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小泉竹中政策が日本にもたらした結果に対して大多数の国民がこれほど怒っているとき、奥田碩元会長をはじめとして、率先してその推進役を担った経団連はなぜその総括をしないのだろうか。小泉竹中政策を総括しないで、今頃、なんで在日米国商工会議所との間でこんな共同声明を出さなければならないのだろうか。
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日米EPAに関する経団連アメリカ委員会・在日米国商工会議所(ACCJ)の共同声明
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2009/066.html
2009年7月21日
日本経団連アメリカ委員会
在日米国商工会議所(ACCJ)
現下のグローバルな金融・経済危機の克服に向けた取組みの必要性に鑑み、日本経団連アメリカ委員会と在日米国商工会議所(ACCJ)は、両国のビジネス環境を改善し、競争力を強化し、長期的な経済成長を促進するため、二大経済大国である日米間の協力を強化・深化すべく両国政府が一層努力することを求める。
日米両国は、多くの価値観を共有し、同じような経済発展段階にあることから、我々には協力を強化しうる多くの潜在的可能性がある。
そのような目的に向けて、経団連とACCJは、日米経済関係にとって重要な長期的・戦略的課題について取り上げる両国政府間の「戦略経済対話」の設置が必要と考える。そのような枠組みで、両国の経済課題における戦略的優先順位を決定し、政治的な支持を得るためには、両国政府のハイレベルで持続的な支援が必要である。閣僚メンバーによる定期的な会合の開催は、実務レベルでの作業に方向性と深みを与え、はずみをつけることに役立つ。
両国政府は、両国間の貿易投資を阻害し、両国の競争力を制限しているビジネス環境上の当面の課題に解決をもたらす幾つかの重要なイニシアティブに焦点を当てて、取組むべきである。それらには、以下のようなものが含まれるが、これらが全てではない。
* 特許システムのハーモナイゼーションの促進
* 政府調達のさらなる自由化推進
* 日本のAEO制度と米国のC-TPATの相互承認を含むサプライチェーンにおける安全確保と物流の円滑化・効率化の両立
* ビザ・領事事項の円滑化、簡素化
* 環境技術における日米産業協力の強化
* 米国における連邦と州の規制、日本における国と地方の規制のハーモナイゼーション促進
* 日米政府間のインターネット・エコノミーの推進に関する対話の開始
経団連とACCJは、上記のようなイニシアティブにおいては日米協力が不可欠であり、もしそれらの取組みが成功すれば、日米経済関係を強化し両国経済の全体的競争力を強化するための効果的で持続的な手段として、日米両国が、包括的でハイレベルな経済連携協定(EPA)をより積極的に追求することに繋がると考える。
日米EPAという野心的な目標に向けて努力することは、日米経済関係にさらにはずみをつけ、積極的で前向きな二国間の経済アジェンダの形成にも寄与する。
我々は、日米EPAを「FTAプラス」の協定として、WTOルールに基づき、「実質的に全ての貿易」及び「実質的に全てのサービス分野」を含むものと考える。日米EPAでは、関税に加え、法規制とその透明性、物流、基準・認証、商法、投資ルール、資本・為替市場、農業、アンチ・ダンピングなどの貿易救済措置、競争政策、人的資源とヒトの移動、知的財産権、セキュア・トレードなどを含む非関税措置が対象になる。
我々は、日米EPA交渉は、今後、同様の志を持つ国々の間で検討される広域地域協定のモデルともなり、多国間交渉の進展にもはずみをつけるものとなると考える。
2010年には日本、2011年には米国がAPECの議長国を務めることは、日米両国が議長国としての役割を利用してアジア太平洋地域の持続的成長を促進する絶好の機会となる。我々は、日米両国政府が、環太平洋経済統合を加速するためAPECの取組みを支援していることを支持する。そのような合意は、ダイナミックなアジア太平洋地域で、新たに生まれつつある貿易・経済枠組みの主要な構成要素となる規制の枠組み構築において、日米両国がリーダーシップを発揮することを可能とし、アジア、そして世界における日米両国の競争力を高めることに繋がる。
我々は、また、以上のような取組みは、ドーハ・ラウンドの早期妥結にも寄与するものであることから、世界貿易機関(WTO)における多角的交渉を引き続き支持する。
我々は、世界的不況と失業率の高まりにより、世界に愛国的、保護主義的な感情が高まっている中で、貿易を促進することの課題を認識している。貿易の増加は、企業や消費者に膨大な利益をもたらすと同時に、競争が高まる特定の分野においては混乱をもたらす。
我々は、両国の労働者や企業、地域社会が市場の迅速な変化に対応し、益々グローバル化する経済において成功することを支援するための強固なシステムを日米で構築する必要があることを認識している。そのような努力は、日米二国間で、またよりグローバルなレベルで、自由貿易を推進することに対する主要なステークホルダー間の強力な合意を形成し、広範な国民の支持を得るためにも求められる。
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