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http://mainichi.jp/select/opinion/maki/news/20090811dde012070008000c.html
牧太郎の大きな声では言えないが…:「だまし」のマニフェスト?
最近、だまされやすくなった。あの「酒井法子の失踪(しっそう)」には、まんまとだまされた。
覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕された夫。その場に居合わせた「悲劇の妻」が10歳の長男を連れてさまよっている。もしかして……死を選ぶのでは?とまで心配した。
有名人がクスリで捕まると、相棒は?仲間は?と疑ってかかるものだが、10歳の長男、純朴な芸能プロの社長、裁判員制度の広報映画に選ばれた女優……そんなイメージが重なって、コロッとだまされた。彼女は「警察から逃れよう」の一心。「悲劇の妻」を演ずるつもりはなかったのかもしらないが、まんまとだまされた。
時は政権選択の夏。だまされないぞ!の心境で「この紋所が目に入らぬか……」の葵(あおい)の印ろうみたいなマニフェストを見渡すと……。例えば「子ども手当」。GDP(国内総生産)に対する日本の教育財政支出は3・4%。OECD(経済協力開発機構)加盟国で比較可能な28カ国のうち最下位。深刻な少子化。「子ども手当」は遅れてやって来た正義だが、月額2万6000円。1年に31万2000円。15年間に1人468万円になる。
その財源の約40%は税控除の廃止。子どものいない家庭、子どもが手当の対象外の年齢になる家庭では、税控除がなくなって増税になる。それは政策の優先順位だから、結構だが、税控除の廃止は財務省にとっては長年の夢? 政権が代わり「子ども手当」はなくなっても、多分、税控除は元に戻らないだろう。だますつもりはないと思うが……。
「10年間で可処分所得を100万円増やす!」。22歳の新入社員が32歳になって給料が100万円ぐらい上がるのはむしろ普通じゃないか?
「地方分権」も正義だ。でも(大阪の橋下さんはむしろ異色で)「その顔ぶれ」を見渡せば、知事会は総務省(かつての自治省、大昔の内務省)の圧力団体!とハタと気づく。
ちょっと待てよ! 我々はマニフェストという“正義の印ろう”にだまされていないか?
「人気取りのバラマキ」という点では各党とも五十歩百歩。外交・安全保障といった国家ビジョンは二の次、三の次で「明日の日本」が見えてこない。
ひょっとしたら、相変わらず、隠れた官僚主導だったりして……。
だまされてはいけない衆院選は公示まで、あと1週間。(専門編集委員)
毎日新聞 2009年8月11日 東京夕刊
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