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民主党は実質的に分裂選挙で、それなのに川勝氏が勝ったのは意外だった。だから、その背景をちょっと考えてみた。
まず、事実経過を書き出してみよう。
1.静岡知事選で最も早く出馬宣言をしたのは2月23日の海野徹氏で、無所属での出馬表明であった。自民党系の坂本氏は5月27日無所属で、民主党推薦を最終的に受ける川勝氏は6月5日無所属で、共産党の平野氏は6月10日にそれぞれ出馬表明をしている。
2.川勝平太氏は、自民党系の石川前知事のアドバイザーであったときがあり、また、新しい歴史教科書をつくる会に賛同している。更に、安倍政権では「美しい国づくり」プロジェクト・企画会議委員を勤めていた。これだけを見ると、民主党候補というより自民党候補が自然。
3.民主党候補の一本化にあたり、民主党静岡県連は、最初から海野氏の推薦を渋っていた。川勝氏の推薦を決めたのは6月16日である。
4.連合静岡は、民主党が川勝氏の推薦を決める前の6月8日に川勝氏の推薦を決めていた。
5.民主党中央では、小沢一郎副代表と鳩山由紀夫代表との間に意見の相違があり、小沢一郎副代表は川勝氏の推薦を渋っていたように見える。小沢一郎副代表はあくまで民主党系候補の一本化を求めていた。
6.名古屋市長選で川村氏が当選したのが4月26日。小沢一郎民主党副代表が代表を辞任したのが5月11日。その後、5月24日のさいたま市長選挙で、民主党系が当選するが、対する自民党系は3人が立候補する分裂選挙だった。分裂しなければ自民が勝っていただろう。6月14日の千葉市長選挙は、自民と民主のガチンコ勝負で民主が大勝した。
あまり注意を払ってこなかったので、たいして判断材料がない。もっとも奇妙なのは、民主党静岡県連が海野氏の推薦を最初から嫌がっていたことだ。
どうやら要素は二つあり、ひとつは静岡空港で、もうひとつは教育であるようだ。
静岡空港について、川勝氏は積極的にその活用を唱えている。しかし、海野氏は基本的に見直しを考えていたようだ。空港建設は公共事業の中でも大きなもので、それを推進するかどうかは産業界にとって大きな要素だろうから、基本的に産業界と関りの深い連合に取り、川勝氏を応援するのは仕方ないところなのかもしれないし、民主党静岡県連にしても同様な意識があるのかもしれない。実際、静岡空港反対を唱えた県会議員はほとんどが落選してきているようだ。しかし、空港建設という公共事業はあまり先の見通しがつかないもので、ある程度冷静に考えるなら、税金の無駄使いであり、本当の意味での産業育成には役立たないと、連合も民主党静岡県連も判断するべきものであるはずだ。だから、静岡空港見直しを唱えていた海野氏を連合も民主党静岡県連も支持しなかったことは、ある意味、非常に奇妙なことだ。
教育について、川勝氏はもっとも大事な県政の要素であると述べている。しかし、具体策は少人数学級の実現ぐらいで、他にはあまり見るべきものがない。海野氏の教育に関するマニフェストがどうなっているのか、ザ・選挙のサイトから彼のマニフェストを見ようとすると、エラーになり見れない。マニフェストを作ったプログラムが特別なもののようで、開けない。
ともかく、川勝氏は、新しい歴史教科書をつくる会に賛同しているのだし、静岡文化芸術大学学長でもあったので、その教育方針は既に確定したものであるはずだ。
どうも以上のようなことを考えても、納得のいく説明ができない。だから、もっと乱暴に推理してみよう。
上田現埼玉県知事は、2003年、埼玉知事選で民主党県連推薦の島津氏に30万票以上の差で勝ったが、あの時も、自民党系候補が複数居た。そして、奇妙なことに、自民党系ではないはずの上田埼玉県知事は、2004年12月、新しい歴史教科書をつくる会副会長で扶桑社版教科書監修者の高橋史朗氏を教育委員に任命し、2007年からは教育委員長としている。2003年当時、土屋県政が11年にわたって続き、埼玉県民はかなり疲弊していて、市民層は、交代を望んでいたはずだ。しかし、公共事業は大掛かりに続けられていて、土屋県政時代に年2000億円のペースで県債が積みあがった。それだけ、産業界は土屋県政に依存していた。だから、当時、森田健作が埼玉県知事選挙へ出馬する意向を示し、彼の所属派閥の長でもあった当時の自民党幹事長、山崎拓に押し止められているが、森田健作が自民党候補として出れば、当選の可能性が高かったと思う。
つまり、埼玉に関しては、大規模な公共事業の継続よりも教育に関して新しい歴史教科書をつくる会の関係者を重用することが優先したようなのだ。もっとも、自民党県政時代にかなり公共事業をしてきていて、それ以上続ける予算の余裕がなくなってきていたと言うこともあるのかもしれない。
同じことが、静岡で起こったと考えることができないだろうか?本来、自民党に関係があった川勝氏の擁立を自民党がしなかったことがその根拠だ。埼玉にしても静岡にしても、自民党のもたつきがあり、結果的に実質的には自民党系の政策を採る民主党候補が当選している。
つまり、今の日本の政治状況の本質は、アメリカでブッシュからオバマへ政権が移ったが、911の陰謀が暴かれることもなく、実質的にドルのインチキ経済の継続が、見掛けはかなり変わった看板の下で続けられているのと同様に、アメリカ支配に反対する動きをさまざまな形で封じ込めながら、自民党というアメリカ追従を公に認めてきた政党から少なくとも見せかけとしては独立を標榜する民主党へ政権を移し、見せ掛けの看板の下で、今までと同様にアメリカ追従政策を続けさせると言うものではないだろうか?
だからこそ、意図的に麻生総理の評判を落とそうとするマスコミの動きがあるのだろう。静岡県に選挙区を持つ城内実氏は2月15日のブログで次のように述べている。
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2009-02-15 23:45 by 城内 実 ・ カテゴリ» ピックアップ, 政治
某テレビ局の今週末の世論調査によると、麻生太郎総理の支持率が10%をきり、9%台まで下落したとのこと。本当に驚いた。10%をきるということは、超危険水域を超えたということである。
私は現在無所属でいかなる党派にも所属していないのであくまで公正中立な観点から感想を述べたい。
確かに、麻生太郎総理は不人気であるが、少なくとも私が選挙区をくまなく歩いた感じでは、支持率は悪くて30%程度である。民主党の小沢一郎代表に期待する声がそれほど大きくなっているとも思えない。世論調査の結果が間違っているとは思いたくないが、何かがおかしい。
(http://www.m-kiuchi.com/2009/02/15/yoronchousa/より引用)
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