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自民党・霞が関に操られるメディア 民主党マニフェスト批判の本当の理由 (ダイヤモンドonline―町田徹の眼)
http://www.asyura2.com/09/senkyo68/msg/465.html
投稿者 月読 日時 2009 年 8 月 01 日 08:44:16: ydTjEPNqYTX5.
 


世界各国の異常な赤字やリフレ策を考えると、自公の政策か、民主党の政策か、というのは選択余地が小さ過ぎて、皆が最終的にとらされるより大きな選択は、インフレか、増税か、のように思えてくる昨今(米国はおよそインフレによる赤字縮小でいくと小生は予想)。 日本においても、富裕層から負担してもらうのか、それとも消費税の増税なのか、財政赤字をどうファイナンスするのか曖昧で、結局、増税を主張して選挙は勝てないから最終的にはインフレが待ってる気がする。

しかし、ともかく自分の利益追求や特定の利権を守るためだけに一生懸命な人達がいるので、政治に新しい風を起こして、そういう人達に退場してもらうことが、話を前に進める大前提であることには間違いないと思う。

以下、
http://diamond.jp/series/machida/10086/ (ダイヤモンドonline―町田徹の眼―2009/7/31)より

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 自民党・霞が関に操られるメディア 民主党マニフェスト批判の本当の理由
 

 総選挙に向けた民主党のマニフェストが大手メディアから集中砲火を浴びている。「財源が不透明だ」とか「ばらまきという点で他と変わらない」といった指摘が、そうした批判のポイントだ。

 しかし、こうした批判の本当の発信源は、実は政権の座を失いたくない自民党と、その走狗と化した霞が関の各官庁だ。劣化する一方のメディアの多くが、こうした批判の発信源やその意図を冷静に検証する作業を怠ったまま、敵役である自民党の言い分に過ぎない民主党批判を垂れ流すという致命的失態を犯しているのである。

 内容を見る限り、民主党のマニフェストは、批判されているほど悪くなどない。むしろ、郵政3事業の民営化だけを唯一の公約に掲げて、郵政民営化さえ実現すれば他の多くの改革も自動的に実現できるかのような幻想を抱かせた4年前の小泉純一郎・自民党政権の無責任なマニフェストと比べると、鳩山由紀夫・民主党は様々な問題に対する取り組み姿勢を易しく説明している。そのマニフェストは、誠実で分かりやすい内容と言える。

 とはいえ、このマニフェストとて十分とは言い難い。そこに抜け落ちている問題があるとすれば、何より、経済政策の具体性こそ、いの一番に指摘されるべきである。

 というのは、産業ごとの競争力の回復・強化策がすっぽりと抜け落ちているばかりか、郵政民営化では上場の凍結や4分社化の見直しまでは公約したものの、その具体的な方向を何も示していないからである。

 

 民主党公約のあら捜しを自民党が省庁に依頼
 

 筆者の手許に、「関係者手持ち資料」と記された自民党の内部資料がある。20ページの小冊子の体裁で、そのタイトルは「今回の選挙は『保守主義』の自民党か、『社会主義』の民主党か、の選択である!」となっている。日付は7月23日付で、自民党が、発表前から民主党のマニフェストを探り、得た情報を元に対策を練っていたことがわかる資料なのである。

 クセモノなのは、この資料の作成者が「自由民主党 政務調査会」となっている点だ。というのは、資料の形にまとめたのは自民党の政調かもしれないが、中身を具申したのは霞が関の主要官庁の官僚たちだからである。ある有力官庁の永田町担当者は「1度ではなく、執拗に何度も、民主党のマニフェストの粗探しをするよう要求された」と、その実態を認めている。

 こうした舞台裏を取材していくと、今回のマニフェスト選挙は異常である。そもそも、前回の総選挙で勝利して、引き続き政権を担当した自民党は、本来ならば、当時のマニフェストと自らの4年間の実績を照らしあわせて自己評価すべきところである。そして、民主党はこれに対して、自らのマニフェストを出し、どう改革を進めたいか論じればよいのである。

