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「衆議院の解散ではなく、これでは自民党の解散みたいな解散になっちゃったな」
こう語るのは元自民党政調会長の亀井静香氏(国民新党代表代行)である。
逆風に耐え切れず、東京都議会議員選挙で現有議席から10も減らした自民党。石原伸晃都連会長は即日辞任し、
党内には総裁を含む執行部の責任を求める声が広まった。
ところが翌日、麻生首相は電撃的に「解散」を宣言し、未然に「麻生おろし」の芽を摘んだ――、かのようにみえた。
だが、現実はそう簡単ではなかった。
本来、麻生首相は都議選直後の即日「解散」を企てていた。だが、党内からの圧力に屈して、再びブレ、
「解散宣言」に後退してしまったという経緯がある。そのツケは、党内からの批判噴出という形で早速、まわってきた。
「このままの内閣と党で衆院選に突入することは集団自殺に近い」
元・盟友の鳩山邦夫氏(前総務大臣)がこう危惧するように、麻生首相への風当たりは強まる一方だ。落選に怯える
大多数の自民党衆議院議員の本心はどちらかといえばこの鳩山氏の考えに近い。
■両院議員総会開催を求め反麻生派が署名集めに奔走
案の定、解散阻止、および「麻生おろし」の動きが公然と始まる。さらに、野党から提出された内閣不信任案決議案の
採決の直前には、古賀誠選対委員長も辞意を表明し、混乱に拍車がかかる。
自民党は末期的症状を超え、断末魔を迎えようとしているのだろうか。
昨夜(7月15日)も、反麻生の自民党議員は、両院議員総会の開催を求めて、深夜まで署名を集める作業に励んでいた。
選挙直前であるにもかかわらず、地元での選挙活動を放り出して数多くの自民党議員が署名活動を行っている。
その理由はいったい何であろうか。答えは簡単、「麻生おろし」のためである。
ちなみに党所属の国会議員がそのために行えることは制限されている。不信任決議案への反対を決めたいま、ハードルの高い、
次のひとつしか残されていないのだ。
それは、両院議員総会を開催し、総裁公選規程を変更し、総裁選を前倒して、別の総裁を選ぶということだけである。
具体的な流れをみてみよう。
まず、両院議員総会を開催するためには128人以上の署名、つまり党所属国会議員の3分の1の賛同が必要だ(党則第35条)。
そのうえで、総裁公選規程の第8条や第17条の変更を行なう。それらの規程の変更によって、たとえば、総裁任期満了前の
10日以内と定められている前倒し実施時期を、「50日以内」に改めることが可能になる。
■3分の1以上の署名を集めてもその後のハードルは高い
次に総裁選前倒しを要求するのだが、実はそこからのハードルがもっとも高い。今度は党則第6条に従って、党所属国会議員と
各都道府県代表の票を足した431の過半数、216人以上の賛同が必要となるのだ。
つまり、そのためには、昨年の総裁選で麻生首相が獲得した票数と同程度の数が不可欠なのだ。
署名集めをしている議員のひとりに聞くと、きょう未明の時点で、128名以上の署名は確保したようだ。いまから(7月16日9時)
幹事長に署名を渡して、両院議員総会の開催を要求するという。
両院議員総会は、党大会に次ぐ、自民党の最高意思決定の機関である。総会には、所属議員の除名も含めて、極めて重い権限が
付与されている。場合によっては党総裁の除名も可能なのである。
だが、ここでさらなるハードルが存在する。じつは、両院議員総会は、その要求を受け付けてから「1週間以内の開催」という
ルールが定められている。つまり、党執行部が、その要求を1週間ほど寝かせてしまえば、21日には解散となるのであるから、
事実上無効とすることができるのだ。なぜなら、解散した瞬間、衆議院議員の身分は議員ではなくなり、署名の効力も消えることが
考えられるからだ。
いずれにしろ、こうした綱渡りの両院議員総会を開いてまでやりたいことは一点、「麻生おろし」に他ならない。
■渡辺、平沼、鳩山氏らがついに「新党」結成か
だが、それほどまでの党内抗争を引き起こしながらも、自民党には真の覚悟を持っている議員はいないのだろうか。
93年の小沢一郎グループの離党の時のように、公然と執行部に異を唱え、自民党を割るまでの議員は現時点で見当たらない。
やはり、小選挙区制度の下では、党を割る覚悟、それが離党であろうが、新党結成であろうが、相当な困難を伴うのだろう。
最近では、せいぜい渡辺喜美衆議院議員が離党した例しかないのではないか。
と、ここまで書いた段階で、新党に関する新たな情報が入ってきた。
その渡辺喜美氏が、きょうにも、平沼赳夫氏と鳩山邦夫氏らとともに、さらに新しい「新党」結成の準備に入るということのようだ。
これで、渡辺氏の「日本の夜明け」は江田憲司氏、長崎幸太郎氏を含めれば、現職の国会議員が5人を超える。
渡辺氏について言えば、昨夜にも、中川秀直氏と武部勤氏との新党構想という話が流れたり、与謝野馨氏との連携という話が
飛び交ったりしている。
不確定ながらも、こうした情報が飛び交うことこそ、政党としての自民党の断末魔を示している気がしてならない。
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