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(回答先: 植草一秀さんは元気である!!(神州の泉) 投稿者 JAXVN 日時 2009 年 8 月 29 日 15:59:31)
植草一秀氏は最近のいくつかの事象を取り上げて、それらに共通の人為的な意図があるように主張しています。はたして個別事象の間に「選挙に行かせないようにする」人為的な意図が現実にあるのでしょうか? ここでは植草一秀氏が挙げた3点について詳細に検証してみます。 >@ 民主党圧勝予測発表と同時に始まった、インフルエンザ流行の報道 まず、インフルエンザ流行は基本的に自然現象です。その流行の予測報道は情報源が国立感染症研究所からのものであり、同研究所が最近の各地のインフルエンザ流行状況をもとに近いうちに大流行が起きると発表したものです。選挙が近づいたから流行予測報道が発表されたと考える根拠はどこにも見いだせません。新型インフルエンザの大流行については一般の人々も大きな関心を寄せている話題であり、マスメディアがこれを大々的に報道することに何ら不自然な点はありません。 >A 酒井法子氏の報道ばかりで、2005年と比べて、圧倒的に少ない選挙報道 8月28日に酒井法子が送検されました。これをマスメディアは大きく報じました。いまさらいうまでもなく、この手の話題に人々は大きな関心を寄せます。8月28日に送検されたのは、酒井法子が警察に出頭した日が8月8日で、10日間の拘置と1回だけ認められる10日間の拘置延長の最終日が28日だったからです。ここには何の作為も感じられません。もっとも、酒井法子の覚せい剤逮捕自体が国民の関心を選挙から引き離そうとした権力側の意図的な日にちを決めた上での謀略であるという考え方もあるかもしれません。しかし、仮にそうだとしても酒井法子が8月8日の日に出頭したこと自体は権力側の支配の及ばない行動であると考えるのが自然です。わたしが権力側の陰謀の立案者だとしたら、酒井法子の逮捕は、投票日直前にぶつけるでしょう。そのほうが8月8日逮捕よりはるかにインパクトが大きいからです。関心が選挙どころではないという意味で。 選挙報道の量が2005年と比べて「圧倒的に少ない」という植草一秀氏の主張には同意できません。酒井法子報道で少ないかもしれませんが、それでも「圧倒的に少ない」とは到底感じられません。 >B 投票時間の短縮 と 投票所の増えた背景に 投票率の引き下げの意図が感じられる。 「投票所の増えた」とありますが、「投票所の減った」の間違いだと思われます。投票所が前回より減っているのは事実のようです。しかしこれにはちゃんとした理由があります。地方自治体の合併が各地で行なわれました。これは不足する地方の財源をまかなうための方策でした。現在、地方自治体の財政は逼迫している所が多く、それが投票所の減少につながっています。投票時間の短縮も開票作業にかかる人件費を深夜残業となる作業から、人件費の少ない普通残業にしたいとの自治体の方針があります。それだけ地方が2005年当時に比べて疲弊してきたということです。 ここには「投票率の引き下げの意図」は何ら感じられません。感じられるのは地方自治体の財政が逼迫してきているということです。 さて、ここまで植草一秀氏の主張を詳細に検討し、反論を加えてきました。 マスメディアが行なう野党の問題報道は悪くて、与党の問題報道は良い。といった偏った見方をするから物事が正しく捉えられないのです。物事を公正な目で見れば、マスメディアは「視聴率が稼げる」ものならどんなものにも飛びつくものだということです。ただし、NHKだけは利益目的ではなく、スポンサーもつかないため、「視聴率が稼げる」という点についてはそれほど強い執着はないと感じられます。ただし予算が政権与党に握られているため、その点での問題はあります。 マスメディアは時の政権から放送内容に付いて圧力を受けることがあります。有名な事例ではNHKが放送した「性奴隷をめぐる国際戦犯法廷」に関する番組は、自民党高官(安倍など)から番組内容の改変を迫られて急遽番組内容が改変された事件がありました。 今回の選挙のテーマをマスメディアは「政権選択選挙」と名付けています。これは与党にとっては多いに不利なテーマです。与党は、今回の選挙は政権選択がテーマではありません。政策そのものがテーマです、と必死になってマスメディアのテーマを打ち消そうとしています。しかし、現実にはどの政権を選ぶかの選挙となっているのは言うまでもありません。 植草一秀氏は@からBを挙げて全体として、「権力側が投票率を下げようと陰謀をめぐらしている」ということを「憂慮」しているとのことです。しかし、これまで述べてきたように、そのような「憂慮」はまったく的外れであり、非現実的な主張です。現実には政権交代は間違いないのですから「陰謀」のやりようがありません。 植草一秀氏の今回の主張は「陰謀論」の1つです。しかし、陰謀論は往々にして、本来まったく関連性のない異なるいくつかの事象を強引に関連づけ、それらの事象の間に権力の陰謀があることを主張しがちです。そのようなものの見方では、真実にはたどりつけません。 |
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