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すでに遅いのかもしれない。しかし、実態は米軍に占領されているとはいえ、少なくとも建前は日本は民主主義の独立国である。ってことは、選挙を通じて何かを変えるチャンスがあるってことだ。現実問題として戦後半世紀を超える自民党政権を変えるチャンスが俺たちにはある。横須賀の市長選選挙、静岡市の市長選挙によって、考えられなかった交代、変化が起きているのだ。
まだ俺の頭の中ではオバマさんの言った「Can Change」ではなく、「May Change」だけど、とはいえ、それだけでも、いろんなことが見えてくるような気がする。これまで陥ってきた「思考の罠」から抜け出せそうな気がする。これは俺ばかりでなく、おそらく多くの日本国民もそう感じ始めているのではないだろうか。俺たちはどんな「思考の罠」に陥ってきたのだろうか、陥らされてきたのだろうか.....
何と言っても「思考の罠」の最大のものの一つには「日米安保」が挙げられるだろう。例えば、次は有料記事も配信している「国際戦略コラム」で匿名のF氏が書かれている「3335.衆議院選挙での勝敗は」という記事からの抜粋である。
「外交問題は米国との関係を大きく見直すことになり、不安な点である。日米安保を堅持すると言っているが、米国に民主党は反米的であると見られている。日米安保は日本だけではなく、米国からも拒否できることを見過ごしている。自民党に何でも反対したことが、外交問題を引き起こしたように見える。」
出典:http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/210705.htm
これが書かれた目的は明らかだろう。オブラートに包まれてはいるが、これまで繰り返されてきた「日米安保の見直し=不安」という図式の押しつけである。しかし、これまでの現実を見ると、このFという方の見方は根本的に誤っていることが理解できる。「米安保の見直し」は、ずっと前の自民党が政権のときから隷属の深化という形で起きている。例えば、駐留米軍に対する「思いやり予算」とやらは1978年の62億円から始まり、1990年には1000億円を超えて、最近は次のようになっている。
1990年 1680億円
1995年 2714億円
2000年 2567億円
2001年 2573億円
2002年 2500億円
2003年 2460億円
2004年 2441億円
2005年 2378億円
2006年 2326億円
2007年 2173億円
2008年 2083億円
元々負担していなかったものを負担する。これを「見直し」と言わずに何と呼べばいいのだろうか。さらにいわゆる憲法9条でも、解釈の変更という形で「見直し」は進められている。イラク派兵、ペルシャ湾沖での給油など金銭的には「思いやり予算」と同じく米軍経費を負担するという形で。また自衛隊の活動としては米軍指揮系統下の下請け軍、傭兵という形で。
このように「見直し」はすでに起きており、政権交代が起きるかもしれない状況になって、これを問題視するF氏の意見というのは、米国が望む見直しは許されるが、日本が望む見直しは許されないと言っているのに等しい。これを「同盟」関係と言えるだろうか。主人と奴隷の関係、「隷属」関係そのものだろう。相手が望む形でしか見直しをすることが許されないのだ。
湘南の片田舎から
http://ootw-corner.asablo.jp/blog/
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