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http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1337.html
「財源はどこに?」 (不定期連載『決まり文句を疑う』)
新たな政策を実施しようとすると呪文のように対立派から出てくる「財源はどこにあるキイキイ」という「批判」。
それを言うなら、すべての政策について「財源はどこにある?」と問わなければなりません。しかし、現実には、「財源はどこにある?」という「批判」は、教育、福祉、医療、生活保障など、ほとんど特定の分野にしか向けられません。一方、たとえば政府が新たな兵器を導入するとき、また、米軍に無条件に協力するとき、法人税減税を行おうというとき、高級官僚のための再就職斡旋機関を作ろうというとき、国営漫画カフェを作ろうというとき、などなどには、「財源はどこにある?」という批判はなかなか出てきません。教育、福祉、医療、生活保障などに「財源はどこにあるキイキイ」と文句を言う陣営は、これらのことにも「財源はどこにあるキイキイ」と叫ばなければならないはずなのですけど。
このことだけでも、「財源はどこにあるキイキイ」というだけの「批判」は薄っぺらで一方的なものであり、聞くに値しないことがわかります。別の言葉で言えば、「財源はどこにあるキイキイ」という言葉が向けられる対象が何かを観察することによって、お政府様やお財界様やおマスコミ様がどのような政策をやりたいか、あるいはやりたくないかがわかるのです。
ついでに言うと、なにかというと「財源はどこにあるキイキイ」という文句をかかげる新聞は思考停止か不公平かその両方かですから、お金を出して読むに値しないと断言してよいと思います。
「財源はどこにあるキイキイ」という「批判」への反論としてはこれだけでもすでに十分と思いますが、エコノミストとして植草一秀さんが民主党マニフェストへの「ある種の」批判と自民党公約を題材に、具体的な話をしています。まとめておきましょう。引用は最小限にしますが、自民党の政策の予算規模まで検証していますので、リンク先をぜひごらんください。
●植草一秀の『知られざる真実』
■民主党マニフェストを批判する無知な人々(1)
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/1-c9e7.html
ドイツの財政学者マスグレイブの整理によれば、財政の機能には次の三つがある。
(1)資源配分機能
(2)所得再分配機能
(3)景気安定化機能
一般会計、特別会計を合計すると、年間の政府支出は207兆円に達する。この207兆円をどのように配分するのかを決めるのが政治である。
■民主党マニフェストを批判する無知な人々(2)
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/2-af49.html
わずか8ヵ月の間に、麻生政権は27兆円もの歳入欠陥を生み出した。
この27兆円の歳入欠陥は、国債増発19兆円、政府資産取り崩し8兆円によって賄われた。
「ザイゲン」、「ザイゲン」と自民党議員は叫ぶが、自民党は、わずか8ヵ月で、27兆円も国家財政に穴を開けたのである。
民主党がマニフェストで示した政策をすべて実行し、一方で、財源調達を1円も行なわなくても、国家財政に穴を開ける規模は、2010年度と2011年度の2年間合計で20兆円である。麻生政権がわずか8ヵ月で生み出した国家財政の穴よりも少額だ。
(中略)
民主党の鳩山由紀夫代表は、7月28日、宮崎県での遊説において、
「与党は財源問題をおっしゃるが、あなた方に言われたくない。無駄遣いし放題でお金を垂れ流し、足りなければ国債を発行してきているではないか」
と述べたと報道されている
■財源だけでなく具体策もない自民マニフェスト
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-8355.html
自民党は民主党のマニフェストについて、財源が示されていないと騒いでいたので、自民党のマニフェストでどれだけ明確に財源が示されているのかと期待していたが、目が点になるマニフェスト発表になった。
財源どころか、自民党が実行するという政策にどれだけの費用がかかるのかも明記されていないのだ。したがって財源についても記述はない。また、具体的政策内容が示されていない。自民党の度胸の良さには感服する。自らのマニフェストには財源を明示せず、他党のマニフェストには「ザイゲン、ザイゲン」と絶叫していたのだ。
(中略)
自民党マニフェストの問題点を五つ、以下に列挙する。
(1)政策の具体的内容が示されていない。
(2)政策に要する費用が示されておらず、したがって財源も示されていない。
(3)政策目標だけが示されており政策手段が示されていない。
(4)2005年のマニフェストに示されていながら実行されなかった政策についての説明がない
(5)国民を直接支援せずに、企業、産業に国費を注ぐ手法が軸に置かれる。
(引用ここまで)
対立派に向かって「財源はどこにあるキイキイ」と言っている選挙候補者が自分の主張の財源論をどのように組み立てているかを見れば、その人に投票しない方がいいか、それとも対立候補に投票する方がいいか、簡単にわかるというものですね。
ということで、「財源はどこに?」という『決まり文句を疑う』記事でした。
財源をどこに求めるかも含めて、もっと読みたい、もっと知りたい、もっと考えたい方はこちらもぜひお読みください。
●Afternoon Cafe
新自由主義と決別するなら、思い切って大企業の税優遇の見直しを
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-321.html
しかし何故増税といえば即消費税アップなんでしょうか?
