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(回答先: 最高裁にも裏金疑惑、元高裁判事が指摘(JANJAN) 投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 7 月 23 日 19:37:43)
http://www.book.janjan.jp/0907/0907116838/1.php
『裁判員拒否のすすめ』の感想
裁判員制度の前に改善すべき点が多い日本の裁判システム
芹沢昇雄2009/07/15
編著:作家・伊佐千尋、元大阪高裁判事・生田輝雄弁護士発行:2009.4.22 発行:WAVE出版 1700円+税
この本は返還前の沖縄で「陪審員」を体験している作家の伊佐千尋氏と、大阪高裁判事から弁護士に転じた生田輝雄弁護士ら4人が書いている。この本でも指摘するように、「裁判員制度」そのものに多くの問題や欠陥があり、政府、最高裁自身が導入前に見直しを表明している情況の中で導入された。この制度の批判や反対意見は「負担面」からの指摘が多いが、人権や冤罪の面からも非常に問題がある。
共通して指摘されているのが裁判の行方を左右する重要な「公判前整理手続き」に裁判員が除外されている問題だ。レールを敷いた後から「お客」として裁判員が招かれ、「
形だけのセレモニーに過ぎない」と指摘している。そして、裁判官と裁判員は到底対等ではなく、裁判官が裁判員2人を説得すれば済むシステムになっている。
また、冤罪が分かっても「市民も参加」と権力の責任逃れができ、市民を権力側に付けて「市民を冤罪の共犯者にする」制度でもあるとも指摘している。だから、アメリカの陪審は市民だけで有罪/無罪の評決だけを行い、更に有罪は「全員一致」が条件である。
「守秘義務」については、裁判官でも一般公務員の守秘義務しか課してないのに、裁判員には刑罰まで規定して生涯の守秘義務を課す必要があるのかとも指摘、米陪審では陪審員の評決後の発言は規制されていないことなども紹介している。
さらに、裁判員の辞退理由にも規定が無い。死刑制度反対の人の辞退可否などの基準もなく各裁判体に任される。経済的損失からナンバーワンホステスは辞退可能等かなりいい加減な例示である。
生田弁護士は欧米では取り調べの連続録画・録音の「可視化」が常識なのに、日本ではそれがなく、1件で23日も勾留される「入質司法」での自白偏重捜査、国連からも批判されている代用監獄制度なども指摘している。そして、「公判前整理手続き」の非公開は、憲法が保障している「裁判の公開」に反し違憲、とも指摘している。
裁判への市民参加の前に代用監獄の廃止、録画・録音の導入、有罪の全員一致など、裁判員制度を停止してでも早急に導入すべきだ。「裁判員制度」が如何に問題がある制度かを知って欲しい。
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