 ところが、自民党は、マニフェストを巡って、ハナから、不可思議な行動をとった。党内のマニフェストを巡る議論を極力抑えたばかりか、公表のタイミングまで民主党を始めとした野党や連立与党の公明党よりも遅らせてしまったのだ。この点については、自民党に、メディアの批判の的になるのを避ける狙いがあったとされている。

 無理もない。今となっては、自民党は、前回(2005年)の総選挙の際の「自民党の約束」と称した政権公約の杜撰さ、無責任さを否定しようがないからだ。このときのマニフェストは冒頭で、いきなり「郵政民営化こそ、すべての改革の本丸」と大書。そのうえで、「『郵政民営化』で脱・役人天国」などと述べ、これさえやれば、様々なことが好循環で実現するかのような幻想を振りまく無責任で杜撰な内容だったからである。

 一方で、その実績となると、小泉政権がどれほど歪んだ民営化を断行したかは多言を要すまい。日本郵政では、かんぽの宿の売却を巡るものだけでなく、提携先としての三井住友カードの選定や、障害者郵便制度の悪用を指南した博報堂グループに行われていた厚遇など、様々な出来レース疑惑が噴出したからだ。そして、西川善文社長が野党から特別背任罪の疑いで刑事告発されたにもかかわらず、その西川社長を菅義偉選挙対策副委員長らがこぞって擁護した。極め付きは、麻生太郎首相が事実上、西川氏の解任を目指していた鳩山邦夫前総務大臣を解任したことだろう。自民党の混乱ぶりは目を覆うばかりだった。

 そこで、自民党が自党のマニフェストに先駆けて、霞が関の各省庁に協力を求めて政調レベルで作成したのが、先の「今回の選挙は『保守主義』の自民党か、『社会主義』の民主党か、の選択である!」という資料である。自民党は、この資料に基づいて、メディアに対して、民主党のマニフェストに関する批判を流しているという。

 

 判で押したように批判の根拠は全て「財源」
 

 民主党政権が実現すれば、改革を迫られるのが確実な霞が関の官僚の中には、こうした自民党の情報戦を「民主党政権の誕生を阻止する好機だ」と捉えて積極的に協力した向きが少なくなかったらしい。それほど積極的ではなくても、政権与党の座にある以上、無視できないと、要求に従い、民主党の粗探しにつとめた向きもいるそうだ。とはいえ、官僚の中にも「自民党には政権与党の座に君臨してきた誇りがかけらほどにも感じられない。相手を批判するネガティブ・キャンペーンばかりで志が低いうえ、それを官僚に依存するほど能力も低い」と露骨な軽蔑のまなざしを向ける者も存在する。

 ちなみに、ここで、資料に書かれた民主党のマニフェスト批判の一部を紹介しておこう。例えば、民主党が「ムダ遣いの廃止などで17兆円の財源を確保する」としていることに対し、「社会保障や、地方交付税交付金、文教関係の何を削減するのか不明」「国家公務員の人件費の2割削減というが、具体案がない」と批判している。

 年12万円支給の高校授業料の無償化でも「財源の説明がない」と反対意見を表明している。また、最低月額7万円の受け取りを保証する年金改革でも「所得捕捉のやり方を示していない」としたうえで、「財源も制度も示さない無責任な提案である」と決めつけている。この3つの例で明らかなように、馬鹿のひとつ覚えのように「財源」を批判の根拠にしているのが特色なのだ。

 ここまで記せば、問題は明らかだろう。こうした中で、多くのメディアが判で押したように「財源」を理由に、民主党のマニフェスト批判をしていることに関して、筆者は愕然とせざるを得ないのだ。

 だが、実際に、民主党のマニフェストを読むと、好感を持てる部分は少なくない。

 まず、指摘したいのは、マニフェストの冒頭に掲載された鳩山代表の「暮らしのための政治を」という挨拶だ。鳩山代表はここで、「ひとつひとつの生命を大切にする。他人の幸せを自分の幸せと感じられる社会。それが、私の目指す友愛社会です。税金のムダづかいを徹底的になくし、国民生活の立て直しに使う。それが、民主党の政権交代です」と自身と民主党の政治信条・哲学を明らかにした。

 

