★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK68 > 258.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
小沢一郎氏が言挙げした「企業献金の全面禁止」は政治刷新の重大要件だ!【神州の泉】
http://www.asyura2.com/09/senkyo68/msg/258.html
投稿者 弥太郎 日時 2009 年 7 月 29 日 18:27:02: 2j9DCs8Lv3S7M
 

小沢一郎氏が言挙げした「企業献金の全面禁止」は政治刷新の重大要件だ!!
【神州の泉】高橋博彦 2009年7月29日 (水)
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2009/07/post-2d31.html

小沢一郎氏が言挙げした「企業献金の全面禁止」は政治刷新の重大要件だ!!
植草一秀さんといえば、今や知る人ぞ知る、小泉政権糾弾者として第一人者であり、りそな銀行破綻寸前から救済劇にまつわる、金融インサイダー取引疑惑を提起した唯一の人物でもある。しかし、管理人は最近、植草さんが語る、まったく別の政治マターの重大性に気が付き、そのあまりの衝撃に愕然としている。それは企業献金全面禁止の件である。小泉政権という政治現象はアメリカの内政干渉が生み出したものだが、「企業献金」と「官僚の天下り」という二大構造こそ、地獄の小泉政権を生み出した社会土壌を醸成していたのだ。

 こんな単純なことが、今まで管理人にはどうして気付かなかったのかと、強い悔恨が湧いてくる。しかし、それも無理もない条件があった。それはマスコミがそれを問題として報道に載せないからだ。企業献金があまりにも恒常的に当たり前に行われてきているので、国民はそれを悪として認識できないでいた。

 今年の3月3日、小沢一郎民主党代表(当時)の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は、西陸山会の会計責任者で小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規氏と、西松建設の前社長・国沢幹雄氏を起訴した事件があった。小沢氏はこの件にちなんで、3月19日に重大なことを口にした。記者に「公共事業受注企業からの献金を禁止する考えはないか?」と聞かれた時、彼は「禁止するならば、企業・団体献金を全面的に禁止すべきだ。一番スッキリする。そのうえで、税制上の優遇措置など個人献金を増やす方法を考えるべきだ。今回の(事件の)教訓でやるならばそれだ」と答えている。

 植草さんは、小沢氏の「企業献金全面禁止」の提案を、国家統治論的、国家構造論的な文脈において、深い洞察でとらえたものと推察する。3月19日の小沢氏の企業献金全面禁止提案から3日後、22日のブログ、『企業献金全面禁止』の是非が総選挙最重要争点」にはこう書いている。

「企業献金の全面禁止は日本の政治を刷新するうえで、最も有効な方法のひとつである。「大資本を幸福にするための政治」から「一般国民を幸福にするための政治」への転換は、企業献金が容認される限り、大きな困難を伴う。「大資本」の利益を優先する政党の資金力が企業献金の力で増大し、「一般国民」の利益を優先する政党の資金力を凌駕するからだ。」

(ただし、企業献金の全面禁止については、時系列的に植草さんのほうが最初に提示していたと記憶する。もしかしたら小沢氏は植草さんの言葉に影響を受けて、記者会見で企業献金の全面禁止を訴えたのかもしれない)

 単純に考えてもわかるが、企業献金は国民の重大な権利である選挙権・参政権を実質的に侵害する性格を強く有するのだ。政治家や政党が、企業献金の多寡にしたがって、企業に有利な政策を行った場合、政策のベクトルが企業へ向かい、人間個々の社会的人格の向上や幸福に寄与しない政策出力が惹起されることは容易に想像が付く。企業は資本のダイナミズムにしたがって動くから、そっちに政策の重点が置かれ、人間不在の無機的な政策が施行される。政治は資本家だけが益する方向へ向かってしまうことになる。

 政治は人間の幸福のためにあるべきであり、企業という営利的、非人格的なものに向かうべきではない。産業革命後の資本主義国家が国家経済を運営するに当たり、修正資本主義という、多分に社会主義的要素を強く取り入れたシステムを採用せざるを得なくなったのには、理由がある。産業革命直後のイギリスは、剥き出しの資本の論理が横行し、土地も資本も持たない労働者階級は、ひどい環境でこき使われ、悲惨な生活に甘んじるしか術がなかった。

 あまりにも凄惨な状況を国民に強いたので、当時の政府はやむなくセーフティ・ネットを構築せざるを得ない局面に立たされた。市場原理にのみ拘泥すると、資本強者のみが一人勝ちをする。この状況はビル・トッテン氏の「アングロサクソンは人間を不幸にする」に詳しい。

