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日本のマスコミ報道もあってか、米国史上最悪と言われるブッシュからオバマさんに大統領が変わって米国を見直す空気は強いようだ。しかし、報道されているのは、米国ばかりでなく世界を意識したリップサービスばかりで、実際にやっていることを見ると、ブッシュ政権時代と変わりはなく、経済悪化が深化している分、さらに悪くなっている。中でも最悪は金融機関救済だろう。つい最近のゴールドマン・サックスの最高益更新報告に至るまでの流れは次のようになっている。忘れてならないのは、救済とかの決定にはすべてゴールドマンの卒業生が関わっていること。
1. 昨年9月、投資銀行から商業銀行(銀行持ち株会社化)に転換。事業面やFRBからの融資の面で資金供給を受けやすくなるため。
2. 昨年10月、緊急経済安定化法により公的資金注入(9,000億円)
3.2月、公的資金返済
4. AIGへの公的資金注入を通じてCDS保険金
「大量のAIG救済資金、欧米金融機関へ横流し」
http://kabu.sakiyomi.com/aifence/?EACH=160
で、数日前の「ゴールドマン・サックス純利益34億ドル 4〜6月期」発表となる。
この間、失業率は上昇一方、賃金は低下一方、不動産の差し押さえは増加一方、その他銀行の破綻は増加一方という状況になっている。米国産業の海外アウトソーシングは製造業だけではない、サービス業も海外にアウトソーシングされている。
問題はここにある。ゴールドマンは基本的に税金で増益を果たしたといっていい状況である。業績が好転した後、彼らは信用が失われていることを忘れて、再び世界に向けて最大の利益を求めるための行動に移ると考えられる。とはいえ、オバマさんはグリーン・ニューディールとかで産業再生を謳っているが、賃金格差とかで海外アウトソーシングをずっとやり続けている米国では、すでに米国製造業は死んでおり、自国で産業を再生するメリットはないだろう。やっても、カネがかかるだけだ。当然、カネをいじるだけが商売のゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーもそんなものに投資することはない。となると、米国政府が支援する、これらのハゲタカ会社はどこで、何で金儲けをしようと考えるだろうか。
日本にとっても、重大な局面を迎えていると思われる。...(続く)
湘南の片田舎から
http://ootw-corner.asablo.jp/blog/
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