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ヤミ専従198人、上司ら945人も処分へ
農林水産省のヤミ専従問題を調査していた第三者委員会(秋山昭八委員長)は15日、ヤミ専従を行っていた全農林労働組合の幹部が過去5年間に198人にのぼることを明らかにし、石破農相に報告した。
これを受け同省は、17日にも、退職者を除く職員を減給などの処分とする方針。ヤミ専従行為のあった職員が所属する部署の上司ら945人についても監督責任を問い処分する。石破農相は「国民の皆様におわびします」と陳謝した。
同省は早急に、ヤミ専従が認定された期間の給与の返還請求額を確定させたいとしている。ヤミ専従が発覚した社会保険庁の場合、昨年、30人分の約8億3000万円の返還を請求したが、これを上回るのは確実だ。
調査結果によると、〈1〉許可なしに1日7時間以上の組合活動に専従していた職員は23人〈2〉4時間以上7時間未満の専従は74人〈3〉2時間以上4時間未満が34人〈4〉2時間未満は67人(いずれも、この状況が年間30日を超えていた職員)――だったことが判明。ヤミ専従をしていた期間の平均は4年で、最長のケースでは13年7か月にも及んでいた。
内訳は本省(2人)、北海道農政事務所(14人)、東北農政局(19人)、関東農政局(62人)、北陸農政局(13人)、東海農政局(18人)、近畿農政局(14人)、中国四国農政局(38人)、九州農政局(18人)と、すべての管内に該当者がいた。また、こうした常習的なヤミ専従とは別に、31人の職員について、無許可で職務から離れていたとして職務専念義務違反があったとした。
一方、同省は「ヤミ専従を黙認していた管理職も問題」として、上司や人事担当者からも聞き取り調査を実施。この結果、ヤミ専従をしていた職員の直属の上司580人と、人事・労務担当課長365人に責任があったと認定した。
国家公務員法は勤務時間中に許可なく組合活動に従事することを禁じている。農水省では、昨年4月の省内調査で全国の出先機関に所属する142人にヤミ専従疑惑が浮上したが、組合側に事前通告するなど不自然な調査を繰り返し、最終的に「ゼロ」としていた。
(2009年7月15日14時35分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090715-OYT1T00584.htm
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