 おおむね評価できるマニフェスト各分野の施策
 

 そして、マニフェストでは、5分野に分けて具体策を説明している。第一に、207兆円におよぶ国の予算について、徹底的にムダづかいを排除する方針を打ち出した。具体的な方法として、天下りなどの根絶や衆議院の比例代表の定数80の削減などを盛り込んだのだ。そして、これらに、霞が関埋蔵金の活用や租税特別措置の見直しをあわせて、2013年度には16兆8000億円の資金をねん出することで、様々な施策に必要な財源をすべて賄うことを目指すとの工程表を示したのだ。

 ちなみに、2010年度は子供手当の半額実施(必要な予算額2兆7000億円)を含めて、所要予算額は7兆1000億円になるという。2011年度は12兆6000億円、2012年度は13兆2000億円を見込む。この間、民主党は消費税の税率引き上げをせずに乗り切る方針だ。まず、徹底的にムダを排し、安易な増税議論を避けるのは当然のことで、自民党には見られなかった姿勢である。

 第2の柱には、具体策のトップとして、民主党が最大の目玉に掲げている「子ども手当」など子育てに手厚い制度・支援の新設が掲げられている。中学卒業まで子供一人あたり月額2万6000円の手当を支給するだけでなく、(1)出産時に55万円の一時金を支給する、(2)公立高校の実質無償化を進め、私立高校生には年12万円から24万円を助成、(3)大学生、専門学校生の希望者全員が受けられる奨学金制度の創設、(4)生活保護の母子加算を復活し、父子家庭にも児童扶養手当を支給する、(5)空き教室などの活用で保育所を増やし、待機児童解消を目指す――など幅広い施策を打ち出したのが特色だ。

 こうした施策について、就学児童・学生を持たない独身者や中高年層から、自分たちにとっては実質増税だとの不満があるのは事実。しかし、教育は、社会としての将来への投資であるばかりか、現状では、自動車、電機などの一部産業だけが中心になっている経済危機対策の軸足を、家計中心にシフトさせる意味を持つ。加えて、中長期の少子高齢化にできる限り歯止めをかけて、長期的な経済成長力を養うためにも避けて通れない課題だ。

 3番目として、民主党はマニフェストで、ここ数年、自民党の無策ぶりが目立ってきた年金、医療、介護の抜本改革を訴えた。

 4番目の「地域主権」という柱は、経済ジャーナリストの筆者の立場から見ると、評価できるポイントと、不満なポイントが入り混じった内容となっている。評価できるのは、地方分権の推進やガソリン税などの暫定税率の廃止、高速道路の段階的な無料化といった施策だ。特に暫定税率や高速道路について、米欧などと比べて、日本の自動車ユーザーが重い負担を強いられてきたのは歴史的な事実。これは交通インフラの高コスト化を招き、企業の国際競争力も損ねる問題だった。

 上下分離というまやかしの道路民営化の見直しや、総需要を刺激せず、休日・平日の間や交通手段の間の需要を歪める原因になりかねない道路の休日割引などの見直しは、かねて筆者の持論でもあり、今回のマニフェストは評価できる内容なのだ。

 だが、この項目に盛り込まれた郵政民営化の見直しには、不満が残る。というのは、中途半端なのだ。具体策として、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の株式売却や上場の凍結を打ち出しただけで、経営が成り立たないことがはっきりしてきた4分社体制をどう見直すのかなど、より踏み込んだ改善策を示していないからである。

 そして、何より不満なのが、最後の柱となっている「雇用・経済」の問題だ。小規模の中小企業支援策が盛り込まれたのが目を引く程度で、あとは雇用保険対象者や職業訓練手当の拡充など対症療法ばかりが目立つ内容にとどまっているからだ。環境、バイオテクノロジー、ICT、宇宙などの分野での先端技術の研究開発支援やベンチャー企業の育成など、本当の意味で雇用の受け皿となり、経済成長の牽引車となりえる新産業育成の視点を欠いていることが残念でならない。

 一方で、民主党の鳩山代表は、橋下徹大阪府知事が「国と地方の協議の場の法制化」が今回のマニフェストに明記されなかったことに不満を表明したことを受け、マニフェストを見直すことを約束した。こうした柔軟な姿勢を大事にして、産業育成にも注力する姿勢をきちんと打ち出してほしいものである。
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