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東京都豊島区の池袋にある南池袋公園が公園整備と変電所建設のためこの9月14日から閉鎖されることをうけて、その公園でおこなわれていたホームレスのための炊き出しが中止に追い込まれるとのことです。
●毎日jp(毎日新聞)
TENOHASI:ホームレスへの炊き出し継続を NPO、豊島区に申し入れ /東京
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20090729ddlk13040257000c.html
◇公園閉鎖で
豊島区立南池袋公園で炊き出し活動を続けるNPO法人「TENOHASI(てのはし)」は28日、公園が9月に工事で閉鎖されるため、周辺での炊き出し継続を求める申し入れ書を高野之夫区長に提出した。不況で炊き出しを求めるホームレスは急増しているが、隣接住民から苦情が出ているとして、管理を担当する区公園緑地課は炊き出しを認めない方針。同団体は「住民の理解を得る方法を探りたい」としている。
同団体は(1)ホームレスが集うJR池袋駅周辺での炊き出しの継続(2)地元で苦情や反対があれば、話し合いの場を設定する−−の2点を要望した。
公園では変電所新設工事が本格的に9月から始まり、敷地の大部分は閉鎖される。区民への開放部分も残るが、同課は「イメージ悪化を懸念する苦情が出ている」などとして、その部分も夜間閉鎖する。
工事に先立って6月末に開かれた説明会で地域住民からは「子どもと遊んでいても不安は感じない。区の対応はおかしい」との意見も出た。てのはしの清野(せいの)賢司事務局長は「食事提供だけでなく、弁護士の法律相談や医療相談など、ホームレス状態から脱するための総合支援をしている。区の見解を聞きたい」と話す。【森禎行】
毎日新聞 2009年7月29日 地方版
(引用ここまで)
ホームレスに対する炊き出しに「苦情」がきたという、豊島区側からの「知らせ」もあったそうですが、活動者側の考えはこちら。
●TENOHASI(てのはし) 「ホームレス」支援活動@池袋
炊き出しがピンチです!
http://tenohasi.exblog.jp/11637555/
みなさま
私たちは、7月28日に炊き出しについて豊島区長宛の申し入れ書を提出しました。次のページに掲載しますのでぜひご覧ください。
いつも炊き出しをしている南池袋公園が、変電所工事のために9月14日から5年間閉鎖されることになりました。6月17日、公園閉鎖後の炊き出しの場所について豊島区公園緑地課に話しに行きましたが、公園緑地課は「昨年秋から工事の説明のために地元を回ったところ、苦情が噴出した。今後は他の公園でも炊き出しのための公園使用は認めない」と通告してきました。
このままでは9月12日の炊き出しを最後に、10年以上続けてきたTENOHASIの炊き出しが終わってしまいます。
苦情があることは事実でしょう。しかし、「だから炊き出しをやめさせる」というのは全く短絡的です。両立させる道を探るべきです。
苦情の内容の詳細はまだ受け取っていませんが、口頭できいた限りでは、毎週金曜日のマザーテレサの会の炊き出しと毎月第2/第4土曜日のTENOHASIの炊き出しが同じ公園で行われていて最近どんどん人数が増えていることへの反発やおそれ、路上生活者が公園とその周辺にたむろすることに対する心配やゴミをちらかすなどの問題、さらにホームレス支援団体はヤクザや貧困ビジネスの手先なんだろう(!)という偏見など、様々な要素が絡み合っているようです。
迷惑をかけていれば謝ってできる限り改めますし、金曜と土曜は場所を変えることも考えられますし、偏見には直接会って話し合うことで解消することもできるでしょう。
しかし、この間、公園緑地課からは、苦情があることは一言も言われていません。炊き出しの度に使用許可をもらいに行っているにもかかわらず、です。そして、そして、公園閉鎖まで3ヶ月を切ったこの時期に、いきなり「炊き出し禁止」を言い渡されたことに大変驚いています。
TENOHASIの炊き出しが、単なる食糧支援にとどまらず、健康相談・生活相談や鍼灸指圧マッサージ・お茶会など、路上に暮らす方々への総合支援の場になっていることは、このブログの読者の方ならよくご存じだと思います。今まで多くの方が、炊き出しでの出会いから、路上から脱したり、生きる力を取り戻したりする姿を見てきました。
