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昨日、横浜に帰ってきて、
晩は、NHKの核武装論をテーマとした、
討論番組を見ていたのだけれども、
なんというか、
日本もずいぶん時代が変わってしまったなというか、
まさか日本が核武装なんてことが、
現実的にはありえないと思っていたわけだが、
やはり64年間も経つと、
戦争の悲惨さを経験した世代はずいぶん亡くなり、
そして、昨今の不景気もあってが、
国がイガイガした雰囲気が蔓延しているもんだな、
という思いがした。
もちろん民主主義国においては、
あらゆる議論をタブー視するべきではないし、
それが核武装であろうが、天皇制であろうが、
とことん議論を重ねていくことは大事なことだ。
しかし、戦争の悲惨さや、不戦の誓いというものが、
きちんと後世に受け継がれないままに、
太平洋戦争はどんどん風化をしていっているのだな、
という思いを強くした。
人類の歴史で100年間の平和はまずないという。
それは、戦争を経験した人が生きている間は、
その悲惨さゆえに、
「戦争は嫌だ」という世論が支配的になるが、
どうしても時代がたって、戦争が風化すると、
国際問題の解決の手段として、武力行使を選択してしまう。
だが20世紀になって、
映像により戦争の悲惨さを記録することができて、
その悲惨な体験を後世に共有することもできれば、
また国際間の密接な結び付きにより、
むしろ戦争を起こすことが経済的にも大損害を与える
ということで、戦争を敬遠する流れになって、
二度と全面戦争は起きないと信じていたかったが、
どうもそうではないようだ。
「日本が右傾化している」
と言われ始めたのは、2000年に入ってからのこと、
とくに小泉政権が誕生してからのことだと思う。
もちろん、国が経済的に低迷すると、
世論が右傾化し、軍事力の拡張を支持し、
また為政者もその国民世論を利用して、
戦争へと導いていく、というのは歴史で
繰り返してきた流れである。
小泉政権では、こうした国民の空気を上手にとらえ、
北朝鮮を仮想的国として煽り、
中国や韓国との緊張を煽り、
イラク戦争を全面支持するという、
準戦時国家のような風潮を、
メディアコントロールでつくり出すことによって、
高い支持率を維持してきた。
支持率が下落すると、拉致問題を利用し、
2004年の参議院選挙では投票日直前に、
ジャカルタで曽我ひとみ、ジェンキンス夫妻を再会させるなどの
サプライズ戦略をとった。
また、知覧の特攻隊基地後で涙を流したり、
靖国神社を強行参拝するなどして、
右傾化しつつあった国内世論の支持を獲得したわけだが、
しかし、実際は、
平沼赳夫が厳しく批判しているとおり、
1800年に及ぶ皇室の歴史において、
「女性天皇制」をわずか数名で、密室で導入しようとした
一連の顛末に見られるように、
そもそも皇室の敬意なんて、ろくにもっていない、
むしろアメリカ型の、合理的な人物であり、
郵政民営化の問題だけでなく、
その右傾化路線というのも、
支持率を獲得するパフォーマンスだったといえる。
この点においては、「ポチ右翼」ではあるが、
安倍晋三のほうが、まだ一貫性はあったのである。
さて思うに、
2000年前半の日本の「右傾化」も、
今思えば、あれも一種の、
現状に対する日本人の大いなる不満なのではないかと思う。
それがマグマのように充満しているのがいまの日本だ。
そして、小泉改革で、
日本の独立国家としての尊厳回復も、
また諸悪の根源である霞が関改革も、
ちゃんと自民党はやってくれるだろうと思っていたが、
それがまんまと騙された。
それどころか、アメリカのブッシュ政権、
つまり新自由主義者、ネオコン派とのつながりから、
日本の優良金融企業を、どんどんアメリカの禿鷹外資に買収させ、
年次改革要望書を受け入れ、
裁判員制度や、ロースクール、三角合併解禁など、
アメリカの要望をどんどん取り入れて、
まして、イラク戦争に困ったアメリカから
60兆円のアメリカ国債を引き受け、
極めつけは、郵貯マネー340兆円の闇である。
