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http://www.amakiblog.com/archives/2009/08/20/#001457
2009年08月20日
総選挙直前に発売されるサンデー毎日に注目したい
私は8月18日のこのブログで、今度の総選挙では、政権選択よりももっと直接的に、国民の一票が政治を左右することがある、と書いた。
それは総選挙の投票と同時に行われる最高裁判事に対する国民審査の一票だ。
これを書いたとたん、二つの興味ある反応が私に寄せられた。
ひとつは、国民審査制度そのものがいかさまな制度であるという指摘である。
すなわち、裁判官は任命された最初の総選挙でしか審査されない。その後の審査は十年後だという。判事はほとんどが60歳を過ぎて任命される。十年たてば皆定年で辞める歳だ。ということは任命された直後の最初の審査で信認されれば、後はどんな判決を書いても安泰だということになる。ところが任命されたばかりの判事は、最高裁判事としてどのような判決を下したかほとんど実績がない。適否を判断する情報はない。こんな国民審査はいかさまだ、という指摘である。
なるほど最もな指摘だ。いかにも権力側が考えそうな都合のいい制度になっている。
しかし、私が驚いたのはもうひとつの反応であった。
サンデー毎日の記者から私の携帯に電話が入り、最高裁判事として竹内行夫氏をどう思うか、と聞いてきたのだ。
私は答えた。
竹内行夫氏は6年前に私の首を切った男だ。私が何を言っても私怨であると受け取られるのが落ちだ。だから私は自らは話さない。
しかし自衛隊イラク派兵訴訟で違憲判決を勝ち取った名古屋の弁護団が、憲法違反の政策を遂行した責任者が最高裁判事となることが許されるのなら、この国の「法の支配」が否定されることになる、と全国的に竹内判事罷免運動を繰り広げている。だから取材は彼らにしてほしい。
彼らに取材すれば、外務次官としての竹内行夫氏が、憲法違反と知りながらいかに対米従属外交に終始したかを教えてくれる、と。
そして最後に私はその記者に指摘した。
かつて産経新聞紙上で、屋山太郎氏が、悪しき年金制度を作った張本人の厚生官僚OBが最高裁判事に天下って居座っている。そんな最高裁に、どうして社会保険庁の年金不正を裁けるのか、一刻も早くその厚生官僚OBは判事を辞退すべきだ、と論説を張ったことがあった。
それから間もなくしてその判事は任期半ばで自ら判事を辞任することになった。
メディアが国民に真実を知らせることは、それほど影響力が大きい。
はたしてサンデー毎日は、国民審査投票の直前に、竹内行夫判事の違憲性について書けるのか、書いたとしたら大したものだ、と。
サンデー毎日の記者は書くつもりで取材していると言って電話を切った。
けだし来週発売のサンデー毎日が見ものである。
天木直人のメールマガジンでは他にも次のテーマで一刀両断しています。
「君主であり続けた昭和天皇」
「権力ほしさに平和を裏切った公明党」
「アフガンに自衛隊は要らないと言明した米国NATO代表大使」
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