しかし、これをやめろと言われています。自殺者が過去最悪の年に迫る勢いで増えている今、豊島区は、池袋の路上生活者やネットカフェ難民などの生活困窮者に「食糧も健康も生活も支援してきた民間団体の炊き出しをやめさせるから、後は自己責任でどうにかしなさい」というメッセージを出すのでしょうか。
しかし、区長からの返答が建設的なものになるかどうかは予断を許しません。
私たちの思いに賛同してくださる方は、ぜひ豊島区長宛にエールを! メールやファックスで送ってください。
メールは、豊島区ホームページのフォームで。
https://www.city.toshima.lg.jp/cgi-bin/contact.cgi?mail=voice
FAXは豊島区役所広報課 03-3981-1375 へ。
だれがメールやファックスを送ってくれたか把握しておきたいので、
メールやファックスを送ってくれた方は、できるだけ下記にもお送りください。
メール tenohasi@yahoo.co.jp
FAX 03-5934-1146(事務局)
自分が入っているメーリスに投稿したりするのも大歓迎です。
炊き出し継続のために、1人でも多くの方が路上から脱したり生きる力を取り戻せるように、がんばりましょう。
TENOHASI事務局
(引用ここまで)
「いいことをしているんだから迷惑をかけても当たり前」なんて支援者側は何も言っていないですね。で、炊き出しのスタッフが周辺の聞き取り調査を行ったという記事がこちら。
■公園周辺の事業所への聞き取り調査をしました。
http://tenohasi.exblog.jp/11689103/
公園周辺の事業所への聞き取り調査をしました。
みなさま
火曜日に豊島区の公園緑地課から、「南池袋公園および支援活動に対する意見概要(その1)」という、炊き出しと路上生活者に関する苦情の一覧を受け取りました。そこには
・ホームレス対策をお願いする。
・ホームレスのいない公園は地域からの要望
・彼らは街への迷惑を考えていない自分たちの理屈で支援活動をしている。
・地元は炊き出しを認めていない。即刻やめるべき。
など、地元から出たという44件に及ぶ苦情が書かれていていました。なかなか厳しいものがあります。
これは大変だ、本当にみんながそう思っているなら炊き出し継続は難しいし、迷惑をかけていたら謝るべきだ、と思って、昨日、南池袋公園の周辺の事業所(飲食店・寺院・予備校他)を訪問し、併せて住宅には苦情の連絡先を書いたチラシを入れてきました。
いろいろなお店から、炊き出しについて怒られたり嫌みを言われたりするのを覚悟していたのですが、ところがびっくり、ほとんどの店で「迷惑になっていることは何もない」と言うお答えでした。
話すことができた28事業所中、金曜日の炊き出しに対する具体的な苦情が3件がありましたが、TENOHASIが行っている土曜日の炊き出しに対する具体的な苦情はなんと0件、両方の炊き出しに対する不安や批判などは2件、逆に応援や支援の声も2〜3件ありました。
丁寧に低姿勢でお話ししましたが、我々は一部ではヤクザと思われているらしいし、そうでなくても突然やってきた人に文句は言いにくいでしょう。
それを割り引いても、いったいあの大量の苦情はどこから来たのでしょうか。
テレビ朝日の記者が独自に聞き取った内容も、子供が公園で遊びにくい、金曜日に公園の周りに人があふれて迷惑、と言った声があった程度で、特に公園に近いほど苦情がないという奇妙な逆転現象があったそうです。
一番びっくりしたこと。あるお店では、店主が元・民政委員だそうで、なんと自分で年末年始には公園にテントを張って路上死を防ぐ越冬活動をされていたとのこと。思いがけず激励されて、案内してくれたaさんと一緒に涙ぐんでしまいました。もっと早くから地域回りをしておくべきだったと思いました。
地元の皆さんの理解と支援を受けながら、炊き出しを継続したいと言う気持ちが更に強まりました。
来週には、豊島区からの回答が来ることになっています。
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南池袋公園での土曜日の炊き出しについて、公園隣接街区の事業所への聞き取り調査結果
1.実施日 2009/8/6(木)
2.聞き取り者 特定非営利活動法人TENOHASI 理事 清野賢司・坂内孝雄
3.話した内容
「私たちは土曜日に南池袋公園で炊き出しをしている団体です。来月から公園が工事にはいるので炊き出しができなくなりますが、区役所から、炊き出しに対して地元の皆さんからの苦情が多いと伺いましたので、ご挨拶とお詫びに伺いました。
土曜日の炊き出しで、ご迷惑になっていることやお困りのことはありますでしょうか?