では、小泉改革とは、竹中経済路線とは、
結局、アメリカのための「売国奴政策だったのか?」
という疑惑が浮上して、それに対しての明確な回答もないまま、
むしろ、かんぽの宿問題のもみつぶしのような動きをするから、
こういう世論がインターネットや、口コミで、徐々に浸透し、
国民の不満、不信感は頂点に達しているのだろう。
で、こんなことを書いている私自身も、
戦後64年もたって、
いまだにアメリカの属国外交、属国政策を行っている現状には、
強い危機感をもっているし、
また、マスコミが、CIAの圧力や工作活動を報道できない中では、
なんとか民主党に政権交代し、
過去の事件の真相もすべて明らかにすべきだと思っているが、
こういうことを書きながらも、心配しているのは、
日本が民主党への政権交代後、
ますます尖鋭化していくのではないか、ということだ。
このことを、昨日のNHKの核武装をめぐる
視聴者参加の討論番組を見ていて強く危惧した。
第二次世界大戦前のナチスドイツの台頭も、
もとはといえば、第一次世界大戦の敗北で、
多額の賠償を背負ったワイマール憲法下のドイツで、
国民の鬱積した不満があって、
それが極端な右傾化、極端な暴走につながっていったわけである。
日本だって、結局のところは、
まだ当時は、有色人種に対する差別があたり前の時代で、
だからこそ、白人の植民地支配からアジアの同朋を解放する
という「大東亜戦争」の大義名分もあったし、
明治維新以来、ずっと鬱積した不満があったわけだ。
敗戦後、石原莞爾が、太平世戦争の責任が裁判で問われるにあたり、
「ペリーを連れてこい」といったのは、有名な話だが、
要するに、日本人は欧米列強におさえこまれてきたストレスが
あったわけである。
で、私が、今心配している不安というのは、
おそらく次の総選挙で、民主党への政権交代はなされるだろう。
その場合に、
これはインターネットが普及した「時代の要請」でもあるが、
マスメディアの既得権益(記者クラブなど)もはがしていく一方で、
報道の自由をマスメディアにも認めるから、
そうなってくると、アメリカや、CIAが絡んだ
戦後の日本の属国政策というのが、次々と明らかになってくる。
だから私は、民主党の政権交代後は、
岸信介は売国奴として、断罪されると思うし、
田中角栄は、名誉回復をするはずだと思っている。
もっといえば、(私個人は尊敬する政治家だが)
中曽根康弘も、ロッキードや、リクルート事件に絡む
不公正な捜査について、明らかにされて、
死を前にして、その名誉を大きく失うかもしれない。
こうなってくると、国民は戦後史の真実を知ってしまうから、
アメリカに対しての反米世論が間違いなく大きくなる。
とくにこの20年の経済不振に、
年次改革要望書や、CIAが絡んでいたということを知ると、
いっきに、日本で、反米世論は高まるはずである。
そうしたときに、日本はどういう方向に進むのかが心配ではある。
要するに、どうも日本は、
ここまで抑え込まれていたストレスがあるから、
それがいっきに暴走すると、
思いもかけないような方向にいきはしないかと。
単純にそれが、「自主独立路線」を選択する
ということだけであればいいが、
経済が混迷して、国民が右傾化し、尖鋭化すると、
たいていこれまでの歴史は、
どんどん戦時体制に向かっていくわけだから、
そのあたりの国民世論の動向に、少し不安は感じている。
ただ、戦前と比べて、日本の世論はずいぶんと成熟しており、
インターネットで情報もずいぶんと広がっている。
だからこそ、まずは戦後史の真実もすべて開示して、
国民が、自分たちの進路を決めていかなければいけない、
これもまた事実だから、
まずは政権交代をして、50年以上におよぶ
膿を全部出し切らねばいけないと考えている。
その過程で起こりうる反米世論も当然のことであろう。
http://ameblo.jp/aobadai0301/entry-10321983662.html
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