が登場したのに興味をひかれた。
鹿地は戦前からのプロレタリア作家で、1951年11月から52年12月まで米軍に監禁された。松本清張が著書「日本の黒い霧」で、米情報機関の「謀略」として描いたのは有名だ。
加藤教授が注目したのは、鹿地が解放され騒ぎになった直後の52年12月27日付の文書。前日行われたアレン・ダレスCIA副長官(のち長官)らと吉田茂首相、緒方副総理らとの会見内容を記録した中に、事件名は伏せられたままだが「その件は沈静しつつある」という吉田の発言が記されていた。
「鹿地事件の後始末」とも推測される半世紀前のやり取りは生々しい。これに限らず、米国に比べ日本には戦後史の謎にかかわる公的資料が乏しい。それが何とも歯がゆい。【大井浩一】
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トークショー:作家3人、清張を語る 1000人聴き入る−−小倉北 /福岡
毎日新聞 2009年8月21日 12時32分
http://mainichi.jp/select/opinion/yuraku/news/20090821k0000e070049000c.html
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