確か高校の授業で、税の徴収は直接税が原則で間接税は補完的なものだと教わりました。
増税するならまずは直接税から行くのが筋で、まっ先に間接税の消費税が対象となるのが当然、というのはおかしいんじゃないでしょうか?
そもそも国家が税金を徴収するのは富の再分配という役目が大きいのだから、直接税しかも累進課税で「あるところから取ってないところに回せ」が基本ですよね?
なのに大企業は優遇され減税されたまま、おかげで内部留保はがめつくバッチリ。
しかしそれを労働者に分配することなく非正規を切りまくり、今日もネカフェ難民が大量に出るのです。
で、そのネカフェ難民からとる消費税を増やすって、どうなんでしょ?
(引用ここまで)
●past today tomorrow
■ようやく衆議院が解散されました(困)
http://alies224.blog31.fc2.com/blog-entry-29.html
よく、民主党の政策を批判する方が「どこに財源があるのか?」と問われる事が少なくないのですが、そもそも根本的にその方たちは数字の読み方が分かっていないと私個人は思います。
その内容は単純なのです。
(1)法人税率の見直し
(中略)
とりあえずは法人税率の引き上げ(ただし、従前に戻すだけ)を行っても問題ないと思われます。
(2)消費税輸出戻し税の廃止
これは、輸出企業に対して行うだけで、充分な効果が上がりますし、実際問題これを実施するだけで最低でも数兆円の税収が見込まれるはずです…また、これによって逆に一部企業に対してのみ行われてきた特権的な部分を排除出来ることになります…
(中略)
(3)所得税の見直し…課税最低限度の引き上げ
(中略)
上記3条件で、今現在の財源+@は充分に確保できますから、経済対策に予算をある程度つける事が可能になってくるでしょう(苦笑)
(4)医療・高齢者対策が一番の景気対策
今現在の医療制度をある程度見直し、特に介護関連を充実させる予算を現在組まれている分+数兆円規模で組めば、実はそれだけでかなりの景気対策になりえる事は明らかです…
(中略)
実は、この十年行われた政策は、国内景気を悪化させるためだけに行われたとしか、私には思えません(苦笑)
まあ、新自由主義なんてものは「一人の王様と1億人の使用人」を作るだけの詭弁でしかないのですから。
■ようやく衆議院が解散されました(困) その2
http://alies224.blog31.fc2.com/blog-entry-30.html
(5)企業の内部留保を強制的に取り崩させる
今現在、一部の(殆どが大手企業で尚且つ輸出企業であることに着目してください)企業にはかなりの額の「内部留保金」が存在します。
形としては、現金・預金・他社証券などに分けられるでしょうが、現実としては今すぐに現金化できる流動資産の形でその殆どが存在していると思われます。
この内部留保金を「全体の半分」に限って何らかの形で強制的に使わせてしまうのです…
名目としては児童育成基金でも、産業振興基金でもかまいません…その企業に何らかの関係した基金としてでも製造施設以外の何らかの施設建設でも、それこそ育英基金への寄付でも(苦笑)なんでもかまわないのです…もちろん、従業員(ただし役員は除く…一般従業員)への賞与という形でもなんでも良いのです…それこそ株式一時配当金という名目でも…
(中略)
これは私個人の持論としてかなり以前からあちこちで言っている事なのですが「今現在の貨幣価値では人間、いくら高所得でも毎年1億円を使い続ける事は結構困難だ…だが年収300万円の人は毎年300万円使い切ってしまう…消費を喚起し、好況にするためには年収300万円の人の所得を上げる事が最低条件で、年収1億円の方たちからは高率な税額で税金を納めてもらう以外に貢献できるところはない」と言う事です…
こういう基本的なことを全く省みないで、ただ「全国民に現金をばら撒けば」と考える首相もいましたが(爆)必要の無いところに予算をつぎ込んだところで実効効率はかなり悪いのは考えなくても明らかです…こんな部分も今現在の与党にまともな経済政策を行う力が無い証拠なんですが(苦笑)
(引用ここまで)
前の記事、『「最低生活保障」の考え方と取り組み (新党日本の公約と、フランスでの実施例)』http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1336.html と合わせてお読みください。
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