また、今後、炊き出しでご迷惑になることがありましたら、チラシに書いてある連絡先にご一報ください。対処いたします。」
4.聞き取り対象事業所数 28事業所
注記
・人がいなかったり、繁忙で聞き取りできなかった事業所にはチラシを置くにとどめた。
・聞き取り内容はできる限りそのまま掲載し、聞き取り対象・聞き取り内容には一切の操作を行っていない。
・区役所に提出した書類には、事業所の地番・名称・聞き取り対象者が記載してあるが、プライバシー保護のためここでは削除してある。
5.聞き取り結果
*1 聞き取り対象事業所の業種
2 「南池袋公園の土曜日の炊き出しで迷惑している・困っていることは?」に対する回答
・この店はここで25年やっている。昔は、年末年始には公園でテントを張ってそういう人たちを助けたりしていた。怪獣の滑り台のところで凍死した人もいたから。病気の人を区役所に連れて行って池袋病院に入れたこともあったけれど、そういう人はよくなるとすぐ出て行ってしまうんだよね。皆さんの活動は応援している。がんばってください。
・何もない。
・何もない。暑い中ご苦労様。
・何もない。
・うちは何もない。
・何もない。
・何もない。
・何もない。
・うちは離れているから何もない。
・何もない。
・何もない。
・金曜日の炊き出しでは、人が公園沿いの道にたくさんたまって迷惑。パーマ屋の客が嫌がっている。土曜日については何もない。
若い学生や先生もいるので、ホームレスがたくさんいるとちょっと怖いというイメージはある。何もないとは思いますが。お酒とか出していないですよね。
・金曜日の炊き出しでは、寺の門の前に並んだり、もらったものを食べて散らかす。対応を再三申し入れているが変わらない。この辺の寺はみんな困っている。確かにプラカードを持って立ったりしているが、寺の前に居る人をどかそうともしない。土曜日については何もない。
・何もない。大変ですね。
・何もない。
・何もない。
・何もない。できることがあれば協力したい。
・何もない。
・金曜日は、生徒が自転車を置いている校舎脇の道路に座り込んで、生徒が自転車をおけなくなるのが困る。土曜は、人が公園の中に入ってしまうから何もない。
・何もない。
・何もない。
・大きな音が出て授業の妨げになったりすれば対応をお願いするが、そういうこともないので特に困ることはない。
・何かあったら対応すると言うけれど何をするのか? 私は、将来を担う子供たちが公園で安心して遊べるようにしたい、それだけ。その意味を考えて欲しい。
・何もない。
・何もない。工事でできなくなるのは残念だよね。
・何もない。
・何もない。
6.まとめ 28事業所中
金曜日の炊き出しに対する具体的な苦情 3件
土曜日の炊き出しに対する具体的な苦情 0件
両方の炊き出しに対する不安や批判など 2件
文責 清野賢司
(引用ここまで)
なんだ、これっぽっちの「苦情」で人助け活動をやめさせるわけですか、と暗澹たる気持ちになりました。励ましの声もあるのが救いです。
行政がホームレス支援をやらないから有志がこうして周囲に気を使いながら支援活動をしているわけです。
こういういきさつを知ると、フランスの新聞記事を翻訳しているPAGES D'ECRITURE(パージュ・デクリチュール)さんが紹介したフランスでの様子を思い出します。PAGES D'ECRITURE(パージュ・デクリチュール)さんのコメントだけ転載しますが、元のフランス語記事の方はリンク先でどうぞ。
●PAGES D'ECRITURE
路上生活者(に住宅を供給できないこと)は国家の恥
http://ameblo.jp/cm23671881/entry-10170195236.html
記事のタイトルを直訳すると、『ホームレス、恥』ということになります。日本極東のどこかの国的発想だと、「ホームレスが目に付く所にいるのは恥だから、どこかに追い出してしまえ」ということになるのでしょう。この記事の主旨は、ホームレスに住宅で生活させることができない、国家の恥だということです。
(中略)
路上生活者のためにテントを張った団体に罰金刑が宣告されるなど、サルコジ政権誕生後のフランスの政治状況は、決して良いものとはいえないのかもしれません。しかしそれが社会の主流の意見ではなく、与党の政治家の共通の考えでもないことには注意が必要です。
どこかの国のように、上から下まで排除の思考に染まり切っていないところに救いがあると考えられます。
引用ここまで)
豊島区は悲しい自治体ですが、「炊き出しを認めないのはおかしい」という「苦情」を豊島区に届ければ、豊島区は理解し、態度を変えると信じたいです。
「苦情」という逆風の中、本来豊島区がやるべきことをやっている支援スタッフの方には本当に頭が下がります。
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