 小泉政権は日本を極端な市場原理主義に傾斜させた。このために日本の再配分システムが劇的に変化し、大企業、特に外資比率の大きな企業に配分が傾斜し、中小零細企業には配分が回らなくなった。小泉・竹中構造改革路線は「聖域なき構造改革」と銘打って、目白押しに規制緩和を断行したが、その結果は弱肉強食の惨憺たる状況を招き、日本は一握りの特権階級と、大勢の底辺階級の二極分化階級社会になりつつある。

小泉政権以前に、「政官業の鉄のトライアングル」が長年にわたって継続していたのは、企業献金と官僚主導の利権構造が確立していたからなのだが、国民がそれに気付きながら、ある程度許容していたのは、ケインズ主義的な再配分があったからだ。上の連中はうまくやっていて気分は良くなかったが、国民は、そこそこに喰えるだけの再配分があったので、怒りは沸騰しなかったのだ。

 政治が国民にとって、徐々に不満の対象となっていったのは、官僚主導の利権構造(天下り)と企業献金による政治の利益誘導が行われたまま平成大不況に突入し、天下りやハコモノ行政に怒りの矛先が向いていたからだ。官僚の天下りは、メディアもある程度は報道していたと思う。しかし、大問題なのは、もう一つの恒常的な企業献金がメディアから隠されていたことである。悪徳ペンタゴンは企業献金については極力国民に認識されることを嫌っているようだ。

 財界も民主党のマニフェストを見ても、企業献金のことはおくびにも出さなかった。財界が最も触れて欲しくない部分だからだ。それは悪徳ペンタゴンに属する政治家も同様である。彼らはメディアに働きかけて企業献金問題から国民の目を逸らし続けている。

 この状況は一種の洗脳である。国民はメディアが絶対に啓蒙しなかった企業献金「制度」(条文化していないだけで、実際はすでに暗黙の了解で「制度化」しているのだ)をまったく認識していなかった。小沢一郎氏がこの「企業献金全廃」を言挙げしてメディアに載せた。それを受けて、すかさず植草さんが企業献金の重大性につき、ブログ発信したのだ。言挙げは小沢氏が行ったが、意識的には植草さんが先行していたのだ。非凡な二人の識見が、悪徳ペンタゴンによって閉ざされていた堅固な言語空間の一角を切り拓いたのだ。加えて、鬼頭栄美子弁護士が、これについて実にインパクトのある専門論考を提起した。

 メディアは、企業献金によって癒着した政治と大資本の姿を、国民から隠蔽していたのである。つまり、国民に企業献金が悪だということを知られたくないのが、悪徳ペンタゴンの強い意志であるらしい。小泉政権以前にも、企業献金が政治を歪曲させ、大企業優位の政治が行われてきた。そういう政治土壌が、小泉政権という極端な新自由主義政権を実現させてしまったとも言える

 外資に有利な会社法(旧商法)改正や、構造改革と称する無茶苦茶な規制緩和も、企業献金のベースと合致した動きであった。特に、外資比率が半分以上の会社が企業献金を行った場合、その政策出力が、国家防衛的に見て破壊的になるのは火を見るよりも明らかなことである。アメリカの内政干渉である年次改革要望書の存在も、企業献金の実態もメディアは封じてきた。この事実は戦後日本の「閉ざされた言語空間」に関わるからだ。すなわち、企業献金が問題化されなかったことも、大枠では日米二国間関係(宗主国ー属国関係)の桎梏を示しているのだ。

 要約すれば、企業献金が大資本の政治的優位性を確立し、それが官僚の天下りとともに、国家構造として恒常的に根付き、そういう土壌が小泉政権で極端な新自由主義として結実した。その結果、より先鋭的に大企業や外国資本に極端な傾斜配分を寡占させ、国民への利益配分が遮断されている。これがセーフティネットの大破壊や、格差社会出現に輪をかけている。

企業献金の全面禁止は今後の政治刷新の重要な鍵を指し示している。国政選挙の重要な論点となるべきではないだろうか。

なお、発表された民主党マニフェスト(各論1−6)には、「企業団体献金・世襲を禁止する」が盛り込まれており、その具体例として、「政治資金規正法を改正し、その3年後から企業団体の献金およびパーティ券の購入を禁止する」などが、公約されている。次の時代のために、民主党は心して実行して欲しい。

民主党マニフェストPDFのURLは下記。
 ↓
http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2009/pdf/manifesto_2009.pdf


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 政治・選挙・NHK68掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。